と庁 別府ナポリメニュー
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別府ひとり旅2008

11/15・161718


大分空港の手荷物コンベアを流れるセトモノの巨大回転寿司。
JALはウニ、ANAはエビだったりする。

11月15日(土)

空港内のバスの案内所で「オーパス」という大分県内のバス周遊フリーパスを購入。
4日間有効で6,000円(3日間だと5,000円)。
空港〜北浜は往復2,900円だし、4日券を買うような観光客はたいてい湯布院にも足を伸ばすだろうから元は取れそうだが、別府オンリーのおいらにとっては1,000円ほど高い気がする・・・。

右側に写っているのは別府市内のコンビニで売っている「温泉本」。
350円だが、入浴料500円ぐらいのホテルの温泉に入れるタダ券が付いているので、こちらはすぐに元が取れる(笑)。
で、さっそく行ってきたのが「ホテル白鷺」。

含食塩重曹泉で、美肌の湯として定評があるらしい。
お湯は少々ぬるめだったが、それでも出たあとで体の芯から熱くなってくる。
別府に生まれ育った人にとって温泉はあって当たり前のものでしかないが、進学や就職で温泉のない場所に住んでみると、普通のお風呂はあっという間に「湯冷め」してしまうことに驚き、初めて温泉の偉大さに気付くらしい。

今回はこちらの「西鉄リゾートイン別府」のシングルに3泊。
前金で15,900円なり。
これで天然温泉(循環だけど(-_-;))と軽い朝食が付くのだから安い!

ちょっと遅めの昼食をとるために向かったのは喫茶「アホロートル」。
戦前は遊廓だった建物をそのまま使っている、きわめて別府色の強いお店である。

玄関で靴を脱ぎ、勝手に2階へ上がっていくシステムなのだが、すでにお客さんの靴が1足。
しかしまさかこんなところで、いきなり知ってる人に会うとは思わなかったな〜。

NPO別府八湯トラスト理事長で、最近、県知事から個人表彰を受けたばかりの菅さん。
おいらは1998年の別府旅行のときからお世話になっているので、ちょうど10年のお付き合いである。

以前、しるばに「別府のナポリタンとイタリアンはどう違うのか」と質問され、同じ質問を別府八湯MLに流して情報を集めたことがあったため、菅さんには「今年のとしちんは別府のナポリタンを食べ歩くために来た」と思われていたようである。けっしてそういうわけではないのだが、アホロートルの「鉄板ナポリタン」には興味があったので注文してみる。こちらの映像も参考にしてね。
http://jp.youtube.com/watch?v=EXqmf6ogWyg

しるばも1ヵ月ほど前に来て食べたそうで、マスターご夫妻もちゃんと覚えていた。「取材という感じではなかったですよ」とのこと。
たった1皿の注文なのにパスタをゆでるところから始めるので、これで750円じゃ申し訳ないな〜と思ってしまう。
ゆでたパスタと具とソースをフライパンで合わせ、それをさらに鉄板に移し、少し焦げ目を付けるところがミソ。
仕上げに生卵を乗せるのがアホロートル流。

これはナポリタンに鉄板焼そばの香ばしさとタマゴの甘味を加えた1品という感じで、たしかにうまい! このお店はカレーが名物なのだが、いつも鉄板ナポリタンしか食べないという根強いファンもいるらしい。
しるばによると、記録に残っている最古の鉄板ナポリタンは名古屋の「喫茶ユキ」(昭和30年代)で、「イタスパ」というメニューだったそうだ(『ナポリタン』上野玲著・小学館)。
アホロートルでは最初はくじゅう産の生のトマトを使っていたそうだが、季節が限定されてしまうので、今ではトマトソースを使っているとのこと。

いやー、今年の別府の旅もいきなり極上の温泉とディープなグルメで始まってしまったな〜。

別府の旅館・ホテル・公衆浴場などのスタンプを88個集めると温泉名人になれる「温泉道」。
去年は100円で入れるジモ泉(地元民のための共同湯)をかなり集中的に回って数を稼いだが、その中で入りそこなっていたのが「末広温泉」。なにしろ常駐する管理人が不在で、ドアにも鍵がかかっている。
組合員は合鍵で入るようだが、外来客は斜め向かいにあるたばこ屋さんで入浴料100円を支払い、おじさんに鍵を開けに来てもらうのであるらしい。スタンプもそのたばこ屋さんで押してもらえる。

浴槽はブルーのタイルで、ジモ泉というより、家庭のお風呂的な親しみを覚える温泉だった。

もうひとつ、去年亀川エリアで湯巡りをしたとき、ちょうど11〜14時の清掃時間にかかってしまって入れなかったのが「四の湯」。オーパスでバス乗り放題なので行ってみた。
しかし、四の湯に入るためだけにわざわざ別府からバスに乗って亀川まで行くやつは、おいらぐらいのものだろうな〜。


もう現地は真っ暗だったので、去年撮影した写真を載せておく。

入ってみると、意外にもちょっとした銭湯ぐらいの広さがあり、天井も高い。
浴室の侘び具合が実にいい。
ジモ泉に子供が入っている姿を見たのも初めてである。
おいらは池袋生まれで7歳まで銭湯だったので、非常にノスタルジックなものを感じてしまう。
とてもソフトなお湯で、もともと亀川を代表する温泉は浜田温泉や亀陽泉ではなく、この四の湯だったとも言われている。

JR亀川駅のホーム。帰りのバスは本数が少なく、雨もかなり降ってきたので、別府駅まで電車で戻る。
写真右は、亀川駅の待合室に貼ってあったポスター。超ポップ!

別府に戻って商店街をウロウロしていると、なにやら黄色や白のレインコートを着た人だかりが・・・。

きょうから2日間開催される「踊りに行くぜ!!vol.9 in 別府市中心市街地」という、別府の商店街や公園などを移動しながら5組の出演者がダンスを繰り広げるイベントだ。
おいらが合流したときには、すでに4組目の若者が踊っていた。
写真右の看板、日付が間違っているのかと思ってよく見たら「2006年」のときのものだった(^^;)。

トリをつとめた女性ダンサーは、本当は海門寺公園で踊る予定だったが雨で中止となり、商店街の空き店舗だったスペース(街おこしのためのさまざまな目的に使用されているらしい)で踊っていた。

全てのダンサーを見たわけではないが、カンパを集めていたので千円払っておいた。
しかし、まあ、なんだかよくわからなかった(^^;)。
たとえば4組目はストリートファイトをモチーフにした男3人のダンスだったが、本物のケンカの方がよっぽどおもしろいと見物人に思わせてしまうようではダメでしょ。前衛をやる人こそ、もっとダンスの基本や、演出の仕方を勉強する必要があるのではないかな。

ダンスの見物客の中には知ってる人が5〜6人いたのだが、最後まで残ったのはヨッシー師匠とぱんにゃさん。
そんなわけで3人で食事に向かった先は、ぱんにゃさん一押しの「居酒屋わたる」だ。
すぐ隣りは、ヨッシー師匠一押しのA級劇場(ストリップ)だったりする。

マスターは第二東洋軒の三代目。元祖とり天の正統なる継承者なのだ。

店内には第二東洋軒時代の貴重な写真が飾ってある。
別府の戦前の絵はがきはかなり集めたが、やはり生写真のおもしろさにはかなわない。
油屋熊八翁も写ってるし〜。

出た、いきなりとり天!
外はカリッと揚がって、中はフンワリ、ジューシー。
見た目とは違い、何個でもパクパク食べられそうな軽やかな味だ。
衣と鳥肉が完全にフィットして、境目がわからないところがまたすごい!
さらに自慢の自家製ソーセージやベーコンの盛り合わせ。マジ旨いわー、これ!

この店で用いるパンやケーキの製造は奥様の担当であるらしい。
チョコレートケーキ、完璧! ここ、ほんまに居酒屋かっ?

デザートを食べたら逆に食欲が再燃したぱんにゃさん、焼き豚とオムレツを追加注文!


いや〜、まいった。どれも旨すぎる!
なんと来春には第二東洋軒の看板を復活させ、お昼も営業する計画であるらしい。
別府グルメ界の影の巨匠が、再び表舞台に立つ! 楽しみだな〜。