沖縄旅行 最終日の巻

 
朝食にまた、普通のジュースが戻ってきました。
けれど沖縄料理で数少ない(失礼)私の好きなそうめんチャンプルーもあったので、スクランブルエッグなど、いつも食べられるおかずは無視して、そうめんチャンプルーをいっぱい食べました。

朝食の会場の一部が小室になっていて「日本ハムファイターズ様」と書かれていたとか。
ファンにはたまらないでしょうね。
私も「落語協会」とか「上方落語協会」と書かれていたら、落ち着いてごはんなんか食べていられないところでした。

今日はまず、国際さんご加工所へいきました。
なんかコーヒーのにおいがする。
コーヒーがあるってことは、アイスクリームもあるはずだと思って探したら、ありまし た!
実は昨日スマイルさんから「もう1回、今度は慣れた味で食べてみたらブルーシールはきっと美味しい」と聞いていたので、リベンジしようと思っていたんです。
どれがブルーシールですかと尋いたら、全部ですと言う。
バニラと紅芋とパイン、三つしか種類がない代わりに、空港の210円と違って100円でした。
パインを買って食べたら、210円のより量が少ない分、食べやすくって美味しかったです。
他に、 沖縄の衣装がさわりたいというだけで、キューピーのキーホルダー473円も買いました。予想以上にかわいかった。

次は北城村(きたぐすくそん)の琉球舞謡館うどぅいにいきました。
うどぅいというのは、沖縄の言葉で踊りという意味。
沖縄のあいうえおは「あいういう」なんだそ うだ。
どおりで、前に夏川りみの「涙そうそう」のうちなー口を聞いた時「ずいぶん とこれは、口を開けない歌だなあ」と思ったことがありました。
舞謡館では、あさどやゆんたの手踊りを習ったり、踊りを鑑賞。
私は「よつたけ」という、カスタネットが長方形になったような楽器、それを一つずつ両手に持って鳴らしてみました。三板のように難しくはありませんね。
とにかくこの舞謡館は、座っているだけでしんしん と寒くて、早く終わりたかった。
私たちが沖縄へいた間、ずうっと13度から18度 くらいの温度で、そりゃ新潟よりは暖かいけれども、扇子とかTシャツを持ってきた私は、使い道がありませんでした(^_^;)。
最後にかちゃーしーという、お祝いの曲を踊り、私は踊れないから座って、売り物の三線をこっそり弾いてから、舞謡館を出ました。

沖縄県最後の観光地は、首里城公園です。
守礼の門で全員の写真を撮り、城の入口まではいったんですが、こんなに階段があるんならもう城の中はいいよーと言って、私だけ入口の、休憩所のような所へ残ることにしました。
一人で座って、メールでも書こうかなあと思っていたら、その休憩所にいる従業員のおねえさんがいろいろ話しかけてくるんです。どうしていかないのとか、具合でも悪いの?とか。いえ、具合は悪くないんです、面倒になっちゃってーと答えていたら、そのおねえさんが(実は元おねえさんなのだが)こっちにタッチパネルがありますよと言うんです。視覚障害者にとって、何より苦手なのがタッチ パネル。だけどまあ、親切に言ってくれるので、立ち上がって、おねえさんに連れ れるがまま、そのタッチパネルの前に座りました。
これが案外おもしろいの。
「北殿(ほくでん)」というボタンを押すと、首里城の北殿の説明が流れてくるんです。
神様の間とか、いろんな部屋のがあります。
待ち受け画面に戻したい時は、右下をさわれば戻ります。
お客さんが来て、おねえさんが向こうへいってしまってからも、一人で適当に押して、遊んでいました。一人で押すと、前に聞いたやつをまた聞いちゃったりして、うまくはいかなかったけれどおもしろかった。
このお城のおねえさんが、 あんまり親切なので、ずっと沖縄の人に聞いてみたかったこと、なのにスマイルさんにうっかり聞き忘れちゃったことを聞いてみることにしました。
「あなたの家の屋根にも、シーサーはあるんですか?」
いえいえ、ないですよというお答えがとっても意外で「どうして? 石垣の人とか竹富の人は、みんなあるって言ってたような?」と尋くと、それは一軒の家を構えている人で、今のマンションやアパートにいる人は、そんなのはないんだそうです。
とても勉強になりました。よく分かんないお城を歩くより、ずっとよかった。
やがて母が帰ってきて、売店で砂糖きびのアイスを食べ、バスに戻りました。

お昼は中華で、それはありがたかったんだけれど、なんか全体的に薄味の、迫力ないお昼で、美味しいなと思ったのはしゅうまいだけでした。でも一個ずつだったし。

いよいよ空港へいく時、ガイドがこんなことを言いました。
「今回は、沖縄の経済成長にご協力をいただき、ありがとうございました」
私もほんっとに協力しちゃったのだ。豚のあぶらみそを始め、「石垣へいってきました」というお菓子(中身は実はちんすこうというクッキー)あーさ、豚の角煮、バナナケーキに沖縄そばのカップヌ ードル、パイナップル味のリーフパイ、ほんとにいろいろ買っちゃって、お財布の残金がほとんどないくらいでした。新潟空港からタクシーで家に帰ったところで、ちょうーどなくなってしまいました。

沖縄から帰った翌日、出かけた先でちょっと座る時間があって「あ、今のうちにメール」と思って、そうか、書く相手がいなかったんだと気づきました。旅行中だけ、メールすればよかったから。でも四日間、友達にメールを打って、少しだけ、ほんとに少しだけ、携帯でのメールが早く書けるようになりました。そしてもう一つ、私の左手に残る三線の抑え方の感覚。これを忘れたくないなと思います。

八重山の言葉には「さようなら」というのはないんだそうです。
私もまたいつ沖縄へいけるか分からないけれど、いけたとして、絶対本島だけで終わらせず、また八重山へいってみたいものです。ただ、食べ物には期待せず(^_^;)。ミルク。