【DVD】SATELLTE / Evening Dreams

 

「動くサテライト」デス。
新宿ディスクユニオンのプログレ館でも売っていたのだが、なくなっていたので、あわててアマゾンで購入(笑)。

2005年、2ndアルバム「Evening Games」発表後、このDVDを撮るために行なわれたライブのようである。
1stと2ndから4曲ずつ。
2曲目に演奏された10分を超える大作「Evening Games」が、アンコールでも演奏されている。たしかにアンコールというのはもともとそういう意味だったとは思うが、DVDに2回入れる必要はないような気もしないではない(-_-;)。

メンバー的には、コラージュはドラムスのSzadkowskiをリーダーとするサテライトと、ギターのGilをリーダーとするビリーヴに分裂したと言えるのだが、サテライトの2ndから加入したパパイヤ鈴木似のSarhan Kubeisiは、まだこの時点ではサテライトのギタリストとして人前に出た経験はほとんどなかったはずだ。
しかし、ステージではなんと、リーダーのSzadkowskiとのツインドラムスも披露している。
収録されているインタビューによると、どうやら本職はドラマーであるらしい。
おまけにビートルズファンでもあるらしいので、たしかにSzadkowskiとは気が合いそうである。
ちなみにSzadkowskiは遠くから見るとジョンレノンに似ていて、コラージュ時代にジョンレノンのトリビュートアルバムを出していることが非常に深く納得できた(笑)。

コラージュはIQにもっとも近いバンドという印象だったが、このサテライトのDVDを見ると、ツインドラムスもさることながら、キーボードがトニー・バンクスっぽい弾き方もしていて、ジェネシスのステージを彷彿とさせる。そう言えば、ジェネシスの音楽的ルーツもビートルズだったなあ。

1stに参加したベーシストはビリーヴに移ったため、ヴォーカルのAmirianがベースを兼任している(現在は新たなベーシストが参加)。
おいらが初めてサテライトのアルバム(3rd)を聴いたとき、コラージュと同じヴォーカリストだとは気付かなかったものだ。
コラージュではもっと絶叫型のヴォーカルで、風貌も超アフロだったのだが、サテライトでは小声でささやくような唱法に変え、髪もすっかり短くしている。
Szadkowskiは「サテライトはコラージュ2ではない」と語っているが、そうは言ってもSzadkowskiの詞の世界を理解し、歌える人はそう多くはないようで、結局、Amirianが「声を変えて」ヴォーカルを務めているわけである。
この人はインタビューでも終始にこやかで、まるで学者のようなたたずまいのSzadkowskiとは好対照をなしている。まつ毛も長くて、とてもキュート(笑)。

コラージュがポーランドではどれほど偉大なグループだったか、そしてSzadkowskiの思惑とは別に、ファンがどれだけサテライトに「コラージュ2」としての期待を寄せているかがよくわかるDVDである。そういう意味で、プロモーションというか「ヤラセ」感の強いDVDでもあるので、次回はぜひ本当の意味で「生のステージ」を収録した作品を観てみたい。