バリッとインドネシア 三日目

 
朝食は、昨日の朝美味しかったパイナップルジュースは姿を消し、代わりに、私に食べられる普通の味つけのビーフンのいためものや、なんだこういう普通のものもあるじゃないのーという、ホットケーキを食べました。この日の朝が一番、食べられたかもしれません。

今日は遠くまでいくけれど、何時にどこっていう制約がないので、9時出発。
私たちを乗せた三菱のワゴン車は、疾走していきます。
大丈夫かな、日本ではひところ、漫才のねたかなにかで「この野郎、おまえ三菱の車に乗せるぞ」というのがあったんだけど?

10時頃、今日の最初の目的地、スーパーマーケットに着きました。
いやー、びっくりしました。日本で売ってるのと同じふりかけや麺つゆ、あとサラダ油なんかも日本語表示です。既に喉がかわいていたのでジュースと、それからロシア語の教室に配るお菓子を買いました。
「そんなのは輸入品だ、バリのものではない」
私の選択をみて、ガイドはそう言っていたけれど、いいのいいの、これがものすごく美味しかったんだから。
お客はちっとも多くないのに、レジの人が全く急ごうとしないので、結構待ちます。
しかし、ジュース3種類とお菓子を二種類買って、日本円で200円くらいだったので、すごく幸せな気持ちになれました。

また車でドンドンドンドン走って、グワガジャという遺跡に着きました。
グアガジャというのは象の洞窟という意味で、ほんとに洞窟があります。
洞窟には入らず、その手前までいってみました。
とにかく暑いし、ひやけ止めを顔や腕につけてみても、自分の汗で流れてしまうんです。
次はタンパクシリンというお寺にいきました。
ここは、生理中の女性は入れませんと日本語の看板があります。
ここには聖なる水というのがあって、ヒンデュー教の人がもくよくする場所があったり、あと、聖なる水はバリの人なら飲んでもいいそうだ けれど、私は手を洗うだけにしました。
次はお土産物屋へ連れていかれました(汗)悩んで悩んで、Tシャツを一枚買いま した。

お昼はキンタマーニ高原にいきます、高原だから涼しいですという話だったので、すっごく涼しいのを想像していたら、うーん「暑くはないわ」という程度でした。標高1800メートルではまだだめなんですね。
ここには「キンタマーニジュース」という、ちょっとドキドキする名前のジュースがあるから、よかったら飲んでみてと言われたけれど、値段を聞いたらなんと54000ルピア。日本円で600円です。パパイヤをくりぬいたやつに、ミックスジュースが入っているという説明だけ聞いて、 飲むのは1万ルピアくらいの、普通のジュースにしました。
このレストランで、久しぶりに日本人ツアーに会い、私と母以外の日本人に、久しぶりに会った気がしました。その日本人たちも「やだわー、飲み物に5万円なんてやだわー」と言ってました(円じゃないぞ、ルピアだぞ)それでも20人のツアーの中には、何人かその「キンタマーニジュース」をとる人がいて、母にみてもらったところによると、ものすごく大きい入れ物で、とても私と母では飲みきれないとのことで、とらなくてよかったと思いました。

お昼はバイキングでした。ナシゴレンというちゃーはんや、ミゴレンという焼きそば、あとは昨夜食べたような焼きとりを食べました。昨夜ほどは辛い料理も多くなく、ミゴレンは美味しかったのでお代わり。
ガイドが言うには、昨夜のがバリ料理でこれがインドネシア料理だっていうんだけど、うーん、新潟料理と日本料理は違ったかなあ?よく分かりません。

「午後はウブドのどこへいきましょうか? ほんとうは木彫りの村とかご案内しようと思ったんですけど、お客様はどうも、興味がなさそうで」うんうん、やっと分かってくれた? じゃ、お城にいきましょうということになって、またまた45分ほどのドライブです。
この時、私はほとんど寝ていました。
2時40分頃、王宮に着きましたよと言われて目が覚め、写真を撮るスポットにいきたかったんだけど、HISの日本人グループが撮っていて、終わるのを待っている間に突然のものすごい雨!
バリは今は雨期ということは知っていたけれども、今まで降らなかったんです。
15分ほど空が泣き続け、やがてパッと雨は止みました。
南の島のスコールというのを、初めて体験しました。
その雨やどりの間に、ガイドが果物のあげたようなお菓子を買ってくれました。
子どもたちがいっぱいいるので、そういうものが売られているんです。
バナナをあげたようなお菓子は、砂糖もなにもないのに甘くて美味しかった。
これはちなみに、私たちが知っている普通のバナナじゃなくって、調理用のバナナを油であげるんだそうです。

雨が止んで、写真も撮り、ガイドさんの煙草タイムを待って(そうか、今まで我慢してたのね)再び出発。
またどのくらい車に乗るか分からないので、トイレにいっておくことにしました。
ここは初めての有料トイレ、一人1000ルピアです。
ちゃんと2000払って入ったのに、出てきたらおばさんが、またよこせというようなことを言います。日本語で「しっかりしろ」と言ってやった(汗)

今度はどこへいきましょうかと尋かれ、朝のスーパーがあまりによかったので、あんなお店がこの辺にあったら、あったらでいいから連れていってと頼みました。そうしたら、10分くらいでスーパーに着きました。なあんだあ、このくらいしか乗らないなら、スーパーで無料のトイレにいってもよかったんだなあ。
ここは「ビンタン」という、昨年暮れにできたばかりのスーパーです。
ほんとうは2階に洋服売り場もおく予定なんだけれど、今は1階の食料品だけ。
翌日のお昼がツアーに付いてないので、お昼に食べられそうなものを探すことにしました。
サンドイッチを買おうと思ったけれど、どうもそういうものがない。
クロワッサンをつまんで、あとはちょっと考えを替えて、カップヌードルはないですかとガイドに尋ねると「それはなんですか?」って言うんです。まあいいや、こんな大きいスーパーだもの、どこかにあるはずだわと歩いてみて、案の定みつかりました。ほーらこれよと言ったところ「ああ、これを日本語ではカップヌードルですか」日本語じゃないと思うけど(^_^)。
辛くなさそうなのはどれか、ガイドに選んでもらって、カップヌードルとジュースとで、またまた200円くらいでした。クロワッサンは別会計でした。

まだ夕陽をみにいくには時間があるのですが、夕陽はこの天気だとみれそうにないとのこと。
夕陽がみれるんなら携帯で写真を撮ろうと思ったけれど、みれないなら別にいいですよ、じゃあ他の所へいきましょうと言って、この近くのバテュアンという村にある、お寺にいくことになりました。
夕陽をみる予定だったタナロット寺院にいくには、ここから車で片道1時間。バリは3月1日からガソリン代が上がって、日本円で21円くらいだったのが30円になったとか。往復2時間分、ちょっとは儲かっ たかしら? なんて思いました。

スーパー入口のべんちで、ゆっくり座ってガイドと話し、初日にも聞いたのに覚えられなかったお名前をもう一度教わりました。この我侭な客の相手をしてくれているガイドは、コンパルさん。それって名前? 名字? と尋いたら、バリの人に名字はないんだそうです。それでは先ほどの、タナロット寺院にいかないというサインを下さいと言われ、母がローマ字で名を書くと、ローマ字では自分が書いたと疑われる、漢字なら自分は書けないから漢字にしてくれと言うのです。
前にお客さんで、自分が「いかなくていい」と言っておきながら、後から「ガイドが連れていかなかった」と言う人がいて、自分はそれで一ケ月仕事をもらえなかった。仕事をもらえないと、全くお金が入ってこない。それでは困るので、サインをもらっておくんだそうです。
うちはそんなこと言わないわよー。
夕陽なんて、ツアーにあるんならいこうと思ってただけなんだから。

バテュワン寺院は、スーパーから車で10分ほどでした。
ここは腰巻きみたいなものを借りて、中に入ります。
そして出る時に、腰巻きの使用料として1000ルピアほど払います。というか、払わされます。
お金は気持ちです、寺の運営費ですと言われたけれど、もう、払うことになってるみたいです。
腰巻きをズボンの上から巻いて、寺の中を見物し、じきに出てきました。
お寺を出たのは5時過ぎで、この分だと5時半に夕食の場所へ着いてしまうけれど 、ガイドが話をつけてくれて、早目の夕食になりました。
その夕食のお店に向かっている時、母が「だんきー」とかなんとかいう看板を読んだのです。
あ、ダンキンドー ナツ。
前に友達の彼女が、美味しいって言っていたのはこれじゃなかったかしら?
これ、新潟にないのよね、食べたい食べたいと騒いで、食事の後、寄ってもらうよう頼みました。
空港にもありますよと言われても、明日空港にいくのは夜10時前なんだもの、それからドーナツ屋を探して、開いているかどうかも分からないし、ね、夕食の後、お願い、としつこく頼んで、やっとOKしてもらえました。やった。

夕食は、野外のテーブルで食べる地中海料理。
前菜はツナのサラダで、メインは海老とかイカとか魚を、ホワイトソースであえたもの。
なんかすごく、日本的な味つけで美味しかった。
バナナジュースもすごく美味しかったので、お代わりをしたら、今度は甘くもなんともないジュースで、同じ店の同じバナナジュースがこうも違うのかとおかしかった。
それとパンと、デザートはアイスクリームでした。
最後に紅茶も飲んで、もうお腹いっぱいだったので、ドーナツは買って帰りますから、食べていきま せんからお願いと言って、帰りに寄ってもらいました。

ドーナツ屋に入ってびっくりしました。涼しいの!
そりゃホテルの部屋にも車にもクーラーはあるけれど、こんなに涼しくはありません。さすがヨーロッパ資本のお店です。
5種類くらいドーナツを買っても、日本円で200円くらいだったのもうれしかった。
こうして予定より早く、7時半頃ホテルに帰ったのでした。