6月24日、夜のお話

 
三太楼さんの落語は、5時15分に終わる予定が25分だったので、ちょっとあせって演芸場を出ました。それでも大手町で乗り替えて、清澄白川の会場に着くと、ちょうどいい時間でした。もう、昨年みたいなかかしのお人形がなくて、少し寂しかったかも。

開口一番「浮世床」入船亭遊一さん。
扇遊さんに会えないので、今日はお弟子さんで我慢しようと思っていたら、扇遊さんの雰囲気を感じることはできませんでし た。
でもこれ、とってもいいことなんですってね。師匠と似ない、ということで。
桂福車(ふくしゃ)さん「餅屋問答」
江戸落語でいう「こんにゃく問答」です。 福笑さんで聞いた時には、ものすごく感動したんだけれど、これはちょっと私には 迫力不足かな?汗。
小春団治さん「高津の富」

中入り

笑福亭鶴光さん「西行鼓滝」
私は小・中学生の頃、この鶴光さんのオールナイトニッポンを聞いて、親に言えない言葉をいっぱい教わった。今も幾つか憶えているくらいです。その鶴光さんの落語を、一度なまで聞いてみたかったんですが、いやー、別人ですね(笑)
「伝えきく鼓滝へ来てみれば、沢辺に咲きしたんぽぽの花」という句が
「音に聞く鼓滝をうちみれば、沢辺に咲きし白百合の花」に変わっていく様を、真面目にたんたんと語っていました。途中から「あ、これ円窓さんでも聞いた」と思い出しました。
最後は小春団治さん「お庄屋と11人」
映画「オーシャンズ11」の改作です。そうよね、立川志らくさんだけに映画落語をまかしてちゃだめよね、小春団治さんもがんばってくれなきゃと、楽しみにしていたんですが。うーん。3年前の初対面の、あの感動は、正直言ってありませんでした。3年前の「天国への階段」が、私には一番よかったように思えました。これはただ、私が映画を知らないからだけかもしれないけど。

全体の感想として「静」を感じました。五席通して、お囃子がないんです。上方落語独特の、あのにぎやかさが欲しかったなと思いました。
あと、鶴光さんと小春団治さんの対談があってもいいのになと思いました。
前の南米音楽の人との対談、インドの楽器タブラ奏者さんとの対談、それなりにおもしろかった。もちろん落語が一番好きだけれど、5席ただ聞くよりも、対談がちょびっとはさまるといいなと思いました。その方が小春団治さんの、暖かい人柄がみえると思うし。
「なんも食べんとねんねせえ」という気持ちにはなれなかったので(「高津の富」の中にそういう台詞があるんです)ふーみんさんとうちの母と、会場の近くの中華屋さんで、あんかけ焼きそばを食べました。ちょっと油っこかったけど、美味しかった。
ふーみんさんに上野まで送ってもらって、旅館に戻りました。ミルク。