と庁 別府ナポリメニュー
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12/111213・14・おまけ

 早起きして、7時50分発の高島行きの船に乗る。所要時間は約10分。
 日曜日なので臨時便も増発されるほどの賑わいである。
 みんな宝当神社への参拝者であり、また、これがルミチンの今回の旅のメインイベント。
 唐津に来たのは、けっして「きららの仕事」ゆかりの地を訪ねるためではなかったのである(笑)。
 この島で、島おこしのために「宝当袋」なるものを売り出したところ、袋を縫っていたスタッフの中から宝くじの1等当選者が出るなどの奇跡が相次ぎ、今や「宝くじが当たる神社」として全国の宝くじファンの聖地となっているのだ! 実際、1億円以上の高額当選者が出る率は、佐賀県が異常に高くなっているそうである。不思議〜。

 神社は小さく、グッズを売るお店の方がはるかに大きい。
 こんな機会でもなければ誰も寄り付かないであろう、単なる過疎の島だ。商売はアイデアだよな〜。

 唐津に戻り、市内を散策。

 「唐津くんち」の山車が展示されている唐津曳山展示場、唐津神社、大原松露饅頭をまわる。

 大原松露饅頭の店内で焼きたての松露饅頭とお茶をいただく。アンコぎっしりで、うまかった!

 東京駅や日本銀行本店を設計した辰野金吾博士の出身地が唐津なのであるらしい。
 旧唐津銀行(のちに佐賀銀行唐津支店)は、その弟子の田中実氏の設計によるもの。来年、資料館としてのオープンを目指して現在整備中なのだが、ちょうど唐津駅開業100周年のイベントで、特別に中を見せてもらえた。

 結局「つく田」はパスして、駅前の「ふるさと会館アルピノ」の3階にあるレストラン「加羅津」で昼食。
 ケンサキイカの姿造りを堪能。ゲソは塩焼きにしてもらった。
 なにしろ生きているのだから鮮度が高いのはもちろん、こんなに甘味の強いイカは初めて。うまいな〜。

 ホテルに預かってもらっていた荷物を取りに戻り、電車で再び天神へ。

 車窓からの虹の松原や玄界灘の眺めを楽しみにしていたのだが、早起きしてさんざん歩いたので、疲れてすぐ寝てしまい、目が覚めたときは地下を走っていた(-_-;)。

 天神地下街で、別府出身・博多在住の高山さん(42歳)とご対面。MLのお仲間である。
 高山さんはデザイナー&プランナーで、有名なところでは3代目テプラをデザインしたそうである。
 うちにあるのはテプラProなので、残念ながら高山さんのデザインではなかった(笑)。
 天神ビル食堂街の、博多名物の水炊きの老舗「新三浦」の天神店に案内してもらう。

 徳島では鶏の水炊きは日常メニューだったが、博多の水炊きはスープが違う。あらかじめ鍋に白濁したスープがはってある。鳥ガラを、骨のエキスが出るまで徹底的に煮込んだものだ。市販されているスープもあるが、調味料でごまかしているものも多いという。
 最初はスープだけを味わい、それから鶏と野菜を煮て、最後は卵を入れておじやを作る。
 焼酎を飲み、水炊きをつつきながらの温泉&グルメ談義。

 2次会は天神地下街の「赤い風船」でコーヒー。「てんちかショート」というケーキが妙にうまかった。
 高山さんによると、博多は食べ物屋のハズレが非常に少ない街であるらしい。
 新宿も大宮も正反対なので、うらやましい限りである。

 中洲の屋台は日曜はほとんど休みなのだそうである。
 この時期、外は寒いし、すでにおなかもいっぱいなので、高山さんとお別れしたあと、デパートの岩田屋で「どっちの料理ショー」にも出た椒房庵の「釣り子明太子」を購入。
 そして帰りの飛行機では、往きに聴けなかった「全日空寄席」を堪能(笑)。

 旅行中、ルミチンと「楽しい〜」を何度も連発した、楽しい旅であった。
 ルミチンは、宝当神社の御利益で3億円当たったら元日に別府へ直行するとはりきっている(笑)。ちなみに年末ジャンボを、別府と博多で、計30枚購入。
 ちなみに釣り子明太子は3本で2500円という高級品で、たしかに素材はすばらしいと思うが、肝心の味付けは、この値段でまた買おうと思うほどではなかった。福岡空港でも売ってたしなー。

 埼玉くんだりから7年間で9回も別府に通っている夫婦というのはたしかに珍しいだろう。
 まして、どちらも現地に実家や親類があるわけでもない、ただの観光客である。
 観光地としての別府がそれだけ奥深いのは事実だが、それ以上に、別府は「ここが故郷だったらよかったのに」と思わせる街であり、また「住んでみたい街」なのである。故郷なるものへの憧憬を刺激すると共に、徐々に若いエネルギーを感じさせる街にも変貌しつつあるのだ。
 もちろん、我々の別府旅行にとって、別府へ行けば「お帰りなさい」と言って迎えてくれるお友達が大勢いることが最大の喜びであることは言うまでもない。
 みなさん、今回も本当にありがとうございました。また来年もよろしくお願いいたします。