パラオの旅 二日目

 
6月23日。朝4時半に、暑くて目がさめました。
母がクーラーを消して寝たのです。またつけても、もう寝れません。そのまま、起きる時間になってしまいました。
朝食のバイキングには、毎日ごはんと味噌汁があって、おまけに味噌汁は毎日一定の味で、感心してそして安心でした。
おかずでおもしろかったのは、ゆで卵をあぶらあげのようなもので包んで、それをタルタルソースで
味つけしたもの。パラオ料理かどうかは分からないけれど、朝ごはんの時、1回だけ食べました。他の日も探してと言ったんだけど、もうありませんでした。

8時45分にホテルのフロントに集合すると、あらら、昨日と違うガイドです。
昨夜「私はシュノーケリングはだめだと、旅行会社に言われたんで、明日は待ち時間が多いかもー」と何気なくこぼしたところ、秋山さんが「わたくしがサポートします」と言ってくれたので、すっかり秋山さんと泳ぐ気になっていたのに、今朝は石川さんという、別のガイドだったのです。

この日最初にいった所は、インパックツアーという、このパラオの旅行会社の事務所でした。
ここで何をするかというと、海に入る許可証を買うのです。
みんなはジェリーフィッシュの所へいくから35ドル、私と母はクラゲに会いにいかないから、海のだけ一人25ドルずつ払いました。
明日もこんな手続きが要るのかと思いきや、この許可証は、10日間有効なんだそうです。
テレカのような大きさの紙をもらい、これを大事に持っておきます。
もし、これがない時にレンジャーさんに会ってしまうと、一人100ドルだそうです。

このインパックツアーの事務所までで、バス、というかうちのツアーは人数が少ないから、ワゴン車に近いバスだけど、それとお別れして、船に乗ります。
桟橋から船に乗って、しばらくはゆっくり走っていますが、やがて会話も聞えないくらい速度を上げて、いざ海へ!

毎日の私たちの予定や服装は、実は毎日、ホテルのフロントのホワイトボードに書かれています。
こういうツアーは初めてで、おもしろかった。
で、この日の服装は「水着着用のこと」だった、その意味がようやく分かりました。
このボートには、着替える所は特にないのです。
ボートの上で、シャツとショートパンツを脱ぎ、朝から着ておいた水着だけになりました。

やがてミルキーウエイという所に着きました。
ここで、濡れてはいけないもの、例えば時計やバッグ、防水でないカメラは、ボートの椅子を持ち上げて、下の物入れに入れます。
そしてまず、石川さんだけが海に入って、どろをたくさん取ってきました。
このどろが、ものすごく肌にいいんだということで、みんなどろを塗るんだけど、そのどろのかけらが、椅子の下にも落ちたりして、ああ、だから物をしまったのかと、これも今頃分かりました。
私ももちろん、どろを塗ってもらったんだけど、いくら肌にいい、買えばものすごい値段だといわれても、気持ち悪いのなんの!早く海に入って落としたいのに、母がまだまだ私に塗ります。もうやだよと言っても、余ってるからって(苦笑)
どろをかわかしてから海に入るんだよー、まだだよーと言われても、なかなかOKのサインが出ません。待ちきれなくて、私は海に入ってみることにしました。どうせ泳げるし、なんとかなるだろう。船のふちからそっと入ったはずが、あらら、頭まで沈みました。そうか、足がつかない深さだったのか(ちょっとびっくり)
でもさすが海水ですね、私はじきに浮くことができました。なあにをしている、早く上がってと石川さんがあせって、私を船のはしごの所へ連れていきました。そうか、ちゃんとはしごもあったのか、知らなかった。
めっちゃ気持ちよかったのになあ、もう海へ入れてもらえないのかなあと、残念に思っていたら、今度はライフジャケットを着せられました。そうか、こういうものもあったのか(なにも知らなかった私)
ライフジャケットを着てから、もう一度海に入り、石川さんと一緒に泳いで、そしてまた船に上がりました。

次はみんなは、クラゲのいる湖にいくんだけれど、湖へいくためには山道を上るそうで、私と母はボートに残りました。もう始めから、旅行社に止められたし、私も別にいきたくなかったし。
ボートのドライバーさんと、アシスタントの男の子が、船に残っています。
母がドライバーさんに「あなたはベビーシッターね」と言ったら、うんうんと言っていたそうです。笑。
船でじっと待っているのかと思ったら、ゆるゆると海の中を散歩してくれるのですね。
また、その方が涼しくていいのです。
ドライバーさんは「ほらタートルだ、ほらシャークだ」と母に見せるけれども、母は「亀くらい見
たことあるわよ」と、醒めていました。
鮫がいる海に入って、危なくないの?と母に英語で尋いてもらったら、ドライバーさんいわく「ここの鮫はフレンドリー」なのだそうだ。
1時間くらい経って、みんなが戻ってきました。
なんとかという無人島に上がって、お弁当です。
この島の名前、翌日も聞いたのに、なにせいつものように点字でメモできないのです。
手が濡れているから、携帯にもさわれないし。
ということで、記憶は抜け放題(汗)。
お弁当は日本の、しょうかどう弁当のような感じで、ただ私はあまり好きなおかずがなくて、ごはんだけ食べようにも進まず、たくさん残してしまいました。
お昼の後、ボートに戻る時、海が意外なほど深かったのです。
私は元々水着だったから、たいしたことありませんでしたが、母が胸まで水につかってしまい、ウエストポーチに入っていたお金が全部濡れました。
教訓、一度ボートに乗ったらお金は要りませんね。喉がかわいても、ボートに無料のジュースがあるので、お金はボートの椅子の下に入れた方がいいみたいです。後で、部屋のドライヤーでお金をかわかしました。

さて今度は、シュノーケリングです。
私にできるかなあと思っていたんですが、石川さんが「僕がお教えします」と、足ひれをつけさせ、マスクもつけてくれました。
マスクも足ひれも、先ほどのジャケットも、無料のレンタルです。
このマスクの、歯でぐっと噛むところ、前にはだれが噛んだか、深く考えないことにしよう(笑)
海に入って、みんなはマスクの一部の、水中眼鏡のところを水につけて、下の魚をみるんだろうけれど、私はただ泳ぐのが気持ちよくて、石川さんに付いて泳いでいました。
午前中は手をつないで泳いでいたけれど、それはどうもいやだったようで(泳ぎ難いし)ビート板を両方でつかまって、たまに石川さんだけ手を放して水にもぐって、そうやって遊んでいました。

またボートに20分くらい乗って、もう一度シュノーケリングをするというので、マスクを取らないで座っていたら「なんで取らないの」と石川さん。だって、また付けてもらうの悪いじゃないですかと言ったら「つけてあげるから、取りなさい」ありがたかった。
今度はパラダイスという所で、もう一度シュノーケリングをしました。
ドライバーさんが餌をまいて、魚が集まってきたので、私もさわろうとしたのだけど、ぬるっとした何かが通り過ぎていっただけで、とても魚の形を認識することはできませんでした。なにを餌にまいているのか、後で母が尋いたら、さっき私たちが残したお弁当ですって。

3時頃、またインパックツアーの事務所へ戻ってきて、船からバスに乗り替え、ホテルに帰ってきたんだけれど、この時事務所で売られていた、Tシャツとクッキーを買ってきました。
クッキーは案の定、新潟空港で買うより安かった。
Tシャツは、水着を着たままだったけれど、試着して買うことができました。
背中に、パラオの地図が書かれているやつです。

ホテルに帰ってくると、昨日はいなかった日本人スタッフがいました。
「エレベーターに近い部屋に替えましょうか?」
そんなの、昨日のうちに言って欲しかった。
一晩泊まって、部屋の間どりをある程度覚えてから替えられるのは、却って不快なので、替えなくていいですと言いました。
でも私の部屋、ほんとにエレベーターから遠かった。

軽くお風呂に入り、6時半から夕食です。
夕食のメニューは、ちゃんとメモできました(汗)
まずアボガドの刺身と、ほんとの魚の刺身。
次に、昼間海でもお会いした、しゃこ貝のクラムチャウダー。
それから、ベトナム風生春巻。
そして、私が唯一美味しかったもの、タロ芋のコロッケ。
次は鯛のココナッツ煮、タピオカ添え。
パパイヤのいためもの。こういう、食べつけていないものはだめですね。
いためものの、豚肉だけもらって食べました。
最後はパラオ巻き。って何かと思ったら、野菜とかカニ風味とか沢庵のようなものが巻かれた、要するに太巻きでした。
他にごはんももらえて、助かりました。
飲み物は最初の一杯は無料ということで、私はマンゴージュースにしました。
マンゴージュースなんて、日本にいる時は、美味しいともなんとも思わなかったけれど、今日の昼、船で無料のマンゴージュースを何本か飲んで、とても美味しかったのです。
この夕食のレストランも、全く涼しくはなく、クーラーよけに持って歩いている長袖は、いりませんでした。

8時半頃ホテルに帰ってきて、もう一度お風呂に入ったら、痛い!火焼け止めはちゃんとつけていたのに、左手のひじから下が、痛くなっていました。
パラオの日ざしは、日本の7倍とも9倍ともいわれているそうで、気をつけていたはずが、火焼け止めを塗り足らなかったようです。なんだかギリシャ神話の、アキレスの話を思い出しました。