80年代のハミルは、凝ったスタジオワークやマシン・プログラムを多用し、さまざまな可能性にチャレンジしている。彼の最大の武器であるボーカルにも新たな切れ味が加わり、本作は「ピーター・ハミル入門」アルバムとして最適であろう。
この年、ともに大学4年だった私とJOJO広重くんはヨーロッパを旅行し、ドイツやオランダの普通のレコードショップで、この"Sitting Targets"が新譜としてフィル・コリンズの1stソロアルバムと並んでいるのを見た。日本では考えられない光景で、さすがにヨーロッパでは人気のある人なのだなあと感心したものだ。
"Sittng Targets"、"Stranger Still"、"Sign"あたりは、ライブでも定番中の定番。