2月8日のこと

 
普通、ツインのホテルの部屋といったら、ベッドが二つ並んでいるのに、夕べ泊まったこの部屋は、ベッドがT字型におかれています。
そして、二つのベッドの幅が違うの!
母の方は普通よりやや広目なんだけど、私のはあれは、75センチか、もしくは60センチっていう、マッサージ院などの治療室におくような幅のベッドなのです。
でもこのベッドの方が、コンセントに近いのです。
携帯の充電機をさし、電気をたっぷりもらいました。

朝ごはんはどこで食べればいいか、ホテルに尋いたら、今日は日曜日だから朝食は休みとのこと。
近くにローソンがあるので、買いにいって、部屋でパンとコーヒーを、のんびりだらだら食べました。

ところで、ホテルの部屋にいると、私だけ寒いのです。
もちろん暖房の温度を上げることはできるけれども、そうすると母が暑いと言う。
もしやこれは、私の服のせいだな?と思いました。
今なら絶対そんなことはしないけれど、昔、扇辰さんに会いにいくってんで、カーディガンを買ったのです。
でもあれから12年、カーディガンはすっかり薄くなり、100%ウールなせいか、穴が幾つも開いているのです。
母は「見たって分からないわよ」と言いますが、人に分からなくても、私に分かるのです(涙)
一度そう思ったら、気になって気になって。
どうせTOPSのケーキを買いに、伊勢丹へいきたかったので、ついでにみてくることにしました。

赤坂見附で丸の内線に乗り替え、新宿三丁目に着いて、伊勢丹へ入ったら、グッドタイミング、冬物バーゲンという放送が聞えるではあありませんか。
TOPSの紅茶ケーキを買おうとしたら、なんと値段が1554円に下がっていました。
なんで? 1700幾らじゃなかったの? と思ったら...ぐっと小さくなっていたのです。
なんてことするんだ! 値段が上がっても、食べたい人は買うんだから、小さくしなくてもいいのに。
少し切り分けて下さいますか? 寄席でちょっと食べたいんです、と頼んだのに
「当店ではナイフがございません」
とのことで、寄席であの大きなケーキを食べるのはあきらめて、家まで持って帰ってきました。

さて、ケーキの買い物が済んだので、6階の冬物バーゲンへ。
バッグとか靴にも、ものすごく人がたかっていたけれど、カーディガンを探してもらいました。
カーディガンなんだから、人前で脱ぎ着できるのに、通路での試着はおやめ下さいという放送があり、試着室へ。
いろいろ着てみた結果、一番暖かそうで、色がよくて、そして私のでかい身体でも着れるやつが、なんと一番安かったので、それを買ってきました。東京のデパートで、5250円なら充分よね。

そうしているうちに10時40分になったので、はげてんを探すことにしました。
「当店にもてんいちっていうてんぷら屋さんはあるんですよー」と伊勢丹の男の店員さんに言われたけれど、ごめんね、はげてんにはアイスクリームのてんぷらがあるのよね。あれを久々に食べたいと思って。
11時のはげてんの開店を待つ間に、メニューを決め、入ってすぐに頼みました。
といっても、一番安いランチセット1000円にしたのですが。
てんぷら6品と、赤だしと、山芋のすったの、そしておかわり自由のごはんで1000円です。
そこに、アイスのてんぷらと、やはり私の大好きなもの、あげまんじゅうを頼みました。
あげまんじゅうは浅草に美味しい店があるのは知っているけれども、わざわざ浅草へいく用事がない。ここで食べられるなら最高だ。そう思って注文したんですが。あげまんだけはいまいちでした。
てんぷらはみんな美味しかったけれど、あげている男の人は、めっちゃ感じ悪かった。
母がなにか質問したら、すごーくいやそうに怒り声で答えられました。
はげてんにはまた来たいけれど、質問しないようにしよう(汗)

食べ終わってカードで払い、外へ出て、たどりたどり末広亭に着いて。
11時50分に入ったら、これから始まるところでした。
もう前座さんが終わっているかと思ったら。
会場に入ったら、かなりこんでいて、後ろの席か補助席ですと言われたけれど、私は後ろは絶対いやだ、母と離れてもいいから一番前に座りたいと言いました。
一つ一つなら、空いている席がありますと言われ、私だけ一番前の、ほぼ真ん中に座りました。
全く知らない前座さんが出てきました。今日の人はだれだったんだろう?

前座さん「子ほめ」
次の遊一さんの「てんしき」の時が一番眠くて、気がついたら、もう和尚さんが杯をお医者さんに見せていました。って、最後の方じゃないか。
以下、演者と演目を。

笑組、漫才
左龍さん「初天神」家を出て歩き出したところから。
扇治さん「芸住所」もちろん、ほんとうの題名は知りません。私が勝手にそう書いてみただけ。
志げるさん、アコーディオン漫談。
菊輔さん「寿限無」
小団治さん「長屋の花見」眠かったあ。
美智さん美登さん、マジック。
林家しん平さん「怒りのフランス料理」もちろん題名は知りません。次に出た文生さんが、そう言ってました。
文生さん、アルゼンチンへいった話などなど。
小菊さん、三味線漫談。昨日の「前進座へご案内」というところが「末広亭へご案内」に変わっただけで、あとはほとんど同じでした。汗。
川柳さん

中入り

甚五楼さん「権助芝居」じんごろうさんだけは、プログラムに名前がないので、漢字が分かりません。こんな漢字かなと書いてみました。
ひびき渡さん、漫談。

印象に残ったところを書くと、扇治さんは、私の好きな、古めかしい新作をやってくれました。
あの、古典落語の口調そのままで、現代の噺家が主人公っていう噺、今日もおもしろかった!
笑組ちゃんは相変わらず元気で、思いきり笑えました。
美智、美登さんのマジックでは、チョコとキャンディーをまかれ、私はもちろん拾えなかったんだけど「落ちてるじゃないの、もったいないじゃないの」と拾ってくれたものをもらいました。チョコ、美味しかった!
古今亭菊輔さんの「寿限無」普通の人と全く形が違っていて、お寺へいって名前を付けてもらうところが、そっくりないんです。家に帰って、奥さんに説明する所から、いきなりといっていい始まり方なのです。あれがとても新鮮でおもしろかった。
中入り前の川柳川柳は、どうしてもいやだったので、外へ出ました。
売店で何か買おうと、品物の名を読んでもらおうにも、あの歌声で、母の声が聞えないのです。
喫煙室にいるのもいやだし、寒かったけれど入口にいました。
母と席が離れているから、さっきのマジックの説明をしてもらっていたら、受付の女の人にうるさいと言われた。
うるさいなら、客が外に出て待ちたくなるような芸人を寄席に出すな(汗)
扇遊さんの高座は、昨日はあんなに眠かったのに、今日はどきどきどきどき、聞いていました。そして「道灌」の最後
「かどが暗いから、提灯借りにきた」
という台詞の後、すぐ立って、扇遊さあんとだけ言って、チョコを渡しました。
次に出てきたさん八さんが「くれるものがあったら、最初にお願いします。それによって、やること違うから」と言って、ああ昔、扇辰さんにお花をあげた時、扇遊さんに「お花じゃなく、すぐに用意できるものが欲しい」と言われたっけなと、懐かしくも恥ずかしくもなる。
「すぐ用意できるもの」でなくてごめん、しかし昨夜、ホテルの冷蔵庫でちゃんと冷やしたんだよー。
さん八さんの後は大神楽で、次は扇橋さんなので、あまり興味がないので、出てきました。
新宿駅で立ち食いそばを食べ、新宿で信州そばを食べるのもなんだけど、美味しかった! それが今日の夕食になりました。

帰りの新幹線は、東北地方の強風で、東北新幹線が遅れている関係で、上越新幹線もダイヤが狂い、携帯でしらべた17時12分っていうのがなくなっていて、17時16分のが、結局17時25分頃出発しました。東京も今日は、ものすごく冷たい風が吹いていました。ミルク。

家に帰って「らんまんラジオ寄席」を聞いたら、なんとここにも扇遊さんが出ていてびっくり!
会いにいかなくてもいいじゃないのと母に言われたけれど、会いにいかなきゃチョコは渡せないもん。とにかく、食べてくれるといいなと思っています。