6月2日、東京にいってきました

 
6月2日は、宗助さんと文我さんの落語会があるって、早くから分かっていたので、東京へいってきました。
ところが、昼の寄席をいくら探しても、私の愛する人、扇遊さんの名前はありません。
それならってんで、ここ何年かやっていなかった、あかすりにいくことにしました。
上野にもあったんだけれど「ピッチピチの女の子が、あなたを待っています」と書かれていて、私はそういうのには興味ないので、パス。
新潟にもあるらしいんだけれど、いった人のブログを読んだら、2分の1の確率で、おじさまにあたるとか。
女の子は「興味がない」だけだけど、おじさんにあかをこすってもらうのは、はっきり言っていやだ(苦笑)
それで、そういうことがいっさい書かれていなかった、錦糸町の爽身閣という所にいってきました。

昼12時からだというので、9時11分新潟発の新幹線に乗り、上野と秋葉原で乗り替えて、11時44分に錦糸町に着きました。
ああこれなら、ちょうどいい時間にいけるな、駅から徒歩1分だっていうし、ちょうどいいなと思ったのですが、その徒歩1分が分からないの。
何度も電話して、やっとたどり着けました。
あかすりを腹ぺこで受けるわけにもいきませんから、新幹線の中で、早めにおにぎりを食べておきました。
着いたらすぐ脱ぐのかと思いきや、まずお茶とお菓子が出ました。
食べたこともない、不思議な味のお菓子だったので「韓国のものですか?」と尋いたんですが、日本のお菓子だそうです。
「りょうこう?りょうこう?」と言うので、りょう子さんという人でも呼んでいるのかと思いきや「旅行ですか?」と尋かれているのでした。私が、新潟から来たと言ったせいですね。一人を除き、全員韓国人、または中国人でした。だから、従業員さん同士の私語は中国語(分からない)。
「ホームページみたね?」と言うので、みたと言ったら「割引ない代わりに、10分マッサージサービスするね」と言われたんだけれど、サービスなら受けようかと思ったけれど、結局、マッサージはありませんでした。

お茶を飲み終わり、母と私、別々のおねえさんにいざなわれて、カーテンの中へ。
服を脱いで、ベッドに寝かされ、シャワーをかけられます。
え、サウナはないの?と思ったら、ここはサウナはできないんだそうです。
サウナがないから、汗がそんなに出ません。
するとどうなるかというと、あかすりが痛いの(汗)
足の内側の、やわらかそうな所なんか、特に痛かったです。
背中は、いくらこすられても平気でした。
それとやはり、足のつけねはくすぐったくて、ぴくっとしてしまいました。
うつぶせになった時、背中はいくらこすられてもよかったんだけれど、顎が痛くて困りました。ベッドの顔の所に、穴かなにか開いていたらよかったのにと思います。枕の位置をいろいろ替えてみたけれど、やはり顎が痛かったです。しまいに頬骨も痛くなっちゃった。
最後に、髪と身体を石鹸で洗われ、シャワーで流して終わりです。
感想はというと、中間かな? 昔韓国で受けた時のような感動はないけれど、秋田のよりはずっといい。
ここにサウナがあれば、最高なのになと思いました。
サウナは別に好きじゃないけれど、サウナの後にあかすりしないと、汗がうまいこと出ないので、あかすりが痛いのです。

終わってまた、さっき私が服を脱いだ、脱衣篭のところに連れて来られました。
「手伝いいるか?」と尋かれ「いらない、自分で服着る」と、私までたどたどしい日本語に(笑)。
服を着た頃、おねえさんが迎えにきて、先ほどお茶を飲んだ、椅子に案内されました。
やがて母も終わったので、お金を払って(一人4千円)出てきました。
ここは、現金のみです。
「お客さんまた東京くるね、そしたらまたうち来るね」と言われましたけれど、今回はなかなかよかったから、しばらくあかすりはしなくていいと思うの。だから、しばらくはいかないと思います。秋田の時みたいに、あかすりした翌日にはもうあかが出る、なんていう、ひどい所じゃなかったから。

お茶を飲んだりして、ゆっくりしていたので、あかすりが終わったのは1時でした。
私の目的の人の出番は、2時5分です。
扇遊さんではないけれど、落語芸術協会のメルマガをみて、右紋さんに会いたくなったので、広小路亭にいくことにしました。
タクシーで行っちゃおうかとも思ったけれど、高かったらいやだし、電車でいくことにして、秋葉原でまた乗り替え、御徒町へ。
久しぶりにいったので、ちょっと探しちゃったけれど、やっとみつかりました。
さっきの所で、お手洗いにいっておくのを忘れたので、階段を上がる途中の2階でトイレに入り、またえっちらおっちら階段を上がって、3階の寄席に着きました。
芸協はとにかく、よく知らない。
ちょっと今輔さんに似た声の人がしゃべっていたので「今輔さんかな?」とつぶやいたら、聞えたのかどうなのか「私は夢華です」(笑)
寄席は12時15分から始まっています。
プログラムはどこまで進んだんだろうと、点字に訳しておいたプログラムを読んでも、夢華なんていう名前はありません。どこまで進んでるのか分からないぞ(結局この人、どうも柳好さんの代演みたいでした)
「また最初からしゃべんなきゃいけない」私たちが途中から入ってきたせいか、夢華さんはまた、おばけのまくらをやり直して、そして「お菊の皿」に入りました。
以下出演順に、真理さん漫談。
右紋さん「どどいつ親子」
 中入り
昇乃進さん「UFOのくる村」知らない噺なので、私が勝手に書いています。
小天華さんマジック。
松鯉さん講談。講談は題を知らないのですが、落語でいう「道灌」です。
いやあ、講談は眠くて参った。バシンと釈台をたたかれる度、ピクッと起きていました。
小円右さん「湯屋番」
美由紀さん、三味線粋談でした。
中入りの時にはもう、私の目あては終わっていたんだけれど、お腹が空いてきたんだけれど、今出て、ごはんを食べにいっても、今度は時間が余ってしまうのです。だったら、興味はあまりなくても、とにかく知らない人ばかりなので、この芸協の寄席を聞いておこうと思って。それに、せっかく2千円払ったし(みみっちい?)母は「お腹が空いてどうしようもない」と言うので、私をおいてっていいからと言って、母だけ松坂屋へ、お弁当を買いにいきました。そして、寄席を聞きながら食べていました。うーん、いいにおい。私もお腹が空いたけれど、しばし我慢です。
中でおもしろかったのは、昇乃進さんのまくらでした。
「この広小路亭に来る人には、三つの種類がある。一つは目的の出演者がいる人。二つ目は、なんとなく通りがかったら寄席があったので入った人。そして三つめは、鈴本と間違って入ってきた人」
これには爆笑しました。私も、なんだったら鈴本でもよかったんだもの。鈴本のとりは、圓太郎さんだったから。
ただ、さっきも書いたとおり、芸協の寄席は、あまりに知らない人が多いので、こちらへ来てみたのでした。
で、この日のとりは、私でも絶対知っている人、桂米助さんだったので、プロ野球は分からないし、出ることにしました。

広小路亭の従業員とおぼしき男の人に、銀座線の広小路駅はどこですかと尋いたら、この広小路亭のすぐそばが、駅に通じる地下の下り口でした。東京はこの日一日雨だったんだけれど、こうして駅に入ると濡れなくて済むのがいいですね。
銀座線に三駅か四駅乗って、三越前に着きました。
よく知らないけれど、三越前ってんだから、三越があるだろうと思ったら、よかった、ありました(汗)
何週間か前の週刊文春で、三越では大人でもお子様ランチを食べられるとあったので、早速受け付けで尋いてみると、それは新館の5階ですとのこと。本館を3階まで上がって、新館への渡り廊下?を通って、そして5階へいきます。
「週刊誌をごらんになった方が、たくさん注文されます」とのことで、私もお子様ランチの、SLを注文しました。普通のお皿でもいいそうですが、なんとなく、SLの方が気分が出るかと思って。母はさっきお弁当を食べたから、サラダうどんにしていました。
さて、出てきたお子様ランチは、期待と違って「シュッシュ」の音はしませんでしたが、シュッシュッとドライアイスの煙は出ていたようでした。さわりたかったけれど、やはり熱いそうなので辞めて、携帯で写真だけ撮ってきました。
機関車の形の入れ物に、ごはん(ちゃーはん半分、白いごはん半分)、エビフライ一本、ハンバーグ、ウインナー、フライドポテト、スパゲッティ、そのスパゲッティの下にはレタス。あとはトマトとオレンジジュースだったかな? 野菜の部分は、母に食べてもらいました。ごはんには、三越の旗が立っています。

突然ですが、昨年、新潟の大和というデパートが、徹退しました。新潟、富山、石川の3県にあったんですが、新潟県の3店舗を、全て閉店されてしまいました。その大和でお子様ランチを食べるのが、私くらいの年代の人の、子どもの時の最高の楽しみだったんです。
その大和のお子様ランチ、閉店前の何ケ月か、大人でも食べられたんです。
私も食べてみたんですが、ハンバーグはマルシンハンバーグみたいな下等なやつだし、オレンジジュースは昔あった甘いやつだし、他のおかずもみんな、懐かしいだけで美味しくはないのです。
ところが、この三越のお子様ランチは、みな本物の味なのです。
ハンバーグはちゃんとしたお肉だし、オレンジジュースは果汁100%だし、エビフライもポテトもみんな美味しい。びっくりしました。他のテーブルの小さい子も、この三越のお子様ランチを食べていましたが、子どものうちからこんなもん食べさせたらもったいないわよ、と思う味でした。
ただ、美味しかったんだけど、足りないの!
2時頃からもうお腹を空かせていた私には、足りない。
かといって、なにか食事類をとる勇気もなかったので、フルーツロールケーキセットをとりました。
コーヒーまたは紅茶、またはオレンジジュースが付けられるそうなので、アイスコーヒーにしました。
昨日の東京は、気温は低かったらしいんだけれど、とにかく蒸し蒸しして、暑かったので。
ちなみにこのお子様ランチも、ロールケーキセットも、同じ840円でした。
ロールケーキは、ブルーベリーやイチゴやキウイ、酸っぱい果物が多くて、バナナだけ美味しい果物でした。

次にいく所は6時開場です。
まだちょっと時間は早かったので、アイスコーヒーをずるずる飲んでいたけれど、トイレにいきたくなっちゃって、席を立つことにしました。
この新館5階のレストランの隣りに、本屋さんがあるというので、そうだ、今週号の週刊文春を買おうと、買ってきました。週刊文春は、東京や大阪は木曜日に発売でも、新潟では金曜発売なのです。一日早く買えて、なんだかうれしかった。
三越の受付にいた店員さんに、お江戸日本橋亭へのいき方を尋いたら、知らないと言うのです。
携帯で住所をみせたら、少々お待ち下さいと言って、地図を持ってきて説明してくれました。
やはりここから、近いようです。
雨の中歩いていると、千疋屋を発見。
東京駅にもあるのは知っていたけれど、東京駅にいけるのは午後9時過ぎです。
ケーキなんか、売りきれているかもしれません。今買っておこう!
駅の中にちょこっとあるお店と違い、ものすごくいろんな種類があったようだけれど、私はやはり、バナナオムレットにしました。あと、プリンもあったので、初めて買いました。千疋屋のプリン、美味しいだろうなあ。まだ冷蔵庫で待機しています(笑)。

お江戸日本橋亭に着くと、まだ6時前だったけれど、人はもう入っていました。
ここは「開場前に中で待つ」ということができないのです。雨の中、外で待たせるのはかわいそうだから、もう入れ始めたのですね。
文我さんへお金を送っただけで、チケットというものは持っていないから、受け付けで名前を言ったら、よかった、私の下の名前を向こうで言ってくれました。
自信はないけれど、あの声は文我さんの奥さんかもしれません。違うかな?
さっきの広小路亭は、途中で帰るつもりだったから、入口の近くの椅子に座ったけれど、今度は最後まで居るつもりなので、一番前に座りました。
ここなら立ち上がるだけで、宗助さんにお酒を渡せそうだと母は言ったけれど、私は「卯の日詣り」という落語は知らないから、いつ終わるのか分かりません。終った時に、さっと立てるかどうか、はなはだ自信がなかったので、楽屋へ渡しにいくことにしました。
楽屋へいくには、さっき脱いだ靴を、またはかなきゃいけないんですね。靴をはいて、雨の中ちょっと外へ出て、また違う入口から入ろうとすると、宗助さんお仕事中。開場の6時になったんですね、あの、どんどんどんとこいという一番太鼓を、宗助さんがたたいている最中でした。宗助さんがたたくっていうことは、今日は前座はいないのね。真近で聞く一番太鼓、いいものでした。
宗助さんにお酒を渡すと「少々お待ち下さい」と言われ、お菓子をいただきました。だれに会うか分からんちゅうんで、用意しておくのでしょうか? よく分からないけれど、ありがたくいただいてきました。そしてなにより、荷物が軽くなりました。お酒はすごく重かったから。
これで今年の始めに買った、というか買わされたお酒は、一本は扇遊さん、一本は宗助さんと、好きな落語家さんの所に、それぞれもらわれていきました。

6時半から文我、宗助の会。
前座がいないので、いきなり対談です。
ちょっと今日の落語会の説明があって、続いて宗助さん「親子酒」息子がとんがらしを食べて「ああ辛、唇がこの辺にあるようや」という台詞があったんだけれど、この辺とはどこなのか、母に尋いても母は寝ていて分からなかったというし、仕方ない、宗助さんに後で尋きました。
続いて文我さん「打飼盗人」これ、江戸落語でいう「置きどろ」または「夏どろ」なんですね。ただ、私の知っているのと最後が少し違っていて、私が知っている方は
「せっきの時にまた来て」ですが、文我さんは
「空の財布忘れとるで」
でした。あとは、標準語か関西弁の違いだけ、筋は同じです。
中入りの後、二人の対談。
今度は長めで、いろんなおもしろい話が聞けました。
例えば、桂紅雀さんの秘密。といっても、紅雀さんご本人も知らない話かもしれないので、書かないでおきます。笑。
あとは、文我さんが春団治師匠に「お玉牛」を習いにいった時の話が爆笑でした。
春団治さんが、尋くんだそうです。
「君、夜ばいの経験はあるかね?」
それだけでも笑えるのに、文我さんが落語の中で、牛をさわる仕草がどうも上手でない、よし、私が牛になるからさわってみいと言って、春団治師匠が寝ころぶんだそうです。
落語家の中で、春団治師匠のお尻をさわったのは、文我さんくらいだろうとのことでした。うー、笑った。
私はそうたくさんの噺家さんの対談を聞いたわけではないけれど、対談のおもしろさは、文我さんと宗助さんがぴかいちですね。あとは、昇太さんとたい平かな?
昇太さんと、新潟のNSTの、長谷川アナウンサーの対談は、ほんとに、ものすごくつまらないんです。
昇太さんとたい平さんであんなにおもしろいのに、長谷川アナウンサーの話の持っていき方が下手なのかな。
私は別に昇太さんのことをなんでも知っているわけじゃないのに、対談で聞く昇太さんの話は、全部私の知っていることばかりなんです。あれはつまらない!
宗助さんと文我さんのことは、私はある程度知っている。なのにいつも、私の知らないことばかり出てきて、ものすごくおもしろいのです。

宗助さんの2席目は「卯の日詣り」これは放送できない噺です、というので、下ねたかな? 宗助さんに下ねたは似合わないなと思ったんですが、もう一つの放送に乗らないジャンル、そうです、差別についての噺でした。病気、障害、そういうことが、落語らしくあっさりほんわり、楽しく登場するのです。それでもやはり、これは放送では聞けないだろうなあ、今回来てよかったなと思う噺でした。
文我さんの2席目は、私でも知っている「遊山船」

8時35分に終わり、ああこの時間なら、落ち着いて帰れるなと思いました。
9時に終わるなら、最終の新幹線ぎりぎりだけれど、落ち着いて新日本橋駅の、あの階段を下りることができました。
新日本橋から一駅で東京なので、そこから新幹線で帰ってきました。
ミルク。