ハルピン 内モンゴルの旅 三日目

 
草原の朝に、目覚ましは要らないようです。トイレにいきたくて目が覚めました。
一人でトイレにいけないのって、なんかいやですね。母をうかがうと、まだカーカー寝ているようなので、しばらく待ってから、連れていってもらいました。
4時半の屋外は、セーターを着ても足りないくらい寒かったので、スーツケースからジャンパーを出して着ました。持ってきてよかった。

5時過ぎの日の出を、パオ(モンゴル語でゲル)の外で一応みましたけれども、じきに雨が降り出し、ガンジス川の日の出ほどの感動は、どこにもありませんでした。
雨の中、外にいてもつまらないし、パオに入っていました。
外では、馬がドットコドットコ走る音がして、ああモンゴル競馬っていう日程表があったから、それをやっているんだなと、テントの中で聞いていました。
でも一つ、これだけは雨でもやりたいことがありました。
ガイドの白さんが、モンゴル服を持ってきてくれたので、それを着て写真を撮ったんです。
私にも着れそうな大きいサイズはこっちだと言われても、それは地味な色だったので(汗)赤い方が着たい、着るんだあとがんばって、地元の知らない女の子にも手伝ってもらって、パツパツの服を無理に着ちゃった。
前が少し空いているワンピースで、とにかく写真を撮りました。
だれか他にも着たい人がいるかもしれないから、すぐに脱ぎました。

朝ごはんですよーと呼ばれて、昨日の夕食のテントへいきました。
やはり地元の女の子が、見ぶり手ぶりで「卵は一人1個」と繰り返し言って(笑)ゆで卵をおいてい ったのは、まだ全員が揃っているわけではないから。
写真を撮るかなにかで、半分くらいの人がまだ来ていなかったんだけど、私たちは食べ始めました。
味のないおかゆに、しょっぱあいキュウリの漬け物を入れて食べると、実にちょうどよかった。
ゆで卵も、自然の鶏が産んだのか、日本でみるのよりうんと小さく、でも美味しかったです。
他に、食べられないおかずもいろいろあったけれど、おかゆを3杯くらい食べてちょっと元気になりました。
私たちが食べ終わる頃、梅沢さんの奥さんたちがきて、 食べ始めたようでしたが、私はちょっと退席。  

実はここできたない話になって、申し訳ないんだけれど、どうーしても青空では、大きい方が辛いのです。それで母と、遠くのトイレへ走っていきました。
でも、そのトイレも、ドアもなければきんかくしもない、ほんとに穴だけのトイレなので、とりあえずしゃがんでみたけれど、結局目的果たせず。今晩のホテルのトイレに期待することにして、みんなの所へ戻ったのでした。  

6時50分出発。昨日の道をハルピンへ戻ります。
途中現地の旅行社で、地元ガイドのとんさんを降ろし(にんべんに冬で、とんさんなんですって)白城でトイレ休憩の後、バスは高速道路に乗ります。
日本で高速っていうと、トイレとか自販機があって安心なので、私は好きなんだけど、中国ではどうもそういうことはなくって、トイレにいきたいとだれかが言うと、白さんは「高速を下りてから」と言うんです。上海から粗州とか無錫へいく時は、確かドライブインみたいな所もあったように思うんだけど、ここはだめですね。トイレ休憩があってもお店がありません。

6時に朝食で、お昼はちょっと遅くなるというので、バスの中で、家から持ってきたドーナツを食べました。
お腹はなんとかごまかせるんだけど、ごまかせないのがトイレ。
1時間半か2時間に一度の休憩で、必ずいったんだけど、この日のお昼前に入ったトイレが一番すごかった。例によって、穴だけのトイレなのだけど、その穴の中に、ガチョーがいたんです。
「落っこちたのよ、助けてあげないと」とうちのツアーのおばさんが言ったけれど、だったらおまえがやれって感じで、だれも汚物の中にいる鳥にさわる勇気はなく、しようがない、ガチョーにみまもられながら済ませました。  

1時過ぎ、扶用という所でお昼になりました。
「やきめしを注文しましたからね」という添乗員さんの言葉に、みんなよろこんだんだけど、出てきたのはグリンピースのようなものの入った赤飯。あとは味のないおまんじゅうと、辛くて食べられない麻婆豆腐と、マロニーちゃんでした。

4時過ぎにようやく、ハルピンのお土産物屋さんに着くと、そこにきゅうさんが待っていました。
ずっと一緒にいた白さんよりも、このきゅうさんといろんな話をしていた私は、なにかほっとして、ハルピンらしいTシャツはありませんかときゅうさんに探してもらったりしました。でも、シャツが5千円など、ものすごく高いので、なにも買わずに退散。
もう一つ私が買いたかったもの、缶コーヒー、これは土産物屋さんではどうしようもないし、ホテル近くのコンビニで売っていると言われても、とにかく中国語しか通じないコンビニで買えるかどうか分からないので、きゅうさんに頼んだところ、心よく引き受けてくれました。
お金を預けると、夕食の時に2本買ってきてくれました。
家からも缶コーヒーは持ってきたんだけど、みんな飲んじゃったのよね。
中国の食事には、とにかくコーヒーが付かないので、買ってきてもらえてとても助かりました。

夕食前にもう一軒、お土産屋さんにいきました。
ここではきくらげを買いました。
ホテルの石鹸くらいの小さい四角のきくらげ「これをふやかしたらどのくらいになるの?」と尋きつつ、ふやかすなんていう日本語が通じるかどうか心配していたら、店の女の子が「このくらい」と、丼一杯のきくらげを見せてくれました。うんそれなら買おうと、一箱1500円のを買ってきました。ここに、さきほどの四角いきくらげが、10個入っているんです。
この店は初めて日本語が通じたので、いろいろみてきましたが、他に買うものは残念ながらありませんでした。  

夕食は海鮮料理、ゆで海老とかかにが出てきましたけれど、かにはとてもじゃないと食べ難く、私は海老ばかり食べていました。
この時、竜ちゃんが撮ったみんなの写真を見せられ、どれを買いますか? と注文をとられました。上海の時のけんけんちゃんと違って、カメラマンの女の子は日本語ができないので、ほとんど旅の間も話もせず、だから義理もないってんで、どうしようかと思ったけれど、やっぱり自分の写真は買いたいですねえ。モンゴル服を着たやつも、いつの間に撮っていてくれたし、結局、自分が映っているやつ全部を買ったのは、うちだけでした。そのせいか、食後、竜ちゃんに抱きしめられた。助けてー。男の人がよかったよー(笑)  

9日の晩と同じホテルの部屋にされそうになったので、あそこはシャワーがだめなんですよーと言って、替えてもらえました。で、添乗員さんがその一昨夜の私の部屋に泊まったんだけれど、やっぱりシャワーがだめだったそうです。分かってもらえてよかった。