鳥取、島根の旅、二日目

 
このホテル、松江東急インは、ごく普通のビジネスホテルなんだけど、部屋にウエルカムオ菓子がありました。ちょっと、和風旅館みたいです。そのお菓子がとても美味しく、売店で買って帰ろうとは思ったんだけれど、売店が朝開く時間が、8時からなのです。でも私たちは、8時出発です。昨日の一畑館へ、寄らなきゃいけないから。
なので朝食の時、ボーイさんに相談してみたら、なんとフロントで、お菓子を売ってくれました。
神の国物語という、島根県らしい名前のお菓子で、ウエハースの中にクリームが入ったようなお菓子です。

朝食は、このツアー唯一、始めから付いている食事。和洋バイキングで、お味噌汁がすごく美味しかった。あとはごはんと、あじつけのり、納豆、ソーセージ、オムレツ、クロワッサン、コーヒーなどをいただきました。
お約束の?しじみのしぐれ煮もありましたが、私は貝類がきらいで、もらいませんでした。島根といったらしじみですもんね。

「доброе утро」
高柳さんも、この安い方のホテルだったんですね。ロシアと関係ない、この島根県で、そういう挨拶ができて、ちょっとうれしくなりました。

今日の最初の目的地は、あだち美術館です。
私は美術館にはいかないので、清水寺というお寺にいったわけだけど。
寺に着いてから「上りの階段が多いです」と添乗員。そんな情報、美術館にいかないと言った時点で教えて欲しかった! それが分かっていたら、美術館でバスを降りておいたのに。美術館の隣りに、安来節記念館があったのに。
安来節記念館へいきたいと言ったら、添乗員の一言が、これまた私を怒らせました。
「でもあそこは有料ですよ」
この人は私をばかにしているな、と思いました。私は昨日、小泉八雲の記念館には、確かに入らなかったけれど、有料でも入る価値がある所には入るのよ! 民謡は私は、大好きなのよ!
とはいえ、バスはもうお寺に来ています。しかたない、とりあえずバスを降りて、トイレにいって、少しでも心がまぎれるように、暖かいコーンスープの缶入りのやつを買ったら。そのコーンがなかなか缶から出てこなくて、余計腹が立ちました(汗)

美術館へいかない人たちが、境内から戻ってきて、バスはまたあだち美術館に戻りました。
10時15分に着いて、出発は10時半だったので、母に走ってもらって、美術館の隣りの安来節記念館へ。
こういういい所があることも、最初に教えて欲しかった。
記念館に着くと、聞える聞える「せきの五本松」という民謡です。
テープだわよ、つまらないわよと母は言うけれど、本場で聞くことができれば、実は私はテープでいいのです。しばらくうっとり聞いた後、お土産物屋さんに入り、CDを買いました。
バスに急いで戻ったら、まだだれも戻ってきていなかったので、ああもっとゆっくりして来ればよかったなと思いました。
添乗員に一言、こういう趣味の人もいるんだと言いたかったけれど、もう全然、私の話は聞いていないみたいなので、すぐやめました。

美術館組が、10時40分頃にやっと戻ってきたので「次の見学地で時間を調整します」と添乗員。むかっ。次が私の目的地なのにと、今度はツアー客みんなに腹が立ちました。
それでも11時40分に、水木ロードに着いて、1時間自由だったので、有料の記念館には入らず(だからバカにされるのかしら、あたし)鬼太郎らしい像の写真を撮ったり、目玉親父のお団子というのを買って、写真を撮ってから食べたりしました。
なにせうちの母が妖怪音痴?で、どれがどれだか分からないのです。
これが鬼太郎かな?という像を、撮ってみました。
あと母が「おじいさんだ」というので、こなきじじいかなあと思ったら、ねずみ男だったり。
しかし、像の一部分に点字が付いていて「あくまくんとメフィスト」などと書かれていたので、すごくうれしかった。悪魔くんがいたこともうれしかったし、点字があったことも、両方うれしかったです。母がみつけた点字、全部読んできました。
例えば、この地上から河童の国へいく入口っていう所があって、そこにも点字がありました。
しかし、一つだけ問題が。前日と違って、寒いのです! いい天気なんだけれど寒いの! それでつい、お昼のお弁当は注文してあったのに、ラーメン屋に入りました。塩ラーメン380円という値段も安かったし、ラーメン一つ頼んだのに、なにも言わずに店の女の子が、箸を二膳とれんげ2本と、それに、ラーメンを分けるお碗を持ってきて、びっくりというより感心しました。なんという心配り。私が母と「1杯のラーメン」をやることを、分かったんでしょうね。
ラーメンはすごく平凡な味で、美味しかった!

まだ集合まで少し時間があったので、もうちょっと歩いて、いろんなものにさわり、それからバスに戻りました。
鬼太郎の、それこそいろんなものが売られていて、全部買いたいくらいです。
もうちょっとだけ暖かかったら、1時間じゃ足りないくらい、みる所がありました。
バスに戻ると、お昼のお弁当が配られました。私はラーメンを食べたから、後で食べると言って、母だけ食べたんだけど、これがまた、どうーしてこんなにうまく集めたのっていうくらい、私のきらいなものが揃っているんです。昨日のお弁当にもあった、ものすごく酸っぱい酢飯、栗ごはん、しじみのしぐれ煮(またか)なので私の分は、開けずに持って帰ることにしました。さっきラーメン食べといてよかった(汗)
鳥取の美味しいものっていったら、蟹じゃないの! にせものでいいから、蟹の足の一本も入れておいて欲しかったなあと思いました。
 
次はこの旅行の最後の見学地?寿城という、お菓子屋さんです。
ここでは300円のコーヒーを飲み、いろんなお菓子の試食をしたんだけれど、もう、どれがどれか分からないくらいみんな美味しく、結局、試食に出ていなかった、バターカステラ1260円なりを買ってみました。カステラなのだから、当然長方形かと思いきや、家に帰って開けたら丸くて、ちょっとびっくり。味はマドレーヌみたいで、これも美味しかったです。
コーヒーは、どっちかといったら、昨日の喫茶店の方が美味しかったかな?

このお菓子屋さんを出発したのが、何時か忘れたけれど、それからはもう一路、伊丹空港へ走りました。とにかく、天気が悪くなるという予報だったから、ひるぜん峠を、雪が降る前に抜けたいとのことで、走る走る。

次の休憩は、勝央でした。グーグルでしらべたら、岡山県かつた郡勝央町だそうです。どおりで、ドライブインのお土産に、きび団子が登場しました。
ものすごくいいにおいがしたのに、なんのにおいか分からず、あげかまぼこって分かった時には、出発時間がせまっていました。お土産用か、すぐ食べられるものか分からなかったけれど、今度来たら食べよう!

次の休憩所は、赤松インター。ここではイカのにおいに負けて、いか焼きを買いました。ちょっとー、ソースかけ過ぎだよー。味が濃くて参りました。今、新潟駅でもいか焼きが売られているんだけれど、なんだか私には、新潟駅の方が美味しいように思いました。やっぱ、新潟県民に合うような味で売ってるのかな?

5時過ぎに伊丹空港に着き、飛行機は6時50分だったので、ごく自然に? お店をうろうろ。
「大阪バナナ」という、クッキーのようなお菓子を買いました。
「前はこんなのなかったですよねえ?」と店員さんに話しかけてみましたが、向こうも忙しいらしく、もう次の人のお相手をしていました。
その後、汁物が食べたいなあと思って、きつねうどん500円なりを食べました。どうーしてこんなに、美味しいものが売られているんだろう? 困るわ(汗) おあげがほんのり甘くて、おつゆも美味しかったです。

飛行機に乗ってみると、いきの飛行機にはなかった、ヘッドホンをさしこむ穴があります。
もしや、落語が聞けるかしら?
スチュワーデスさんに頼み、チャンネルを合わせてもらって、全日空寄席を聞けました。
桂米紫さんの「かけとり」と、ざこばさんの「肝つぶし」だったんだけれど、米紫さんのかけとりがとにかくおもしろく、一人で身をよじって笑っていました。前から米紫さんのかけとりはおもしろかったけれど、また一段と、パワーアップした感じ。
飛行機の飛ぶ時間は、6時50分なのに、気がついたら7時です。まだ一寸も動いていません。7時からABCラジオで、私の好きな番組があるんだけれど、もうラジオをつけるわけにもいきません。離陸準備中だと思うから。
そうしたら機長から説明があって、翼にわずかなへこみをみつけた、でも飛行には支障がないことが分かったので、間もなく飛びますとのこと。高柳さんが
「人が乗る前にそのくらい見とけ」
と言っていたそうで、笑いました。
7時半にやっと離陸して、その後飲み物のサービス。有料でもいいから、飛行機で飲めるスープ、あれを飲みたいと思ったら
「ミネストローネは500円でお出しできます」
すいません、水でいいです(汗)まさか500円とは思わなかった。
飛行機が8時半過ぎに新潟に着いて、予定よりも40分ほど遅れたので、ちょうど、米紫さんの落語だけ2回聞けて
「ちょっと待っておくれやすは」
とか
「明日のこあさにはもう正月で、なんとかして払ってもらおう思て、こなんして来てんねん」
みたいなおもしろいフレーズも少し憶えられて、それだけは遅れてよかったなと思いました。

今回のような、自由食でお弁当は希望制っていう旅行に、初めて参加したんだけれど、お弁当は次回から要らないなと思いました。ドライブインだけで、充分美味しいものが売られているんです。それに、境港のラーメン屋さんの親切なこと!
あと、今度島根へいけるなら、やはり民謡を聞けるツアーに参加したいです。
しげさ節とか隠岐の民謡、いい歌ばっかりだから、あれを生で聞きたい。
そしてできれば、あの添乗員とはもう、一緒に旅行したくないなと思いました。お名前を書いておくと、読売旅行の渡辺さんです。書いても、平凡過ぎて意味ないですね。