ほーむへつぎのきじへ

東京寄席めぐり


7/17,18と江戸にいっていました。 

7/17の昼 ミルク

落語のMLの人やPCVANの友達にはだれにも会えなかったけれど、扇辰さんと話せて、さん喬師匠の高座を2度きけて、扇遊さんと小ゑんさんをうっとりみつめ、小正楽さんをなかせ、そして宗助さんとお酒を飲むことができました。
文我さんとも初めて握手して、もういうことないかな。
私があおうと思って会えなかったのは、喬太郎さんだけでした。

7/17の午前11:30頃、新宿3丁目におりたった私と母、末広亭には前もいったことがあるからと、順調に歩き出したものの、全然分からない。(^_^;)
ジリジリジリ。34度の暑さがしめつけるようでした。
そこへ扇辰さんが通りかかる。
「なあんで**ちゃんが(私の本名)ここにいるの!」
と驚く扇辰さんにもう総ての事情を話し、末広亭に連れていってもらったのでした。

昼席の演目は
金源亭こままる「道潅」
入船亭扇辰「狸の札」
柳家さん喬「真田小僧」
柳家紫文(しもん) 俗曲
金源亭駒七「夏どろ」
金源亭馬生「高砂や」
柳亭市馬(イチバ)「かぼちゃ屋」
入船亭扇好「権助魚」
私が知っているさげじゃありませんでした。うーむなるほど。
柳家小せん「代わり目」
車に乗るところがありません。これでもいいのかな?
うたじゆめじ
五街道雲助「お菊の皿」

中入り

三遊亭歌奴 漫談
江戸家小猫 ものまね
入船亭扇遊「子ほめ」
川柳川柳 歌なしの漫談
彼の歌が特にきらいな私は、話しだけでよかった。
林家小正楽 紙切り
「ひまわり」「ピングー」「小さん師匠」
ピングーさんを頼んだのがわたくしです。
小さん師匠と叫ぶ男の人もいて、ここで引っ込んだら女がすたると(^_^)ちょっとしつこくしてしまいました。
「ピングーさんというのはペンギンのことですか。そういうのがあるというのは知っていましたが、切るのは初めてです」
そう小正楽さん゛が言うだけあって、今までの小正楽さんの中で一番...お下手だったそうです。
とりは扇橋さんのはずが代演の小満んさん「夢の酒」
出てくるなりいきなり「私は注文はとりません。さきほど、いじめに遭ったって楽屋で泣いてました」
小正楽さん、もう私の顔を見るだけで、私にはなにも切ってくれなくなるかな。(T_T)

以上が出演者と演目でしたけど、ここで私が言いたいのはやっぱし市馬さん。
私の友達の女性が大好きな噺家さんがこの人。
なんというか「ステキなおじさんだ」という、私がいつもさん喬師匠に感じていることを痛烈に感じました。おっかけたくなる気持ち、分かったわ。

最後に柳家しもんさん、俗曲なんてたいしておもしろくないだろう、そう思ってた私はばかでした。
次から次とくりだす彼のだじゃれ、いちいちうけていました。
演芸界のくめひろしと自分で言うだけあって、ほんとうに似ていました。ミルク。 

7/17の夜 

まともなものが食べたい、そう母が言いました。
そもそも昼は家から持ってきたおにぎりを、死なねえまじないに食べただけだったのです。
それで末広亭の後は松坂屋の食堂で、しっかり夕食を食べてから広小路亭にいきました。

文我、宗助の会

まず文我さんと宗助さんの対談。
皆既月食のことや宇宙戦艦大和の話。

桂宗助「代書」
桂文我「転宅」

中入り

宗助「次のご用日」
文我「住吉駕篭」

とっても楽しみにしていた代書ですけれど、正直いって、期待を満たすものではありませんでした。
枝雀さんの落語でいう「松本留五郎」さん、宗助さんのは違う名前でしたけど、この人があんまりバカじゃないのです。
それに私の好きな「生年月日!」という台詞がなかった。
しかし後半、あんなふうに進む代書は初めて聞きました。
朝鮮の人がきたり、ご隠居さんやそのご隠居の家のお女中がきたりするのですね。
さげは、とってもおもしろかった。

文我さんは、2席とも爆笑でした。

今回はここで帰りません。
事前に勇気を出して、うちあげにいかせて下さいと頼んだので、2階のうけつけのあたりで、片づけが終わるのを待っていました。
とにかく宗助さんと文我さん以外は知っている人がいないのでポケッと黙って立っていたら、宗助さんに呼ばれて、扇子をいただきました。とてもうれしかった。

うちあげは、広小路亭から歩いてすぐの、居酒屋さんの地下でした。
宗助さんが隣に座ってくれて、お酒をついでくれたり、やきそばをとりわけてくれたりして、もう言葉がありません。
特にうれしかったのは、今まで私が出した、なんだかたくさんの葉書の質問に、まとめて答えてくれたこと。いつも私の質問へのお返事なんていただかないので、読んでくれないんとちゃうか、きっとたくさん届くであろう郵便の中で、どうやったら私なんぞの葉書を読んでもらえるのだろう、そういつも思っていたのです。
あれはね、それはね、と私が聞かないうちから答えてくれて、うれしかった。
だんだんきょうが乗ったのかどうなのか、テーブルを見台にして
「だから(パン)それで(パンパン)」
とたたく宗助さんも、すごくおもしろかったです。
文我さんは席が離れていたので、ろくろく話せませんでしたが、一度、こちらの話しに加わって、宗助さんのどじ話し、しかしみんなが知っている話しでひとしきりもりあがったのでした。
知っている人は知っている「やるき茶屋」事件。(^_^;)
あっという間におひらきになって、会費をはらい、宗助さん文我さんと握手して帰ってきました。

私の泊まった旅館の部屋っていうのがなんだか暑くて、クーラーはかかってるのに暑くて、早速いただいた扇子を取り出してあおいでみました。気分よかった。ミルク。

P.S.
落語の荒筋を説明しているときりが
なくって、割愛しちゃってますが、転宅ってどんな噺か
ここに載ってます。
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/6684/tentaku.html

 
7/18の朝
 

午前はなんにも予定がない。それに夜あまり眠れなかったような感じで、朝10時のチェックアウトぎりぎりまで旅館にいました。
天気予報でもやってないかとテレビをつけたら、幻のプリン「ウ・オ・レ」のことを報じていて、「子どもが、あれが売り切れると機嫌わるいんですよ」なんて言うお母さんがいて、なにを贅沢いってやがんだこのやろうと思った。
天気予報は結局みつかりませんでした。
10時ちかくなるとお腹が減ってきて、旅館を出ることにしました。
上野駅の近くのパン屋さんに入って、そこのカウンターに座り、アイスコーヒーを飲みながらサンドイッチとカルッツォーネとソーセージのパンをかじりました。
カルッツォーネはイタリア語講座に出てきたピザの名前。
なんかえっらいショッパイサラミが入っていて、途中で残してしまったけど、
あとのパンは美味しかった。
それと、アイスコーヒーがなんだかとても美味しかった。

そろそろ11時になろうという頃、午前中の唯一の目的地、池袋の東武デパートへ向けて出発。
ここに落語のCDがいっぱいあるCD屋さんがあるというので、聞いてみると、7階の一番おくに、そのお店はありました。
さて着いた、よし選ぶぞと、母に見てもらおうとして。
母の眼鏡がないことが判明。
しかたない、まずは泊まっていた旅館に電話しました。
ありません。
次に母が叫んだ。
「ああーそうだ、上野駅で新幹線の時間見る時においてきた」
104で上野駅の番号をしらべたら、そういう話しはここじゃなくて緑の窓口に聞きなさいと、また
違う番号を教わり、ようやく母の眼鏡は中央改札口でおいてきぼりをくっていることが分かりました。
帰りに上野から帰るんだからその時もらおうよ、今日中に来てくれればいいと言ってるよと私はいってみたけれど、どうしても今ないと落ちつかないと母が言うので、上野へ戻ることにしました。
今のったばかりだから、自販機で切符を買うのもいつもより早い(^_^;)。
こうしてまた、池袋駅に帰ってきました。
もうCDは、さっき急いで枝雀さんのを1枚買ったし、もう12時半だし、池袋演芸場の寄席は1時からだから、すぐ演芸場へいこう。
とその時、朝テレビでみたプリンの行列があるのです。
テレビでみたと同じパッケージだというのです。
さきほど発したばかりの言葉を忘れて、私も並ぶことにしました。
前に並んでいる人いわく
「いつもはこんな列じゃないんですよ。幻のプリン? とんでもない」
テレビの影響はすごいなあ。
15分くらい並んで、一つ280円のプリンを六つ買い、そして演芸場へいったのでした。ミルク。 

午後の池袋 

柳家喬太郎さんの落語に「派出所ビーナス」というのがある。
知っている人は知っていると思うけれど、その落語の中に、池袋のこうばんで、「池袋演芸場はどこですか?」と聞いて、プロレスラーあがりの婦人警官が「ない!」とか答えるシーンがあります。
まさに、この池袋駅前のこうばんで、この質問をすることになった私と母。
ドキドキする暇もなく、男のお巡りさんが丁寧に教えてくれました。(^_^)
入るともう、開口一番の「寿限無」が終わるところで、次の小のりさんが出てきました。
ところがこの「このり」という字を、母が読めない。
だいたい、めくりは読みにくい字になってるらしいのだけど、そうなると私にももう分からない。これは噺家さんへの切実なお願いなんだけど、名前を名乗ってください。
名前というのは、客に覚えてもらわねばならない大事なポイントだと思うのに、だれ一人、高座で名乗りませんでした。
この人はだれだろう、だれだろうと考えると、集中できないのです。
特にプログラムにないけど出て来た方たち、ほんとにまじで名乗ってくださいまし。
小のりさんを無視してるわけじゃないけど、とにかくプリンが食べたくて、かじりついてました。
食べ終わる頃に、ちょうど枕が終わって「牛ほめ」
以下、出演者は
亀太郎さん 三味線漫談?
昨日のしもんさんに比べて、ちょっとつまらない。
それに池袋演芸場では、一人一人の持ち時間が長いので、暇な時間でした。(^_^;)
鈴々舎若馬さん「動物園」
「ウオーーーー、パンくれ」
という私の好きな台詞がなかった代わりに、変な司会者なる人物がでてきた。
柳家小ゑん 実在するOLの一日。
題は分からないので適当に書いています。
ずうっと前にラジオで聞いたのと同じ噺だったけど、やっぱり生はいい。笑いこけていました。
柳家さん吉 漫談。主に談志の悪口。
わらくこらく? 曲芸
古今亭志ん橋「出来心」?
いたちのさいごべーさんの家にいくまでで終わりましたけど、これも出来心かな?

中入り

柳亭市馬「欠伸指南」
とにかくプログラムを覚えてないので、おーー、市馬さんにまた会えた、と驚いて喜んでいました。
「かぼちゃ屋も好きだからまたやってくれていいけど、できたらあなたの違う噺が聞きたいわ」
そう一生懸命に顔でうったえていたら、思いが通じました。
柳家さん喬「千両蜜柑」
今日ここへ来ることは、さん喬師匠に言わなかったから、またきたかってあきれてらしたかも。
じゅんこひろし 漫才
とりは花緑さん「たがや」
ということで道潅からたがやまで、私の寄席巡りは以上なのですが。
池袋演芸場さま、、どうか点字のプログラムもおいて下さい。
あてもなく作っておくのがおいやだったら、前もって連絡のあった時だけでも。どうかよろシク。
そして噺家さんたち、どうか名乗っていただきたい。
ちなみにこの文の題、喬太郎さんの「午後の保健室」という落語のもじりです。
キャー、喬太郎ファンのみなさんごめんなさい。
宗助ファンというより宗助ふあんのミルク。


 新潟のミルクさんの了解をもらって、長文メールを掲載したよ!
 読者の方もお察しのように、ミルクさん目が不自由です。
 メールやホームページを声で読んでくれるマシンを使ってるらしい。
 今回のように、たまにお母さんと東京に落語を聴きに来ます。
 おいらも1度だけお会いしたことがあります。
 落語好きの人は、ぜひミルクさんに感想のメールを送ってね!

 milkpink@nifty.com>

としちん  

ほーむへつぎのきじへ