上海帰りのミル その4

 
朝のバイキングはいつも、オレンジジュースか牛乳、無錫ではパインジュースとか、飲み物だけでも数種類あったのに、杭州のホテルの朝食はごくあっさりと(笑)イチゴジュースだけ。
おかゆも他のホテルほどには美味しくなかったけれど、今日はバスの長旅なので、あまり食べない方がいいよねと、軽めにして出発。
ここから上海まで3時間かかるのですが、実はちょっとした問題がおきました。
私が問題と思っているだけかな?
上海へいく途中に烏鎮(うーちん)という町がある。ここは中国映画によく出てくる所で、とってもいい町で、上海からなら6千円だけど杭州からなら3千円でご案内するとガイドが言うのです。
冗談じゃない、私はそういう映画は知らないし、別料金ならいやだと言ったんだけれど、反対したのはなんと私だけだったので、仕方なくいくことになりました。
上海への通り道なので、私だけホテルで待っているというわけにいきません。
でも逆に、通り道でお金をとるなんてひどいとも思います。
お昼も上海に着いてから食べるのに。

1時間ほどでウーチンに着いて、遊覧船に乗りました。
運河を走る船で、町の人のトイレの水もここに捨てているというので、ここだけはさわらなくていいなと思い、頼みませんでした。
遊覧船の後は、田舎町をぶらぶら歩く。
いろんな、安くておもしろそうなものも売っていて、みたいなあと言う人もいたけれど、そのまま通過。
町の人の曲芸とかお芝居をちょっとみました。
これだったら買い物の方がよかったかな?
来たくないと言ったくせに、私はここで5元の麦わら帽子を買いました。
この前100円ショップでも買ったけれど、あれはとてもわびしく見えるからかぶるなと母が言うし、これなら人前でかぶれるというので。1時間半ほど烏鎮にいて、また出発。
2時間くらいで上海へやってきました。

お昼は「この肉を餅でくるんで食べて下さい」と言うが、餅じゃなくてこれはクレープだよねというもの、それで辛いお肉を包んで食べたり、あとはミートボールや餃子がありました。
この旅行は、食事の飲み物が1杯目はただというありがたいサービスがありました。
読売さんはいつもそうなの?と聞いたのですが、そうでなくてこの旅行だけだそうです。
それでだいぶお金がうきました。
但し、いろんな飲み物は選べなくて、ビールかコーラかスプライトなので、私はいつもスプライトにしました。
スプライトは中国だと「碧」って書くんですね。

上海で最初にいったのは、玉仏善寺。
おしゃかさまこんにちは。
2月にもインドでお会いしたけど憶えてますか?
お金はあげられないけど、私の願いもかなえてね。
と、むしのいいお願いをして、次はお茶屋さんへ。
説明とともに、四種類のお茶を試飲。烏竜茶、プーアール茶、一葉茶、千日紅(じゃすみん)茶です。最初の一杯は飲まずに捨てるんですよと、おねえさんがさっとテーブルに捨てているので、どうなるかと思いきや、おねえさんの横にホースがあって、下のばけつにいくようになっているんですって。
プーアール茶はダイエットに、日本ではまだ知られていない一葉(いちよう)茶というのは、肝臓にいいんだそうですが、この一葉茶の苦いのなんの!一つもハオフーはありませんでした。
中国語で飲み物が美味しい時は「ハオフー」食べ物が美味しいなら「ハオツー」と言うんだそうです。

次は豫園です。
ここは上海の浅草といわれるとおり、浅草の仲見世よろしくいろんな店、安いものから宝石から、ものすごくたくさんのお店があります。
それを全部通り過ぎて、庭へいきました。
さあけんけんあれを出しなさいと張さんに言われ、けんけんちゃんが出してきたのは「上海観光」と書かれた大きな布。いつの間にそんなの持ってたの?と騒ぎながら、その布を持ってみんなで写真を撮りました。

次は夕食の場所でもあるお土産屋さんへ。
もう買うものはないと思っていたら、ずっと前に知り合いが着ていて、いいなあと思っていたしぼりのブラウスが2千円でした。私の知り合いでこれを着ている人が二人いるんだけれど、二人ともとっても頭がいいの。私なんかとても。で、いいなあと思っていたので買うことにしました。
パジャマも1000円ですよと言われ、パジャマくらい持ってるわよと言ったのですが、シルクのが1000円なら安いなと、これも購入。
とかく中国製ってどこかばかにされるけれど、前に2000円で買ったベトナムのシルクパジャマよりずっといいですよ。ただ、試着してはいけないというので、なるべく大き目なのを買いました。
粗州で50元で買ったのと同じパンダも、70元で踊ってました。粗州で買ってよかった。

夕食は小籠砲の食べほうだいと聞いていたけれど、私はいろんな広告やパンフを読んでもらって、ちょっと混同したかしら、あれは違うツアーだったかしらとあきらめかけた頃、大量の小籠砲のお皿が。えー、もうお腹いっぱいだ。でも悔しいから、やっと3個くらい食べました。こんなことなら、あまり好きじゃないおかずなど残せばよかった。

夕食後は上海雑技団です。
上海といえばカニと雑技団だけれど、今カニはシーズンじゃないので、こちらだけということで。
私はもうぼつぼつ、元が乏しくなってきたので、昼間上海へ来る前に寄ったサービスエリアで、6元の罐コーヒーをみつけておき、それを雑技団の最中に飲んでいました。
「どうです、すごかったでしょう?雑技団は」
終わってからガイドが言ったけれど、私の感想は「はあよく寝た」
音楽も中国っぽさはないし、説明は中国語と英語だけだし、コーヒーを飲んで寝ていたのでした。
ただ、途中トイレに立っても、飲み物も撮影も全くOKなんですね。
トイレにいったはいいけれど、自分の席が分からなくって前から後ろからうろうろしている韓国人のおばさんがおもしろかったと、母が言っていました。
あ、もちろん雑技もすごかったそうですよ、念のため。
まず幼稚園に、運動神経のよい、骨格がよい子どもを探しにいくんだそうです。
そして厳しい練習をして、15才くらいが華。
二十歳くらいになったら、もう雑技は骨が堅くなってできなくなるので、そうすると先生やスカウト係に成るんだそうです。

さて最後は、上海の夜景をみにいきました。
ちょっと寒かったけれど、テレビ塔の前で、またもあの「上海観光」を広げて全員で写真。
物売りがテレビ塔のミニチュアを持ってきたので、さわらせてもらって、はいありがとうとだけ言って買わなかったり、抱き合ってるカップルがいたり、とにかく「ここが共産圏?」というような奇麗な夜景なんだそうです。