と庁 別府ナポリメニュー
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2012年別府の旅

10/26・272829

今年の別府行きは11月16〜19日あたりを考えていたのだが、その前の週にルミチンのご両親の金婚式イベントが予定されていて、連チャンはキツイという意見により前倒しで10月26〜29日となった。
しかし週末の天気予報は雨。
ようやく最終の月曜日に晴れ間が見えるかどうかという心細いものだった。

出発前日、別府八湯MLに「あしたから行くよ」メールを流し、大分空港到着予定時刻を書いておいたところ、アポなしで小野久代お姉さまが愛車のベンツで空港まで来て、花菱ホテルまで送ってくださった。もし他の人とカチ当たったらそれはそれで仕方がないと思っていたそうである。感謝感激!

車中で別府の交通機関の話題になり、昔、大分〜別府間を走っていた電車が仏崎のがけ崩れで埋まったことがあると伺った。
あとで調べたら、昭和36年10月26日午後3時ごろ、大分交通の別大線の白木〜田ノ浦駅間で通行中の電車が豪雨による土砂崩れで埋没し、31人が死亡、38人が負傷したという大惨事だった。
小野さんも日付まで覚えていたわけではないので、たまたま同じ10月26日だったことをMLで知らされたときはゾッとしたらしい。

小雨の中、花菱ホテルに到着。
今回はビジネスホテルではなく、老舗ホテルが「じゃらん」と組んでの素泊まりプランを利用。
別府はうまいものを食べさせる店が街にいくらでもあるのだから、お客さんにとっても、また街の活性化にとっても、ホテルや旅館は素泊まりを基本にすべきだろう。我々はすでに15年前からそういう旅をしているわけだし、もっぱら団体旅行客に依存してきた大手の老舗ホテルは対応が遅すぎたと思う。

チェックインまで時間があるので大きな荷物だけフロントに預け、「いづつ」へ海鮮丼を食べに行く。

海鮮丼!

ルミチンは関ブリ丼!

上の写真の左下に小さなペットボトルが写っているが、ルミチンが持参した関東の醤油である。
ところが羽田空港の荷物検査でこれがひっかかり、係員のお姉さんに「匂いを嗅いでもいいですか」と言われてしまった。
しかし、テロ対策でこういう検査をやってるわけだし、これが本当に「黒サリン」とかだったら匂いを嗅いだだけで死んでしまうのではないか?(-_-;)
ルミチンにギャグで「嗅いでもいいけど、死ぬよ?」とか言ってほしかったなあ。

別府現代芸術フェスティバル2012「混浴温泉世界」と「ベップ・アート・マンス 2012」を同時開催中の別府では、街のいたるところに現代アートの作品が。
写真は、かつて別府で最もにぎやかだった楠銀店街。
現在は空洞化が進み、いくつかの空き店舗はその内部も現代アートの舞台になっていた。

今回の旅は完全にノープランで、唯一決まっていたのはルミチンが別府に着いたら耳鼻科へ行くということだけだった(-_-;)。
ときどき耳の中でガサガサと音がするのだという。
なんでもないときはなんでもないし、平日に休みが取りにくいので病院にも行かずそのままにしていたが、この機会に診てもらおうというわけである。

MLで現地の有名な耳鼻科を教わり、バスで朝日橋へ。
診ていただいたところ、先生は耳の中にピンセットをつっこみ、中から長さ数cmの「髪の毛」を取り出した。
治療時間3秒(笑)。

なにしろルミチンの髪の毛は太くて固い。
綿棒で耳掃除をしても奥へ奥へと押し込まれるばかりで、その先端が鼓膜を刺激するたびにガサガサと音がしていたようである。
実は、なんと1年以上前からこの症状に悩まされていたらしく、何か重い病気なのではないかと心配(ある意味では期待?)していたらしい(-_-;)。

「温泉本」の地図を見ると、耳鼻科に近い神社の境内に「七ツ石温泉」がある。
温泉名人めざしてばく進中のルミチンのスタンプを増やすため、行ってみる。

七ツ石稲荷神社。
この地は大友と黒田の「石垣原の合戦」の舞台だったという。

鳥居のすぐ近くにある、七ツ石温泉。
今年最初の別府の温泉!
堀田からの引き湯であるらしく、無色透明で、とても気持ちがいい。
別府の共同湯はタイミングによっては熱すぎて入れなかったりするが、逆に少しぬるかった。
グリーンのレバーで熱いお湯が出てくるのだが、出しっ放しだと2時間半でお湯がなくなるので、ちゃんと締めてから出るようにと書かれていた(笑)。

朝日橋からバス通りを少し別府駅方向に戻ったところにある別府市コミュニティセンターの「芝居の湯」。

昔の芝居小屋の雰囲気を再現した建物。八代目正蔵の「芝居風呂」を彷彿とさせる。
ここも堀田の引き湯で、七ツ石温泉によく似た泉質だ。
それにしても、温泉名人になるために88湯回るのにあんなに苦労したのに、今回はいきなり初めての温泉に2つも入ってしまったよ!

バスで別府駅まで戻り、ジェノバへ。

右の写真の左はキャラメルと抹茶、右はバナナとコーヒー。
やっぱりここのジェラートは最強! うまい!

5時に花菱ホテルにチェックイン。
「そら館」3Fからの眺めはいかにも別府らしい。

日曜日に「北浜マルシェ」が開催される北浜公園も一望できる。

ここの天望露天風呂にも入り、夕食は第二東洋軒へ。

マスター、お元気そうで何より。
おいらの好きなフランクフルトと、ここに来たら絶対食べたい生ベーコン。
温泉上がりの生ビールが死ぬほどうまい!
ちょうど食べてるときに門脇さんから電話。
第二東洋軒にいると言ったら、じゃあ行きますとのこと。

門脇さんが来店すると、マスターが用意したのは臼杵産・サバの刺身!
普通の関サバはもっと身が締まってコリコリしているが、このサバは鮮度抜群なのに柔らかく、今まで食べたどんなサバよりも濃厚な旨みがある。
ここでも関東の醤油を使ってみたが、このサバにはお店で出された地元の甘い醤油の方が合う。九州の醤油がダテに甘いわけではなかったのである。

ボロネーゼ。洋食屋の「スパゲティ」にはアルデンテなんぞという「パスタ」のコシは不要であることを思い知らされる一品(笑)。

「和香牡丹」は、なんと焼酎の「いいちこ」の醸造元が造っている日本酒。
いかにも日本酒っぽい芳醇な味で、宇佐神宮のお神酒でもあるらしい。
「白寿」は臼杵産の麦焼酎。麦の風味がすばらしい。

ちなみに、別大電車の事故のときマスターは中学生で、それで亡くなった友達もいたらしい・・・。

うまい酒と料理にすっかり満足し、今度は門脇さんの解説付きで、昼間も通った楠銀店街へ。
夜はライトアップされ、非常に幻想的な雰囲気になる。

街おこしにアートが有効なのは、お店を一から作り直すよりもお金がかからず、しかも若者を呼べる点であろう。
たしかに今回の別府は若者のグループ客の姿が多かった。