1980年、「Sタイプ」というハミルの自主レーベルから発売された。
その入手困難さも手伝って、これこそハミルの最高傑作ではないかと評判になった作品。
エンジニアとしてクレジットされているデヴィッド・ロードは、のちにピーター・ガブリエルの「4」で全面的にエンジニアとプロデュースを担当する人物。彼の参加により、本作はエレクトロニック指向の、きわめて実験的な作品となっている。
(デヴィッド・ロードは、のちにガブリエル夫人と不倫事件を起こしたことでも有名。)
20分近くに及ぶ組曲"Flight"は、従来のハミル路線を踏襲している部分と、テクノロジカルな部分とが交錯し、叙情的な中にも緊張感のある作品。ハミルの魅力である荘重なボーカルもじゅうぶん堪能できる。