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6/9のお話

 
朝方、これが二日酔いかなあと思うくらい頭が痛く、どうしようかなあと思っていましたが、8時頃にはすっきりしてきたので、がんばって演芸ホールへいってきました。
浅草演芸ホールっていう名だけど、最寄り駅は田原町なんだよ、これはずっと前のさん喬師匠の言葉です。
それを頼りに銀座線で、田原町にいきました。
旅館のチェックアウトが10時で、寄席は11:40からなので、ちょっと時間がある。
そういう時は、うん、朝ごはんだ(^_^)。
ドトールコーヒーで、美味しいアイスティーとパンをお腹に入れて、元気に歩き出すと、私の好きなもの発見。
そうです、100円ショップ。
私、東京の100円ショップってみたかったのよね。どういう風に新潟と違うか。
しかし決論は「あんまり変わんない」でした。
でもあまりにかわいかったキューピーさんのキーホルダーを買い、お菓子と飲み物もしいれて、演芸ホールに着きました。
11:15に着いたのですが、もう受けつけには列ができていました。

開口一番

春風亭こまちちゃん「ざっぱい」

春風亭昇輔さん、一人で留守番をしているけんちゃんの所へ、 友達のよっちゃんが家出してやってくる。子ども二人は、でまえで夕食を食べることにした。ところがピザやお寿司のメニューの中に、ホテトルの広告が。そこへ電話する二人。もうおっかしくって、爆笑でした。落ちも素晴らしいし。

松旭斎八重子さんマジック
おねえさんちょっと、声をかけてちょうだいと言われ、私もマジックに参加できてうれしかった。

神田すみれさん講談。
徳川いえみつの幼少期、おうこうちちょうしろうとの堅い友情が生まれるまでの話。
北陽さんに比べて、たたく音がかなり弱い。講談といえば北陽さんしか聞いたことがなかったので、少しびっくりでした。

春風亭柳好さん「酢豆腐」
初めて生でみたけれど、柳八くんだった頃のふわーりぼんやりが消え、たのもしい感じがしました。

中かずや 相撲漫談
「野球の選手は月給だけど、サッカーはしゅうきゅうだ(蹴給ね)」
と言った時、客席のある奥さんが「は?」と言ったのがものすごくおかしかった。

可楽さん雑談。
私はまだこの人の落語を聞いたことがない。
3回も雑談を聞かされては、いいかげん可楽さんはもうやだな、と言うしかない。

三遊亭圓遊さん「味噌豆」を演った後しばらく雑談。
味噌豆の話を聞いたら、急にリュックの中にある豆菓子を食べたくなって、大きな包みを開けようとしていたら「お弁当あかないの? 開けてあげて」 と高座から言われてしまった。
違いまあす、豆が食べたくなったんでーすと言うと「芸の力だね。豆を食べたくさせちゃうなんて」 なんて自分で自分をほめてらっしゃいました。ハハハ。

玉川スミさん三味線漫談
私の知っているほとんどの人は「小円歌さんが好きだ」と言っているけれど、私はオスミさんは結構好きです。歌がうまいもんね。それに自分の親でもなんでもないけれど、いつまでも元気でいて欲しいと思う。今年の秋、芸能生活80周年だそうで、「こないとぶつよ」だそうだけれど、スミさんにならぶたれてもいいだろうなと思います。

桂文治「義眼」
夢楽さんじゃなくてものすごく がっかり。
私は10代、20代の頃は、この夢楽さんの落語のどこがいいか ぜーんぜん分からなかった。
30の声を聞くようになって、いいなと思い始めたのです。
なのにいいなと思い始めてから、生で聞く機会がまだありません。

三遊亭円右(えんう)さん「温泉おばあさん」
栃木は黒磯の温泉での、フィクションかノンフィクションかまるで分からない落語。
でもほんとうにあったことなのかな?
初めましての円右さんも、私の好きな噺家さんの一人。でも、おじいさんになったな、というのが正直な第一印象でした。

東京ボーイズ 歌謡漫談

桃太郎「結婚相談所」
この時、昨日の出来事の意味が分かりました。
実は昨日、中入りの時に、係員の人が、舞台のマイクをしまう穴の中に扇子が落ちたというので取りにきたんです。どうーしてそんな所に扇子が入るのか、昨日は分からなかった。
今日、桃太郎さんの落語をもう一度聞いて、分かりました。
バンザーイと言って扇子と手ぬぐいを投げるんです。
で、後ろーの方の人が投げ返した時に、昨日は入ったらしい。
今日は後ろの人が投げ返した手ぬぐいが、私の足元に落ちたので、思いがけず私が拾って桃太郎さんに返しました。
それから「せこい茶碗だね。これじゃ農家の昼休み」のいつものあれをやった時、客席から「お似合いだ!」と声がかかって、桃太郎さん「うるせー」と答えていたのも笑えました。

中入りの時にはまた、こまちちゃんが靴番くんを売っていたけれど、昨日と口上の文句が違っていて さすがでした。

桂平治さん「源平盛衰記」
えー、なんで北陽さんじゃないんだあと少しがっかりしたけれど、平治さんも初めましてなのでまあいいか。

ダブルモアモア漫才昨日と全く同じ

柳昇さん「結婚式風景」

夢太郎さん「子ほめ」

ボンボンブラザーズ

そしていよいよ、待っていた人の登場です。
昇太さんが挨拶をしたところで、客席から「待ってました!11時から」 と声がかかりました。
あんたもなんか言えと母が言うので(笑)「私は昨日から!」と言ってみました。
昇太さんはサラリーマンの話をするので「リストラの宴かな」と思いきや、武蔵丸はかわいそうだよね、あれは絶対おかしいよねと言うので「力士の春かな」と思っていると、なんと 「ちりとてちん」でした。酢豆腐の出ている日になんでちりとてちんかなあとは思いましたが、もう昇太さんの落語ならなんでも好き、という感じで、花緑さんと同様、私の好きな台詞はなくっても、それでも最高でした。
今日も昇太さんがもしいないようなら、もう芸協の寄席にはいかないんだもんね、とひそかに思って いたけれど、とにかく初めましての人が多く、何が出てくるか分からない芸協、また来ようという気になりました。
枕が15分あったので、ちりとてちんはあっという間に終わり、急いで立って、さっき100円ショップで買ったカキピーを渡し、握手してもらいました。
何をあげても喜ばれない気はしたんだけれど、握手してもらうには何かみつぎものがいるんじゃないかと思って。
「変な人がいたよ」と言われているかもしれないな。
意外にも大きめで、そして冷たい手と握手して、そして一言もしゃべれず帰ってきたのでした。
今日も入れ替えはないとのことなので、もうちょっとい 夜の前座くんまで聞いてもよかったんだけど、ちりとてちんを聞いたらめっちゃお腹が空いてしまって、 出てきました。

花月っていうとっても美味しいお店で鰻を食べ、新幹線で帰ってきました。
その新幹線に乗る時、最後のアクシデントが。
ホームと電車の間に、この太い足がきれいにフィットしてしまったんです。
新潟からだと始発なのでゆっくりでいいんだけど、上野からだっていうんでちょっとあせったら、するりと右足が落ちてしまった。
しかし痛いのは左足。
明日は月曜なので、病院へいこうかと思います。

芸協の寄席を初めてじっくり味わったけれど、一番耳新しかったのは、なんといっても昇輔さん、感動したのは昇太さんでした。
またいつか、昇太さんの出る時にいこうと思います。
寄席を聞き始めてだいたい8年、やっと会えた人でした。
もちろん私の努力が足りないのは認めるけれど、次に会えるのは...また8年後だったらやだな。
ミルク。
 
 

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