07/03/04 五百羅漢寺

先月の将門ツアーの4人と、今回はじんぼさんを加えた5人で、目黒の五百羅漢寺ツアー(渋い!)。
http://www.rakan.or.jp/

ここはもう、博物館というか、ちょっとした観光スポットと呼んでも過言ではない、おもしろいお寺さんである。
羅漢堂もいいが、やはり圧巻は、脈絡があるとは思えないさまざまな仏像が所狭しと並ぶ本堂。あいにく法要と重なり、短時間で追い出されてしまったが、あの空間はまさに異次元。昔は解説のカセットテープがエンドレスで流れ、さらにシュールな雰囲気を醸し出していたものだ。
屋上の「莫王」もしっかり見て、あとは目黒不動尊と成就寺(蛸薬師)を回る。

あっちゃんが早退して、残った4人でカラオケ大会。
最初7人で予約してあったので、そこそこ広い部屋だったが、ホントに7人入ったら狭かったかも。
あっという間の3時間、究極の懐メロ大会!
軍歌にデュエット曲があるというのがきょうの最大のトリビアだった(笑)。
しかしこの4人、「トンデモ古代史・カラオケ同好会」が結成できるかも?


【解 説】

目黒の天恩山五百羅漢寺は、もともとは元禄8年(1695年)、江戸の本所に建立されたが、明治維新と共に寺は没落し、明治41年に目黒に移転。
大正から昭和にかけ、大震災もあってひどく衰退したが、昭和56年に現在のお堂が完成し、「目黒のらかんさん」として復活。
羅漢とは釈迦の弟子のこと。とくに、釈迦入滅後、釈迦の教えを経典にまとめるために集まった500人の仏弟子が五百羅漢のモデルと言われる。
まだ写真がなかった江戸時代に、ひとりひとり顔の違った羅漢の中から亡き人の面影によく似た羅漢を見つけてお参りするという「らかんさん参り」が流行。懐かしい人の面影を偲ぶことができる場所として人気を呼んだ。
松雲元慶禅師ひとりによって彫られた仏像の数、実に536体。現存するものは305体で、東京都重要文化財に指定されている。
最初はとにかく数に圧倒されるが、ひとつひとつよく見ると純粋に彫刻としての完成度もすばらしく、見飽きるということがない。

写真の羅怙羅(らごら)尊者は釈迦の一人息子で、十大弟子のひとり。
両手で胸を開き、全ての人の心に仏心のあることを表している。

松雲が彫った、獏(バク)の像。
獏は人間の悪い夢を食い、いい夢を与えてくれる動物。
人面牛身虎尾で、顔と腹の両側に各三個ずつ、計9個の目がある。