スリー・フレンズ初来日公演

2009/09/20 青山・月見ル君想フ

スリー・フレンズとは、ジェントル・ジャイアントのオリジナルメンバー3人を含む7人グループ。
イギリス、スウェーデン、北米のツアーを経、満を持しての日本公演で、ジェントル・ジャイアントの曲も忠実に演奏するらしい。

専属PAエンジニアを含む8人で、ジェントル・ジャイアント時代にもなかった初来日が実現。
今年はピーター・ハミル公演さえパスしてしまったが、ジェントル・ジャイアントは1度は生で見ておきたいので、14,000円はたいて9月20日(日)のチケットをゲット。
なんと整理番号004番。開場時間までに行けば最前列は間違いなし!
しかし、会場はちゃんと埋まるのかな〜?(-_-;)

9月20日(日)


スリーフレンズ自作のイギリス製ポスター

開場20分前、地下1Fへ降りる階段にはもう10人以上の行列ができていた。
さすがに男、それもオジサンばかり(-_-;)。

ジェントル・ジャイアントはプログレファンの間では知名度こそ高いが、「ファンでした」ということになるとかなりマニアックな部類に入るだろう。
おいらはけっこう好きだが、メンバーの顔と名前はさっぱりわからないという程度のファンである。

整理番号「4」をゲットしていたので、いちばんよく見える2階席の真正面に陣取った。
狭いステージに7人立っても全員の顔がよく見えるし、キーボードを弾いてるところも上から見えるので、これは正解だった。
会場がいっぱいになるとチラホラと女性客の姿も見えたが、例によって、かつてジェントル・ジャイアントが好きだったダンナに無理やり誘われたカミさん連中といったところだろう。中には小学生ぐらいの子供もいたのでびっくりしてしまった。

拍手の中を、まず6人のメンバーが登場。
なにしろモトをよく知らないので、VdGGほど「フケたな〜」という印象は持てなかったが、還暦前後のお年寄りたちであることには違いない。
ヤマハのキーボードの人はロボット工学博士みたいな風貌。ローランドのキーボードの人は釣りバカのスーさんのような顔で、ドラムの人は縁日で焼トウモロコシを売ってるテキ屋そのもの。
ギターの人もすっかりハゲちゃってて、もう1人のギタリストだけがかろうじてロックミュージシャンっぽい感じ。
しかし、さすがに紳士の国と言うか、イギリスのジジイはみんな味のある顔してるよな〜。

オープニングはいきなり、バンド名にもなっている Three Friends。
これ、まだCDに買い替えてなかったので、30年ぶりぐらいに聴く(笑)。
懐かしすぎる〜。

2曲目からリードヴォーカルのオジサンが加わり、Just The Same、Free Hand、Peel The Paintなど、おなじみの名曲を含む2時間のショーを繰り広げた。
ヴォーカルに少〜し違和感があり、ジェントル・ジャイアントの特徴であるコーラスの曲も少なかったのだが、それでも「30年前ほどは声が出なくなった」と言われればそれで通用しなくもない・・・。
結局、どの3人がオリジナルメンバーなのかわからないままだったが、実は7人とも本物でしたと言われても信じてしまうほど、見事にジェントル・ジャイアントだった!

チケットを送ってきた封筒に印刷されていた写真と、メンバーの名前と使用楽器、そしてきょう見てきた「顔」と照合すると、おそらく左から以下の通り。(はオリジナルメンバー)

 ロジャー・ケアリー    Roger Carey (bass, vocals)
 ジョン・ドナルドソン   John Donaldson (keyboards)
 マルコム・モルティモア  Malcolm Mortimore (drums)
 ゲイリー・グリーン    Gary Green (guitar, vocals)

 ミック・ウイルソン    Mick Wilson (vocals)
 アンディー・ウイリアムス Andy Williams (guitar)
 ケリー・ミネア      Kerry Minnear (keyboards, vocals)

要するに、ジェントル・ジャイアントの核であったシャルマン3兄弟が全く関係していなかったのだ。
だから「ジェントル・ジャイアント」という名義も使えなかったのかもしれない。
あの完璧だった4人のコーラス隊も、残っているのは博士とハゲのギタリストの2人だけだったのである。

しかしリードヴォーカルのミック・ウイルソンは、逆にたいしたものだと感心してしまった。
ディレク・シャルマンの代役としてこの人を見つけることができなければ、スリーフレンズの結成(つまりジェントル・ジャイアントの再現)は不可能だったと思えるからである。

ゲイリー・グリーンの超絶技巧ギターとマルコム・モルティモアのパワフルなドラムの絡みは、やはりプログレはおいらにとっての懐メロであり演歌なのだなあと再認識させてくれた。
最終日は21日なので、立ち見がせめて5千円ぐらいだったらまた行ってたかもしれない(^^;)。

オススメ動画
http://www.youtube.com/watch?v=vw2fMo8K2YQ

しるばに一番最初に聴かせてもらったジェントル・ジャイアントが3rdアルバムの「スリー・フレンズ」だったわけだが、現在おいらは持っていなかったので、2006年に発売された紙ジャケ・24bitデジタルリマスター盤をヤフオクで1,400円で落札。
なんか、おいらの記憶にない音がいっぱい入っている(^^;)。
なにしろカセットで聴いてたからな〜。
う〜ん、「オクトパス」が最高傑作だと思っていたが、これもやっぱり名盤だなあ。

ちなみに、スリーフレンズ公演で来日していた元ジェントル・ジャイアントのドラマー、マルコム・モルティモアは、この作品にのみ参加していたらしい。

それから、↓ここにジェントルジャイアントの1974年の映像あり!
http://www.youtube.com/watch?v=UWfmfgHXAfE
http://www.youtube.com/watch?v=kzDCfnBhinw



ゲイリー・グリーンの35年前(左)と現在


ケリー・ミネアの35年前(左)と現在