2004/4/18~20 東国三社巡り

 
4月18日

ルミチン主催の開運ツアー、東国三社巡りに行ってきた。
東国三社とは、茨城県鹿嶋市の鹿島神宮 、千葉県佐原市の香取神宮、茨城県神栖町の息栖(いきす)神社で、地図上でこの三社を結ぶと直角二等辺三角形になる。この「鹿島トライアングル」、関東では有数の開運パワースポットであるらしい。

我々が宿泊したのは鹿島セントラルホテル。
東京駅から高速バスが出ていて便利だが、とりあえず周囲には何もない。

12階の客室の窓から真下を見ると、そこは農家。
着いた当日は部屋のテレビで皐月賞を観たり、宿泊客は割り引きになる天然温泉「ゆの華」に入ったりしてくつろぐ。
ここの温泉は褐色で、塩の味が濃い。

4月19日

ホテルの近くのバス停から床が板張りの路線バスに乗り、鹿島神宮へ。

何でもない月曜日とあって境内は閑散としており、お祓いも「すぐできますよ」状態。
おいらとルミチンの2人だけでお祓いをしてもらった。
ここは氷川様のようにイスではなく、赤い絨毯の上に正座。
神主さんの祝詞の奏上が終わり、最後の二礼二拍手一礼のとき、我々の後ろにまわった神主さんが、大太鼓をドッカンドッカン打ち鳴らして、儀式は終了。
ここの祭神はタケミカヅチだが、おそらく神社のテーマも「雷」で、太鼓の音は雷鳴を表現しているのだろう。そもそも紙垂(かみしで)がギザギザなのも、稲妻がモチーフなのではないか。

お祓いを受けた社殿から、うっそうとした森の中を歩き、奥宮へ向かう。
道路はきれいに掃き清められていて、すがすがしい。

途中、左側に鹿園がある。
ここの鹿が、奈良公園の鹿のルーツでもあるらしい。
ここから奈良まで歩いていったのだそうである(-.-;)。

奥宮の近くに、祭神のタケミカヅチが大ナマズの頭を踏んづけている石碑がある。
奥宮からは、山道を登っていく細い道路と、逆に下へ降りていく細い道路に別れている。
上には要石(かなめいし)が祀られているスポット、下には御手洗池(みたらしのいけ)がある。

掘れば掘るほど大きくなり、その大きさが不明であるという要石。
これが大ナマズ(地震)を押さえ付けているというわけだ。

一気に下まで下りると、長方形の御手洗池(みたらしのいけ)に出る。
御手洗池から少し歩いたところに鳥居があって、そこからも神宮に出入りできるようになっている。
大昔は、こちらがこの神社の正式の入り口で、まず御手洗池で禊(みそぎ)をして、それから階段を上って奥宮(もともとの本殿)を参拝したのだそうである。
 
また社殿のほうに戻ってきて、宝物館を拝観。
「直刀(ちょくとう)」という、3mぐらいの長さの儀式用の刀は国宝に指定されている。
そのほか、太刀、蒔絵鞍、狛犬などいろいろ。

熱心に神社を散策していたおいらとルミチンは、なんと宮司の上野貞文さんに、社務所でお茶をごちそうになってしまった。
宮司から、祝詞は信者の願いに応じて臨機応変に作り替えるものであることや、巫女さんは5年でやめてもらう決まりであることなど、知らない話をいろいろ聞かせてもらった。
しかし、まさか宮司と話ができるとは思っていなかったので、ふだん神道に関して疑問に思っていたことが、とっさには頭に浮かんでこなかった。残念。

JRで佐原に移動し、香取神宮へ。
ここは、歩きの人にはきわめて交通の便が悪い。
バスの本数も少なく、駅からタクシーに乗る。
佐原の町は「小江戸」と呼ばれる古いたたずまいで、ちょっと唐津に似ている。
ここをゆっくり歩きながら香取神宮に向かうのもよかったかもしれないが、それだとどれだけ時間がかかったか、よくわからない(-.-;)。

社殿の近くまで乗せてもらい、「どうせヒマだから待ってますよ」という運転手さんの言葉に甘えて、20分でお参りをすませることにした。本当はここも時間をかけて見るべきところではあったのだが、少しお天気が悪かったのと、帰りのタクシーはまずつかまらないという話だったので・・・。

さすがに鹿島神宮に負けず劣らずの開運パワーがありそうな雰囲気である。
とくに社殿の美しさには思わず息を飲む。
なにしろ時間がなかったので、お賽銭をあげ、ルミチンが鹿島神宮で思わず買ってしまった「全国一之宮御朱印帳」にここの御朱印をもらっただけで終わり。
書いてくれたのは若い神主だったが、あまり上手ではない(-.-;)。
やはり神主さんよりも、毎日お経を書いている坊さんのほうが断然字がうまい。御朱印はお寺に限る?

佐原駅に戻ったが、ここの駅前には喫茶店ひとつない。
と思ったら、駅の立ち食いソバ屋のメニューにコーヒーとアイスコーヒーがあった(笑)。
そこでコーヒーを注文したら、チョコレートのおまけ付きだった。

再び鹿島神宮に戻り、和菓子屋でおみやげを買ったり、ケーキ屋でケーキを食べたりした。
鹿島神宮の近くの石材店に、別府の「ぼけ封じ愛の観音堂」に立っているような、カワイイお地蔵さんが勢ぞろいしていた。

この日の夕食も、「ゆの華」内にある食堂ですませた。
値段の割にはとてもおいしい。きのうの冷やし中華もうまかったし、きょうの800円のトンカツ定食も絶品だった。観光客は、ただ高いものを食べさせられればいいというものではない。

3日目→