11月13日夜のお話

 
浅草演芸ホールを出て、ちょっとなかみせへ寄りました。
昨年の6月、浅草へいったおり、とても美味しいあげまんじゅうを買ったので、あれをまた食べたいなあと思って。
昨年、店の名前をメモしておいたので、きんりゅうざんというお店はすぐにみつかりました。
そこであげまんを買った後、ここから渋谷へいくにはどうしたらいいですかと、お店の人に尋いてみると、銀座線なら一本だとのこと。確かに、銀座線の始 発と終点が、浅草と渋谷でした。

3、40分電車に乗って、渋谷駅に着き、ホテルを探しました。
私が東京へいくと、いつも上野とか浅草を歩いているので、渋谷へ来ると「どうもあたしには合わないなあ」という気はするんですが、今回はちょっと事情があって(って、夜明けのコーヒーが飲みたかっただけ?)上野の常宿から、この渋谷東急インへ変更したのでした。

ホテルのフロントに着いて、まさかこの辺にコンビニなんかないですよねえと尋いてみると、50メートルほどいくとAMPMがあるという。
チェックインした後、そのAMPMでおにぎりを買って、それを部屋で食べました。
AMPMって新潟にないので、ものすごく期待したんだけど、そんなに私の知らないおにぎりはありませんね。
部屋に荷物をおき、夕食を食べたらもう6時前でした。
友好の夕べは7時からだけど、この調子で時間がかかるかもしれないから、もうホテルを出ることにしました。

恵比寿までJRでいって、そこから日比谷線だったかな? で神谷町までいく。
ロシア大使館へは、10年前にいったのに、すっかりいき方を忘れ、人に尋ね尋ね歩いて歩いて、上り坂があったよという松本さんのアドバイスどおりに坂も上り。そうしたら、少し上り過ぎと教えられ、また戻ったりして、6時40分過ぎに大使館へ着きました。

さてどうやって松本さんを探そうかな、お顔の特徴を聞いておけばよかったなと思っていたら、向こうでたちまち私をみつけてくれました。
松本さんが伊藤さんを紹介してくれて、挨拶して、席につきました。
松本さんも伊藤さんも、ロシアの放送局のリスナークラブ、ペーチカの会員です。

友好の夕べが始まる少し前に、ちょっとだけ日向寺さんに会えたので、先ほど苦労して買ってきたシベリアを渡す。
この間からペーチカの掲示板で、この「シベリア」というお菓子はどうしてシベリアなのか、という話題があって、私はシベリアって食べたこともみたこともなかったんで、この日の朝、新幹線で上野へ着くやいなや、森下のお菓子屋さんへ電車を乗りついで買いにいったの。
昼間、寄席をみながら一つ食べたけれど、カステラの中にみっちりあんこがつまっていて、私にはちょっと甘過ぎた。それで、私と母で一つずつ食べて、あと四つ、日向寺さんに渡したのでした。

7時から日露国交回復50周年の夕べでした。
司会は日向寺さん、その日向寺さんの日本語を、ロシア語に訳す女の人もいました。
ところが、日向寺さんの言ったことと、女の人のロシア語が違うなあっていうことが分かっちゃったりして、私ったら、ロシア語はしゃべれないのにこんなことだけ気づくいやな性格だ。

まず最初は、元NHK解説員の上田樹(しげる)さんの講演。
なんか、ロシア史をたどるみたいな話で、私は退屈でした(汗)
そう思ったのは私だけかと思ったら、後でガンガン文句を言っている人がいて、ああ、あの講演がつまらなかったのは私だけじゃないんだなと、少し安心しました。

休憩の後、8時からフィリップくんのコンサートでした。
ロシア人のピアニストで あるフィリップくんは、5月に新潟にも来た16才の男の子。
確かに男の子なんだけど、顔は女の子みたいにかわいいそうです。
最初がベートーベンの曲で、次が、今年生誕100周年だというショスタコービッチの曲、そして3曲目は、リストの曲を演奏していました。
なんていう曲か、そんなこと、クラシック音痴の私に尋かないで(笑)
そして最後に、ショパンのノクターンがアンコールで演奏されたんだけど、私はこのノクターンしか知りませんでした。
みんなは、ピアノの音が悪かったとか、あるいはすごくよかったと言っていたけれども、なにせクラシック音痴のわたくし、眠かった(汗)
おまけに鼻が落ちてきて、なるべくにぎやかそうな演奏の時にかんでいました。

講演が退屈でコンサートが眠くって、じゃあなんのために東京まできたかというと、この後なのよね、私の目的は。
伊藤さんに案内されて、ペーチカの会員数人と、バスに乗りました。
大使館からいくらも歩かない所にバス停があり、しまったと思った 。
実はここへ来る時、ホテルの人に「神谷町へはどうやっていくんでしょうねえ」と尋いたんです。
そうしたら「バスだと一本ですよ」と言われたのです。
だけど、バス停からロシア大使館が近いかどうかは、私にも、そしてホテルの人にも分からなかったんで、電車できたの。
こんなにバス停が近いなら、バスで来るんだったとちょっと後悔しました。
それに何年か前、東京タワーにいきたいと言ったら、いろんな人が「最寄り駅は浜松町だ」と教えてくれたけれども、実は神谷町が、東京タワーに一番近かったんですね。知らなかったあ。母に文句を言われてしまったけれど、私も知らなかったのでどうしようもありませんね。浜松町からあんなに歩いて東京タワーへいき、帰りはもう疲れたってタクシーに乗っちゃったのでした。

バスの中でいろいろ話しているうち、ようやくだいたいの人の名前が分かってきました。
まだ一人分からないぞ? と思ったんだけれど、その、私が分からない一人は「僕はみんな分かる」と言っているし、すいませんどなたですかとも尋けず、二次会の会場へ着きました。

ここは「がんこ爺」という居酒屋さんで、座布団に座る形でした。
新潟で私たちが、ロシア語の先生を囲んで飲み会をやる時、いつも足を下ろせる所を探すんだけど、 今回はこういう店で、フィリップくんたちは大丈夫かなあと思ったら、ちゃんと後からきて、座ってくれました。新潟のロシア人が我侭なのかな(汗)

二次会では私の隣りがずっと空いていて、だれか座ってくれないかなあと思っても、日向寺さんもフィリップくんもみんな向こうへいっちゃって、寂しいなあと思っていたら、最後に松本さんが座ってくれました。よかった。
ソーセージやあげものを食べ、鍋をつついて、ちょっと足りないなあと思っていたら、最後にうどんと雑炊が出され、その雑炊の美味しかったこと! 小さい時、祖母が作ってくれたおかゆみたいな味でした。
途中で松本さんが「山之内さんの隣りに座る?」と言ってくれたので、席を移動してみることにしました。
山之内さんと10年ぶりに お会いしたら、今度は私の左隣りにいた人が知らない人だと気づく。
ペーチカの掲示 板に書いている人ではなくって、オフライン会員といって、パソコンを持たない会員 さんでした。っていうことは、絶対この文章はみてくれないわけだから、名前は書き ませんが、メンバーの中で一番若そうな男の人でした。美味しそうだった、爆笑。
うなぎパイをありがとうございました。とか書いたら、分かる人には分かるわね。

飲み物は最初、カルピスウォーターを飲んで、次にモスコミュールを頼んだんだけど、これがまた大はずれな味。母にあげて、私は日本酒のひやに替えました。この日本酒は、まあまあ美味しかった。

12時近くにおひらきになって、山之内さんと握手をし、伊藤さん、松本さん、日向寺さん、フィリップくん親子という、渋谷の東急インに泊まるグループは、歩いてホテルに帰りました。
そう、この居酒屋さんは、ホテルの近くだったの。
ああ、上野の宿をここに替えておいてよかったな、渋谷から上野へ母と二人っきりで帰るのはやっぱりいやだったなと思いました。

松本さんが誘ってくれたので、日向寺さんの部屋へ、三次会にいくことにしました 。
伊藤さん、松本さん、日向寺さんと4人でウイスキーを飲みました。
私はお茶割りで飲んだけれど、まあまあ美味しかった。
ペーチカの話、ロシアの放送局のいろんな話、そして、私は口をはさめない事務局の話などを聞きつつ、鼻をかんでいました(涙)そう、この頃には、風邪がピークに達していたのです。我慢しようにも、もう鼻が、引力に従って落ちてくるので、これでは見ている人も迷惑かもしれないし、伊藤さんに連れていってもらって、1時半頃自分の部屋へ帰りました。