2002/3/11 フレッツADSL導入記
3月11日、我が家にフレッツADSLが開通した。
ASAHIネットのHPにあるNTT・フレッツADSLの取り次ぎ窓口を利用したのだが、他のプロバイダも基本的な手順は似たようなものだと思うので、ADSLを検討中の方の参考のために、導入記を書かせていただく。
最初の準備
NTT・フレッツADSLを導入するためには、第一に利用場所がフレッツADSL使用可能エリア内かどうか、第二にプロバイダがフレッツADSLに対応しているかどうかを確認する必要がある。
これらの作業はいずれもNTT・フレッツADSLのHPで可能だ。
また、NTTのADSLモデムはパソコンのLAN端子に接続する。
おいらのように、すでにISDNルータに複数のパソコンをつないでLAN環境を構築している場合は、ケーブル類もそのまま使うことができる。
しかし、現在56Kモデムなどでネットに接続していて、パソコンにLAN端子が付いていない人は、パソコンにLANボード(またはカード)を増設する必要がある。
プロバイダの「NTT・フレッツADSLの取り次ぎ窓口」へアクセス
ASAHIネットはフレッツADSLだけではなく、イー・アクセス、アッカ・ネットワークスという事業者によるADSLサービスも取り次いでいる。
月額料金は、フレッツADSLが3,100円(8M)、2,900円(1.5M)。
イー・アクセス、アッカ・ネットワークスはどちらも2,730円(8M)、2,430円(1.5M)とお安くなっていて、料金はNTTではなく、ASAHIネットの使用料と一緒に引き落とされる。
しかし、うちの場合はISDNをアナログに変更してもらうため、どっちみちNTTにも連絡が必要なので、面倒くさがり屋のおいらはNTTだけで話がつくフレッツADSLに決めた。やはりNTTの方がなんとなく安心だし、料金もそのうちもっと安くなるだろう。
ちなみに4月30日まではフレッツADSLのキャンペーン期間で、申込の翌月と翌々月は、8M、1.5Mともに月額2,300円である。
ASAHIネットHPの「NTT・フレッツADSLの取り次ぎ窓口」へアクセスし、申し込みフォームに氏名、住所、ADSL設置場所電話番号、コンサルティング連絡先電話番号(携帯電話でも可)を記入し、コンサルティング希望日を指定する。
コンサルティング希望日として指定できるのは記入日からNTTの休日を除く5営業日以降とあるので、記入日が2月27日だったおいらは、とりあえず3月7日を指定した。
また、希望する回線タイプをひとつ選ぶ。
回線タイプは1.5Mと8Mのそれぞれに「利用回線型」「利用回線型(新設)」「契約者回線型」があり、全部で6種類。
現在の電話回線を利用し、電話と共用する場合は「8M・利用回線型」を選べばよい。1.5Mと8Mの料金の差は月額わずか200円だから、速い方を選んでおこう。
申し込みが完了すると画面に受付番号が出るので、画面ごとキャプチャするなどして保存しておく。
ASAHIネットからの返事
午後3時に申し込むと、その日のうちにASAHIネットからメールが届いた。
「 2月27日付けでご注文をいただきました件につきまして、本日、NTTに申し込みをさせて頂きました。コンサルティング希望日を『3月7日』とお伝えしましたので、後日、NTTの担当者から電話で連絡があります」とのこと。
コンサルティング
3月4日、仕事中のおいらのケータイに、希望日より3日も早くNTTからコンサルティングの電話がかかってきた。
それによると、局からおいらの家までの距離の問題で、8Mは無理だが、1.5Mなら大丈夫だとのこと。無理と言われれば仕方がないので、1.5Mを申し込む。
また、ADSLモデムは、レンタルなら月500円、お買い上げなら18,000円だという。
とっさに「3年使わないと元が取れない値段」だという計算ができなかったおいらは、勢いで「買う」と答えてしまった。3年後にはADSLさえ時代遅れになっている可能性が大きいのだが・・・。
しかし今このモデムを買うと、1,800円のスプリッタが無料サービスとなる。(これも4月30日まで。)
モデム到着
2日後の3月6日、再びNTTから「4日にモデムを発送しました。工事は11日です」という連絡があった。
家に帰ってみると、たしかにモデムとスプリッタが届いていた。
しかしこのモデム、実はパソコンが1台しかつなげない。
パソコンを2台つなぐためには、「ブロードバンドルータ」が必要なのだ!
実はNTTには「Web Caster 600MN」という、ADSLモデム内蔵のブロードバンドルータ(24,000円)もある。ハブも4ポートあるので、これなら1台でOKなのだが、現在品薄であるらしい。
ブロードバンドルータ購入
翌3月7日、仕事の帰りに新宿のヨドバシで、メルコ製の8,180円のブロードバンドルータ(BLR-TX4L)を購入。これならモデム代とあわせても、納得できる範囲のお値段と言えよう。
右の写真は、左からスプリッタ、ADSLモデム、ブロードバンドルータ。
ブロードバンドルータを選ぶときは、Macの人はMacに対応していること、接続するパソコンの台数にまにあうだけのポート数があること、そしてNTT・フレッツADSLを利用する場合は「PPPoE対応」であることを確認しよう。
PPPoE(PPP over Ethernet)とは、数万人の加入者のユーザー名とパスワードをチェックすると同時に、利用者に対して指定されたISPに接続したり、帯域を調整したりする管理システムのこと。これによってNTTはユーザーを特定することができ、利用者ごとにバンド幅の提供の差別化や、利用者ごとのセキュリティチェックが可能になるのだ。
もしパソコンを1台しかつながない場合、つまりブロードバンドルータを使わず、ADSLモデムにパソコンを直接つなぐ場合は、ADSLモデムに付属の「フレッツ接続ツール」をパソコンにインストールして、パソコンにPPPoE機能を追加する必要がある。
NTTから通知が届く
3月9日、NTTから郵便で「フレッツADSL開通のご案内」が届く。
「ご利用開始日 2002年3月11日」と記されているほか、今後の新サービスに申込登録を行なう際に必要な「お客様ID」と「アクセスキー」が書かれていた。
プロバイダにフレッツADSLオプションを申し込む
今までの手続きは、あくまでもNTTとの契約であり、ASAHIネットは単なる窓口だった。
NTTから、その月の末日までに開通するという連絡を受けた時点で、ASAHIネットに「フレッツADSLオプション」を申し込まなければならない。フレッツADSLの利用はASAHIネットのオプションサービス(別料金)なので、申し込み手続が必要なのである。
ASAHIネットはNTTの窓口を引き受けているのに、どうして同時に申し込めるようになっていないのかというと、ADSLの開通には、場所や混み具合によって何ヵ月もかかる場合があり、それだとASAHIネットに余分な料金を払うことになってしまうからだ。
また、フレッツADSLオプションは、NTTの工事日の前日までに申し込まなければならない。うちのようにISDNから切り替える場合はなおさらである。
その理由は、申し込む前に回線がADSLに切り替わってしまうと、アクセスの手段がなくなってしまうからだ(笑)。
オプション申し込み後も、ADSLが開通するまでは今まで通り、ISDNでの接続が可能である。
オプション料金は、設定料430円、利用料は申し込みの翌月から月々430円。
今ならオプション利用料が6ヵ月分無料になるキャンペーンを実施している(4月30日まで)。
利用時間は無制限だが、そのためにはもちろん、ASAHIネットなら「プランS」(接続無制限、HP容量100MB、月額1,950円)の会員であることが条件である。
10日、ASAHIネットHPから「フレッツADSLオプション」を申し込む。
フレッツADSLオプションの申し込みページにアクセスし、「完了」をクリック。即座に受付番号が画面に表示され、ほどなくオプション登録完了のメールが届く。
これで、あとは開通日を待つばかりである。
モデム類の接続
いよいよADSL開通の当日。
ISDNルータに接続されているケーブル類をはずし、ADSLモデムとブロードバンドルータに付け替える作業をする。
接続の仕方
モデムの「LINE」ランプが点滅を繰り返しているときは、まだNTT側の工事が完了していない証拠。
開通すると点滅が点灯に変わるはずである。
あまったISDNルータは、会社の電話がISDN回線なので、持って行って使おうと思う。
なにしろおいらの所属する部署には、自前のノートパソコンを持ち込んでいるアルバイトさんがいる以外は、パソコンもネット環境もないのだ。
そういうわけで、iBookが欲しい〜。会社からネットで馬券買いたい〜(笑)。
パソコンとブロードバンドルータの設定
Mac側(OS8〜9.2)のTCP/IPは、下図のように設定する。
今までISDNルータを使っていた場合は、同じ設定でOKなのでいじる必要なし。
ブロードバンドルータ(BLR-TX4L)側の設定は、まずWebブラウザを起動し、アドレス欄に「http://192.168.0.1」と入力し、enterキーを押す。
「ユーザー名とパスワードを入力してください」と表示されたら、ユーザー名に「admin」と入力し、「OK」をクリック。これでWebブラウザにBLR-TX4Lの設定画面が表示される。
「簡易設定」をクリックし、「PPPoEクライアント機能を使用する」を選択。
きのうASAHIネットから届いたオプション登録完了のメールに書いてあったプロバイダ指定のユーザ名と、ASAHIネットのパスワードを入力する(下図参照)。以上で設定完了。
「次へ」をクリックし、「DNSアドレスを自動取得」にチェックして、「設定完了」をクリック。
次の画面で「右にあるアドレスをクリックしてください」と表示されたアドレスをクリックして、「airstation.com」に正しくアクセスできればOK。
もちろん、モデムの「LINE」ランプが点滅しているときはまだ工事中なので、アクセスはできないし、電話も使えない。
開通!
NTTの工事はあくまでも局内での回線切り替えの工事で、わが家にNTTの人が来るわけではない。
おいらは外に出かける用事があったので、モデムの「LINE」ランプを点滅させたまま家を出る。
出先から何度も自宅へ電話してみたが、まだ工事中なのか、つながらない。
時間をおいて何度かけなおしてもつながらないので、接続を間違えたかと心配になる。
帰宅する寸前の夕方5時になって、やっと「プープー」ではなく「プルルル」と呼び出し音が聞き取れて、ホッとする。
帰ってみると、たしかにモデムの「LINE」ランプが点灯に変わっていた。
1.5Mでも、それほど大きくない動画ならじゅうぶん再生スピードよりも早くダウンロードできる。つまりアクセスと同時に再生が始まるわけで、動画が動き始めるまで1分以上むなしく待たされていた今までとは大違い!
だいたいフレッツADSL導入の手順はおわかりいただけただろうか。
ただし、これはあくまでもASAHIネットの場合なので、他のプロバイダの方はそれぞれのHPで、手順を確認していただきたい。
予算に余裕のある方、とくにノートパソコンをご利用の方は「無線LAN」にもチャレンジするといいだろう。