JAL名人会

 
清澄白河、そんな駅名の読みさへも知らなかったのですが、小春団治さんのお陰で覚えました。
とにかくこの「きよすみしらかわ」への行き方を、前座さんに尋き、そのアドバイスは間違ってなかったと思うんだけれど、後から忘れちゃって、若い女の子に聞き直したら変な駅で降りることになり。乗り超したわけではないので、また乗り直したけれども、若い女の子のアドバイスは実にあてにならないことを、身をもって実感。

とにかく都営新宿線で森下へいき、そこから大江戸線の清澄白河へいきました。
駅から「深川江戸資料館」まで、なんだか分からないけどずうっとお人形さんが道端に立っていて、そのお人形たちが全部違う服を着ていたんだけど、あれはなんでしょうね? 幾つもさわってきましたが、意味が分からないまま帰ってきてしまいました。

昼は三越で買ったおにぎりを末広亭でほおばっただけで、なにか夕食を食べたい、とはいってもお店に入る時間はないから、清澄白河でなにかコンビニがないかと探してもらったのですが、あんなに普段いっぱいありそうなコンビニが、探す時にはないんですねえ。とうとう、みつからないまま会場に着いてしまいました。
着いたらもう、たくさんの人が並んでいて、決して早くいけたわけではないんだけど、開場になってもみんな、前の席にいかないんですねえ。なので後から入った私が、一番前に座れました。やった。

6時からJAL名人会。これは飛行機内で流される落語です。なのでどれくらいレポートしていいか分かりません。「そんなの飛行機で聞くから教えないで」という人も、もしかしているのかもしれないけど、私を含め、そう簡単に飛行機に乗れない人のために(?)レポをさせて下さいね。

まず、開口一番は三遊亭金時門下の時助さん「初天神」
次からは録音するので、携帯は鳴らさないよう、飲食はしないよう、きつーく注意を受けます。食べようにも、資料館にはなにも売ってないのです。お腹すいたあ(汗)

立川談慶さん「看板のぴん」
この人だけ、今日の出演者の中で全く知らない人でした。談志一門ということで、志らくさん系の、私と合わない人だったらいやだなあと思っていたのですが、談四楼さんみたいな談春さんみたいな、私に合う方のタイプに感じました。

一竜斎春水さん「しぐかの舞い」
この人の時間が一番退屈なんだろうと、実は思ってました。講談といったら私は、田辺一鶴さん以外に興味がない。一竜斎と言ったらていゆうさんが好きだ。だから寝ちゃうんじゃないかと思っていたのですが、とろりとしかけるとパシンとしゃくだいをたたかれ、また「へえー、そういうことがあったんだあ」と歴史にうといので知らない話に耳がだんぼになり、退屈な時間ではなくなりました。

桂小春団治さん「冷蔵庫哀詩」
小春団治さんの9月の予定表をみると「祇園舞妓自動車教習所」が多かったし、私はその噺は知らないから、それを演ってくれればいいなあと期待していたのですが、京都の方言に話がいって「よし」と思ったのですが、残念ながら「冷蔵庫」でした。
まあどういう噺かというと、昼席で聞いた「ぐつぐつ」がおでん版だとするなら、こちらは冷蔵庫の人間(?)ドラマ。でも、これを生で聞くのは初めてなので、それはそれでよかったのかもしれません。

中入り

ぽかすかじゃん。実はこれが一番、私には、私にはですがつまらなかった。ただ、音が大きいせいか、あまり詰まっていない客席が一番うけていたのは、このグループの演奏の時でした。

桂文楽さん「宿屋の富」
とっても普通でした、書くことありません(笑)
飛行機でいつか聞いたように、矢崎しげるのナレーションとかも聞けるのかしらと思ったけれど、それはありませんでした。あれは別に録音するのかなあ?それとも、今はないのかな?

8時半に終わり、係りの男の人に「小春団治さんに会いたいんですけど」と頼んでみました。
お名前はと聞かれ「小春団治さん」とまた答えると「いえいえあなたのお名前です」
私は与太郎の女版か(汗)
こちらですと楽屋の入口へ連れていかれ、どきどきしながら待っていると、なんと後ろから小春団治さん登場。私にとっては1分の、でも小春団治様には5分に感じたかもしれないおしゃべりをして、お酒を渡しました。
前に新潟の落語会にお酒を持っていったおり、うちあげでみんなで飲もうと楽しみにしていたのに、先に帰った人が持って帰っちゃって、落語会の主催者からはごめんって言われたけれども、持って帰った当人からは、一年経とうとする今も、お詫びの言葉の一つもないので、それがかなり頭にきていて、お酒はぜひ小春団治さんに直接渡そうと思っていました。呼び出してごめんなさいね、と、こんな所に書いて、読んで下さるかな?

とにかくこの日の東京は暑くて(最高気温34度)お腹も空いたけど喉もかわいたので、上野駅でラーメンを食べ、最終の新幹線で帰ってきました。
私の頭の中には、今も扇遊さんの相撲仁句が流れているんですが、ほんとに忙しい、でも楽しい一日でした。ミルク。