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火男火売神社(鶴見権現) / 神丘温泉 / 茶房たかさき / 市内散策
いよいよ最終日。帰りの飛行機は大分空港18:25なので、4時半ぐらいまで別府にいられるというもの。
ルミチンは、きのうせっかく御嶽権現に行ったので、きょうは鶴見権現に行ってみたいという。
鉄輪行きのバスに乗り、朝日中学校で下車。
県指定天然記念物「イチイガシ林」の中に佇む、清潔で、なかなかムードのある神社だ。
(右)境内にあるナゾの石祠。鹿島神宮とも何らかの関係があるらしいが、詳細は不明。
本殿は現在改築中のようで、足場が組まれていた。
昭和34年に1,110年祭があったというから、創建は849年。
867年に鶴見岳が大噴火し、火山泥流が別府湾岸まで流下(志高湖はこのときできたとも言われる)。
この大噴火を鎮め、鶴見山麓一帯に別府温泉を作ったという火の男女の神を祀っている。
つまり火を治める神にして、別府温泉創生の神というわけである。偉い!
もしかしたら鶴見岳の山頂に元宮が建てられたのが849年で、大噴火のあと、ここが「里宮」として建てられたのかもしれない。
きのう行った御嶽権現は、元宮に対する「拝殿」として建てられたのではないか。
江戸時代、御嶽権現は天領、鶴見権現は森藩に所属したため、それぞれ独立した神社のようになってしまったのであろう。
境内には天神さんやお稲荷さん、秋葉さんなどの末社がある。
別府市秋葉町に秋葉神社があり、やはり火を治める神として有名だが、そもそも秋葉神社の総社は静岡にあり、落語にも「秋葉ハンのお札」というのが出てくるように、全国区の神様である。
その点、火男火売神社は鶴見岳信仰が生んだローカルな神様、まさに「別府の神様」であると言えよう。
鶴見権現周辺にある温泉をチェック。
温泉本には「小倉薬師温泉・丘の湯」「神丘温泉・泥湯」「いやしの湯・豊山荘」がリストアップされ、この3つはほとんど同じ場所に固まっていたので、全部入ってスタンプを3つ稼ぐことにした。
(なお、デジカメの故障で、以下の写真は「写ルンです」で撮影し、CDに焼いてもらったもの。)
丘の湯と豊山荘はわりと普通の温泉だったが、変わっていたのは神丘温泉。
サッシの戸を開けると、狭い雑貨屋みたいなところに偏屈そうなじいさんが座っている。
入浴料を払い、左側の入り口から一段上がると、まず女湯の入り口がある。
男湯は廊下の奥にあるが、男は廊下が脱衣所である(-.-;)。廊下で服を脱ぎ、廊下に置いてあるカゴに入れる。
廊下の一番突き当たりは、混浴の泥湯。
なんか、すごい雰囲気だったな〜。
男湯と女湯は一見普通のお湯だが、実はこれも、原爆症に効能があるという世にも珍しいお湯。
この温泉、まぎれもなく「別府の秘境」である。
泥湯も含め、まとめて入ったので、いささか湯中たり状態(-.-;)。
それでも、温泉道のスタンプを押し始めると勢いがつき、ついでに鬼石坊主地獄の「鬼石の湯」のスタンプも押すことに。以前も入ったことがあるが、温泉そのものができたばかりで、スタンプがあるとは思わずに押さずに出てきてしまったのだった。天気もいいので、テクテクと歩いていく。
鬼石の湯で、広い浴場を独り占め状態で満喫したあと、ブラブラと鉄輪のみゆき食堂まで歩く。
ルミチンは別府に来る前から「みゆき食堂のチャーシューメン」と言っていたが、最終日に念願がかなう。
おいらはカツカレー。
相変わらず、ここのラーメンやカレーはしみじみとおいしい。
さすがに当HPの「別府うまい店」でも読者からのコメント数ナンバーワンの店だ。
流川経由別府行きのバスに乗り、流川6丁目で降りる。
目的地は、きのう阿部さんに教わった究極の温泉、「茶房たかさきの湯」である。
コーヒーを飲んだお客さんは無料で温泉に入れるというシステムの温泉。いや喫茶店。いや温泉(どっち?)
喫茶店風にしてはいるが、ほとんど普通の家。なにしろ靴を脱いで上がる。
まずはケーキセット(600円)を注文。
手作りのマロンケーキがとても優しい味で、コーヒーもうまい。
さて温泉は、かけ流しならではの鮮度の高さを感じさせる、極上の湯!
別府で何十ケ所も温泉に入ってきたが、湯上がりのサッパリ感はトップクラスだ。
温泉王・郡司勇さんは、温泉通は最後は単純泉にたどり着くと語っていたが、たしかに硫黄泉のような個性の強いお湯よりも単純泉のほうが奥が深いようである。名前のように「単純」なものではないのだ!
最後にここに入ったことで、今回の旅のグレードが一気に高まった気さえする。
もしかしたら、あらゆるホテルや共同浴場よりも、個人のお宅に無数に名湯が存在するのかもしれんなあ。
いやはや、別府はすごい!
つまみぐいツアーで立ち寄った野田商店に行き、海苔巻きといなりずしのセット、コロッケ、春巻き、砂ずりなどを購入。ここのおばちゃん、ツアーのときも、うちのコロッケの方がうまいのにどうして天野おかず店で買うんだと、ガイドの土田さんに詰め寄っていた。たしかにここのコロッケもシンプルでうまい。
トキハで高速バスのチケットを買い、荷物を預けて、いよいよラスト2時間。
ルミチンがトキハの地下に讃州堂を発見。
讃州堂の本店は月曜定休なので、もう今回はいちご大福が食べられないと思っていたので大喜び。
今まで歩いたことがなかった海門寺公園の裏側エリアを探検。
おー、ここが山田別荘か〜。
柚子練りの「柚森」を発見したが、隣接されとる喫茶店、全然やる気なさそう。
ガードをくぐって線路の向こうまで足を伸ばしてみると、ヒッパレでいただいたスイートポテトを作ってるお店「大神製菓」が。
数年前までの、改装する前の友永パンみたいな風情だな〜。
細い路地がたくさんあるこの界隈も、なかなかどうしてディープな世界である。
菅建材に寄ってみたら、菅さんのお母さんに会ってしまった!
何年も前から健一さんや陽二さんと知り合いであるという埼玉から来た謎の夫婦に戸惑いを隠せないようすだったが、最後はルミチンと仲良く記念撮影。
海門寺公園でいちご大福を食べる。やはり、いちごにマッチするのは「白あん」だ!
空港行きのバスはけっこう混んでいた。当然空港も、羽田へ向かう客で大混雑。この空港でこんなにいっぱい人を見たのは始めてである。
ゲートの待合所で、もうルミチンは野田商店の春巻きにかぶりついちょる。
今回もずいぶん回って、ずいぶん食べたな〜。
温泉道も、我々にしてはスタンプの数がけっこう増えて、おいらは41、ルミチンは42になった。
それでもまだ88の半分にも満たない。
次回はまじめに湯巡りをして、60ぐらいにしたいものである。
でも、やっぱり「茶房たかさき」とか「すじ湯」とか、同じところに行ってしまいそうだな〜(笑)。
取り急ぎ、おいらのレポートはこれでおしまい。
ユキさん、菅さん、阿部さん、ルミチン、「これが抜けてるよ!」という話があったらフォローよろしく(笑)。