トンデモ古代史コミュの裏イベントというか、単に食いしん坊が集まっただけというか、「ニューヨーク帰りのくんた君にうまい日本食を食わせる会」あるいは「敬老の日にじんぼさんの長寿を祝う会」など、どうとでもこじつけることはできるのだが、要するに、毎年9月頃じゃないと、それも東麻布の「野田岩」じゃないと食えない「利根川の天然鰻」を、すみっこのゴハンつぶが食べにくいあのブサイクな重箱ではなく、立派な丼で、なおかつゴハンの中にも蒲焼きが埋まっている究極の「中入れ丼」で食べちゃおうという会を開催した。
午前11時半、JR秋葉原駅の昭和通り口に集まったのは総勢6人。
実は、じんぼ夫妻からの参加表明メールはどういうわけかおいらには届いていなかったので、6人だったら2階のお座敷がよかろうと思い、急いで野田岩に電話。
最初は「予約でいっぱいデス」みたいな対応だったが、全員オトナであること(子供はいやがられるらしい)を確認され、時間厳守で正午に来れるならということで、なんとか予約セーフ。
ちなみにこの店、1階のテーブル席は予約不可なのである。混んでたらイスに座って待ってなければいけないのだ。
しかし、北と南と東と西から集まるメンバーにとって都合がよかろうという理由で秋葉原にしたのだが、日比谷線で1本とは言え、神谷町までは19分かかる。
さらに、神谷町の駅から野田岩まで、3分もあれば着けるだろうとタカをくくっていたところ、しばらくぶりに歩いてみたらけっこう距離があり、信号もいくつかあったりして、「スイマセン、今そっちに向かって歩いてるんですケド、もう3〜4分いただけますか」とお店に泣きの電話を入れて、結局5分ぐらい遅刻して到着。
2階のお座敷に通され、とりあえずビール。
メニューには「天然鰻・時価」とあった。
「きょうは天然物は入ってますか」と仲居さんにたずねると、「ハイ、ございます」という返事。
「産地はどこですか?」とさらにたずねると、ちょっと困って「下で聞いてまいります」と降りていってしまった。
戻って来て「利根川です」という言葉を聞いたときにはホッとした。
「じゃあ、それを中入れ丼で6コお願いします」
「お値段は『おまかせ』になりますが、よろしいでしょうか?」
キター! 食べ物屋でいちばんコワイ言葉、「お値段は『おまかせ』!」
しかし、おいらとルミチンは過去にここで同じものを食べたことがある。
そのときは5,500円ぐらいだったと記憶していた。
去年のことだったかおととしだったかと、自分のHPを調べてみてビックリ。
2003年9月1日だったらしい。
えっ、もう4年もたってたのか! オリンピックか!
(ちなみにその前は1999年6月。ほんまに4年に1ぺんや!)
そのとき、利根川の天然鰻の中入れ丼を2杯とビール1本、サービス料10%、消費税込みでトータル12,243円だったと書いてある。
とにかく、そんなにビックリするほど高いものではなかったのだ。
待たされること約40分。
普通、奈良漬けか何かが出てきて客につながせるもんだが、きょうは何も出て来ない。
これでは「鰻屋の香香(こうこ)てえのは大変なんすよ、ええ」なんていう志ん朝の落語が通用しないではないか。灰皿が出てないからタバコも吸えないし。
それでもガマンして待ってると、来た来た! すごい丼!
肝吸い、大根おろし、香の物がセット。
丼のフタを明けると「これはぜいたくパラダイス」の世界! デジカメ撮影〜!
4年前のおいらの文章。
> 一口、食べてみる。
>これは・・・今まで食べたどんな鰻とも違う・・・(-_-;)
>単純なうまさではない。玄妙この上ない味である。
>川魚特有の野趣にあふれ、アユのような一種のほろ苦さを感じる。
>皮と身の間のところの味など、とても言葉で表現することはできない。
>こういう鰻を食べてしまうと、今まで鰻の味だと思っていたものは、実はほとんど「タレの味」だったということを思い知らされる。
>ちなみに野田岩のタレはさっぱりとした辛口で、あくまでも鰻の味を引き立てるソースという感じ。
>あるいは、鰻よりむしろゴハンに味を付け、鰻との一体感を出す役割が大きいのかもしれない。
>
>中入れ丼なので鰻自体の量がけっこう多いにもかかわらず、脂がとても軽く、普通の鰻丼のように途中で飽きるということがない。食べている餌と、運動量の違いで、養殖鰻とは全く別物の脂肪が付くのだろう。
>そして、肝吸いに入っている肝の味の濃さにも驚く。
さて今年は、なんというか、もっとわかりやすいうまさだった。
なにしろ天然物だから、個体差もあるのだ。
じんぼは奥さんが食べきれなかった分を食べて「あ、オレのと違う。フナとコイぐらい違う」とまで言っていた。
おいらのは「ふっくらとした魚」という印象で、なんか、とにかくうまいのである(笑)。
こういう鰻も初めてだな〜。
それも舌の上で感じるうまさ以上に、飲み込んだあとにこみあげてくるうまさ。これがすごい。
もう、絶賛と感動の嵐!
女性が多かったので、量的にいささか持て余し気味の人も・・・。
たしかに、4年前よりゴハンの量は多かったかもしれない。
で、ドキドキのお勘定は 31,416円なり。
ビール(大)を4本飲んでるから、4年前よりずいぶん安かったことになる。
じんぼ夫妻とは神谷町で別れ、残った4人は新宿「時屋」でデザート。
さすがに甘いものは別腹やなあ〜。
でもって、カラオケ(笑)。
奥さんと一緒でなければ、じんぼも絶対来たかっただろうにな〜。
そんなわけで、大満足のグルメオフ会でした!