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国道10号

53×65cm 15F

 

高校生の頃はダリに影響されて空想画ばかり描いていた。
今思えば全て自分の深層心理を描写したもので、意味を意識せずに描いていた点においてまぎれもなくシュールリアリズムだった。

いま具象画に転じているのはそれだけつまらないオトナになってしまったからにほかならないが、それでもテーマを選ぶ時点では衝動的に「描いてみたい」と思ったものを描いていて、そこには理屈などない。

今でも天井の木目とか、鏡の曇りとか、コンクリートの壁のシミのようなものから様々なイメージを膨らませるクセがあるが、もっとも心を奪われるのは、やはり雲である。
いつか雲が主役の絵を描きたいという思いがあったのかもしれない。