2月7日のこと

 
昨年8月、小米朝さん(現、米團治さん)を聞きに前進座へいったおり、次回の寄席ということで、市馬・扇遊・志ん輔さんの会を、ちらしで知りました。
で、早々にいこうと決めていたのに、いつ発売かは郵便でお知らせしますって言われたのに。
なかなか郵便がこなくて、漠然と電話したら、とっくに発売されていました。
それで、私にしてはとても悪い席だったのですが、どうしても扇遊さんに会いたかったし、いくことにしました。

こうして7日の朝、新幹線で上京し、まず吉祥寺の「カフェロシア」という、ロシア・グルジア料理の店へ。
ここはきびだんごさんが教えてくれた所です。
Aランチの、きのこのつぼ焼きセットをとり、キャベツの入ったピロシキ、ボルシチ、そしてつぼ焼きと、最後にケーキのデザートでした。
ピロシキ以外、とても美味しかった。
きのこのつぼ焼きも、他の多くの日本のロシア料理店と違って、ちゃんとしめじじゃなく、マッシュルームを使っているのがうれしかったです。
ただ、一品一品の量が少なく、マノスで食べた後のような、満腹感はありません。
しかしそのお陰で、追加でとったペリメニが、なんなく食べられました。
そのペリメニも量が少なかった。
700円で六つくらいしか入ってなかったので、次回くることがあったら、二皿頼もうっと。

それから、噂にだけ聞いていた「白樺ジュース」というのを、初めてとってみました。
ロシアでの昔の飲み物らしく、私がロシアへいき始めた頃には、もうこれはみかけなかった気がします。
どんな味だろうと思ってとったのですが、水に近い味。
あれで600円は、ちょっともったいなかった。あんなのだったら、ワインとかを飲んだ方がよかった気がしました。
いずれにしても、カフェロシアにはまたいこうと思いまあす。

帰りに、何かロシア語をしゃべらないといけないような気がして、ロシア人のレジの女性に
「オーチン フクースナ。ヤー イッショーラース プリハジュー」
(とても美味しかった。私はまた来るわ)
と言ってみたのですが、正確なロシア語ではないかも。
でも、せっかく勉強しているんだから、何か言わなきゃと思って(汗)
女性のお返事は「カニエシュナ(もちろんですよ)」でした。

カフェロシアを出た後、まだ時間がありました。
落語会は指定席なので、あせっていかなくていいんです。
それで「いけたらいくね」と友達に言っていた、ユザワヤというお店にいきました。
ここも、違う友達から教わったお店。
デパートかなんなのか知らないけれど、1階に思いの外、いろんなぬいぐるみがありました。
アクアとかいうコーナーには、ペンギンとかあざらし、ネイチャーとかいうコーナーには、ハブのぬいぐるみがありました。
ハブお首に巻いてみた(笑)
結局、鳴くライオンを買いました。
音がするものには、私はほんとに弱いです。あの雌ライオンから、離れられなくなってしまって。

さて、1時になったし、そろそろいかなきゃと、ムーバスに乗って前進座へ。
途中「きっしょう女学園前」というバス停があったのは、驚きでした。
ケロロ軍曹っていうアニメの中に「きっしょう学園」っていうのがあるから。実在する学校名と似た名前なんですね。

前進座での落語会は、

入船亭遊一さん「元犬」
市馬さん「七段目」
扇遊さん「天具裁き」

中入り

小菊さん、三味線漫談
古今亭志ん輔さん「文七元結」

でした。

おかしなことに、私は扇遊さんに会いにいったはずが、扇遊さんの時だけ眠かった!
繰り返しが多かったからよ、とか、声が心地よかったのよと、自分で自分に言い訳しています。
チョコも持っていたんだけれど、渡せませんでした。
受付でCDやDVDを売っていた遊一さんに、頼もうとも思ったけれど(遊一さんは扇遊さんの弟子です)やめてしまいました。
当初はここで帰るつもりだったんだけど、先月小春団治さんからメールがきて「新世紀落語の会」が東京であることを知る。しかも、この2月7日、同じ日なので、いくことにしました。

携帯では30分でいけるはずの永田町へ、1時間以上かかっていきました。
なんかねえ、切符を買う所が分からなかったり、すごくいろんな所で、立ち止まっちゃって。
夕食を食べる時間は結局なかったので、前進座で買っておいたおにぎりが役立ちました。
昨年同様、ごはんがふわっと握ってあって美味しかった。

夜の落語会は、昼のお客さんよりずっと若い人の多い会でした。
だれのファンなのか、どこで知ったのか、若い女性が多いように感じました。
昼ははっきり言って、おじさんおばさんが9割でした。

この「新世紀落語の会」は、小春団治さんと仁智さんの二人勝ち、という気がしました。
桂三幸さんは、最近麻生総理が言ったことを、うまあくとりいれていたし、あやめさんはほとんど私と同じ年で(私の年がばれるかな)共感を呼ぼうとしていたけれど、私は悪いけど、全く共感できなかった。
いいわねえ、あやめさんには子どもがいて、私にはいないのよと、ちょっとひがんでしまいました。

笑福亭鶴笑さんの落語は、見えないと辛い。
ゴジラとモスラのぬいぐるみが戦ったり、画用紙で登場人物が形どられていたりして、見える人は笑えるでしょうけれども、私は暇でした。
そういう意味で、小春団治さんと仁智さんは、軍を抜いていました。
小春団治さん、メールありがとうねえと、心で思いながら、なにもしませんでした(汗)

9時過ぎに人智さんの「ハードラック」が終わり、ああよかった、最終の新幹線にはちょっと間に合わないなと、溜池山王の駅に降りたつ私と母。
ここからは、ホテルに電話してくれれば教えると言うので、シャトレイン赤坂へ電話したのですが。
電話に出たフロントの人が、なかなか次の言葉を言わないんです。
こちらはちゃんと、今見えているものを言っているのに。
歩いても歩いてもホテルはないし、途歩3分だというし、もう迎えにきてくれと頼み、牛丼のすきやの前で待つこと10分。
すっかりこごえた頃、ホテルの人が来ました。
長くしゃべっているから、携帯の電池残量は1になるし、もう、どうしようかと思った。
そうしたらなんと、歩く方向が反対だったんです。ムカ。
翌朝、駅へ歩いてみたら、ほんとに駅まで3分くらいで着いたのに、7日の日は、およそ30分かかったのでした。ああ寒。

ホテルのすぐそばに、中華のお店があって、もうお腹ぺこぺこだったので、そこに入りました。
1階は店やってない、地下へ下りろと、中国人の店員さんがかたことの日本語でいう。
階段、さっき駅で、何度となく上って下りたぞ。
でも仕方ない、下りようとしたら「1階に席作る」ありがとうー、1階で楽にちゃーはんを食べられました。
全盲の私が感じるくらいだから、けっして清潔な、奇麗な店でないのに、とても美味しいエビチャーハンでした。

こうしてやっとホテルに着いたわけだけど、部屋が狭い! お風呂が狭い!
しかしまあ、こんな都会で1万円で宿泊できるので、ありがたいですね。