2001/12/26 東京ミレナリオ

 今年はいろいろなものが唐突に姿を消した1年だった。おいらの周辺でも。
 歌舞伎町ビル火災とアメリカ同時多発テロが続いた9月は、さすがに氷川神社へお祓いを受けに行ったほどである。
 これほど世の無常を感じる1年間はなかっただけに、最近のスタン・ハンセンのインタビューの「誰がスタン・ハンセンを作ったわけでもない、私が作ったのだ」という言葉は胸にしみるものがある。流されていくだけでは、どこへ流されていくかわかったものではない時代に突入しているのだ。

 12月26日(水)晴れ。
 雀の涙ほどのボーナスが出たのでルミチンと次郎よこはま店へ行く。ちょっと遅いクリスマス。
 新宿・湘南ラインという電車ができて、大宮から横浜までノンストップで63分。すごい便利。
 予約の時間まで、横浜そごうで時間を潰す。ちょうど食品フロアが新装オープンしたばかりで、なかなか楽しめた。でも歳末のこの時期にしては盛り上がりに欠けるような気がするのは、新宿の伊勢丹の地下などと比べて、横浜そごうはスペースが広すぎるからかもしれない。

 さて、久々の次郎。つい最近もテレビ東京「地球まるかじり」に出演するなどして活躍中のハッチャンは、心なしかやつれた表情。この年末はめちゃくちゃ忙しいらしい。たしかに、我々の予約も1週間前にかろうじて取れたものだった。狂牛病騒ぎに端を発する「牛肉離れ」が、客足をすし屋に向かわせているのかも。
 我々が座っていた1時間ちょっとの間にも、店に問い合わせの電話が5本ぐらいかかってきて、その都度、おかみさんが丁寧に断っていた。

 さすがに12月の大間のマグロはすごい。大トロは香りと甘味だけを残してサラッと溶けてなくなる感じ。
 対照的に、サバはまるでバターのような濃厚さ。
 そして瀬戸内海産のエビも、少し小振りで赤い縞模様がとても濃く、味も旨味が凝縮されている。以上が本日のベスト3。
 この日本一のすし屋にあえて苦言を呈するならば、海苔。
 鉄火巻にはちょうどいいのだが、繊細な味の小柱やウニを軍艦巻きにしたとき、海苔の風味が勝りすぎると感じるのはおいらだけだろうか。

 帰りは東京駅で降りて「東京ミレナリオ」見学。今年で3回目だが、見るのは初めて。
 大勢の客でごった返し、「ミレナリオクッキー」などというわけのわからないみやげもの屋まで出る盛況ぶり。
 しかし歌舞伎町のネオンに慣れ親しんでいたせいか、点滅するわけでもなく、何の変化もない単調なイルミネーションは、さほどおもしろくは感じられなかった。これなら表参道の、ケヤキ並木のイルミネーションの方が味わい深いかも。

デジカメのシャッタースピードを遅く、距離を無限大にして撮ったもの。
ルミチンが写っているもの以外は、フラッシュはオフ。