2011/2/20 よし佳（浦和）
２月２０日（日）
ルミチンと宮原駅近くの寿司屋へ行く約束になっていたが、ネットでクチコミをチェックすると、特に可もなく不可もなし的な書き込みばかりだった。
浦和辺りで調べたところ、「よし佳」というお店の評判がすこぶるいい。
日曜でも4,200円のランチをやっているという。
10時に予約の電話を入れると、ちょうどキャンセルがあって入れることになった。
ラッキー！
東口のパルコの裏側にある、何のへんてつもないマンションの１Ｆ、何のへんてつもない店構え。
実はこの写真は帰りに撮ったもので、開店の12時まで暖簾がかかっておらず、予約のご家族が店の前で待っている状態だった。
12時ちょっとすぎに中に通され、11人掛けのＬ字型カウンターの手前奥に陣取る。
TKO木下を彷彿とさせる風貌の親方は、ネット情報では久兵衛やきよ田で修業されたとか。
若衆も何人かいて、ちょっとした高級店の雰囲気だ。
お通しは塩で茹でた白バイ貝。
身の食感のおもしろさ、肝の上品なうまさ。
これは期待感が高まる！
カウンターには醤油差しも小皿もない。
明石のタコの桜煮も、ワサビだけで召し上がってくださいという。
この柔らかさ、タコの香り！
たしかに醤油は必要ないなー。
蒸しアワビ。もっと食べたい！(笑)
寿司屋では珍しい、熱々の玉子焼き。
甘さが上品で、普通の寿司屋の玉子焼きとは一線を画している。
このタイミングで出てくるというのも、完全に一品料理として位置付けられているようだ。
塩を付けただけの平貝。
このあたりで親方が「当店の一番人気です」と言って出してくれたガリも絶妙な味わいだった。
江戸前ネタの定番、小柴のシャコ。
これで２人分なので１人１本ずつ。
鹿児島産のカツオ。
上にかかっているのは大根と山芋をすりおろしたものにガリを浸ける甘酢、大葉、一味唐辛子を加えたもの。
カツオの脂の乗りがすばらしく、その旨みが甘酸っぱいタレによっていっそう際立つ。
寿司屋のつまみと言うより、懐石料理の一品のよう。
フグの煮凝り、自家製絹ごし豆腐、モズクガニのミソ。
どれもすばらしいが、豆腐屋がこんな豆腐を作ったら１丁いくらで売れば採算が合うのかわからないほど大豆たっぷりの豆腐が衝撃的だった。
タラの白子。
ここから握り。
スミイカも塩だけ。
冷酒をたのむと「黒龍 吟醸いっちょらい」という銘柄のお酒が出てきた。
ほかにも黒龍の大吟醸、純米吟醸などいろいろ揃っているが、握りを食べながら飲むならこれが一番だという。
たしかにクセがなく、適度な甘味が寿司の味を最高に引き立てる。
ようやく煮切り醤油を付けたネタが登場。まずは青柳。
小肌。
これはたしかに銀座レベルだ！
赤い部分が平目よりも赤いので何かなと思ったら、高級魚のクエ。
コリコリしててうまい。
ときおり寿司屋ギャグを飛ばす親方に対抗して、ルミチンが「これをクエー」と幼稚園児なみのギャグを返すと、親方も苦笑い。
千枚漬けを乗せたサバ。
この組み合わせは初めてだが、考えた人はすごい！
平目。
ついにマグロ登場！
シーズンには大間産も使っているらしい。
去年のうちに来ればよかったと思ったが、この山口県産ホンマグロの赤身もすばらしい！
トロ！
濃厚な甘味のウニ！
フィニッシュは、親方曰く「きのう採れた京大根」(苦笑)。
つねづね、かんぴょう巻きと玉子焼きで終わるのが本当にベストなのかどうか疑問に思っていたのだが、やはりこういう鮮烈な締めの１貫というのもありうるのだ。
最後にシジミのお吸い物。
これだけ飲んで食べて、２人で10,248円なり。安！
都内なら２倍、銀座なら３倍取られる内容だが、お勘定はあくまでも浦和価格！ すばらしい！
お昼の営業は12時スタートのおまかせランチコース（一部制）のみ。
ゆえに完全予約制なのであり、材料の無駄を出さないようにしてコストダウンを実現しているのだろう。
握りをもっとガッツリ食べたい寿司好きは物足りなさを感じるかもしれないが、ランチに4,200円出せる浦和マダムにはちょうどよさそうで、極上の素材に一流の仕事を施し、それを少しずつ何種類も食べさせるスタイルも、完全に女性客のニーズに合わせたものだ。
宮原マダム？のルミチンも大絶賛で、酢飯の味もちょうどよかったと言う。
言われてみれば、ミシュラン三つ星の某寿司屋はたしかに「男の寿司」だからな。
ここなら月に１度は通えるというもの。（VISAカードも使えるし(^^;)。）
都内の人が予約して浦和まで食べに来ても、電車賃をはるかに超えた価値があると思う。
夜は二部制（17時〜、20時〜）で、おまかせコースは11,350円〜、握り中心だと6,500円〜だそうです。
帰り、浦和コルソの地下で、浦和まで来たら買わずに帰るわけにはいかない「セキモト」のケーキをお買い上げ。
昔懐かしいショートケーキとモンブラン。安くてうまい！
ここに過去記事あり。
