07/05/21 鮨久いち

第1回トンデモ古代史グルメオフが賛否両論だったので、リベンジとして候補に上がっていたのが浅草の「鮨久いち」。
夜は混んでいるらしく、行くなら昼の方が望ましいのだが、おいらの休みが日・月で、日曜はお店が夜だけの営業だし、月曜だとこんどはメンバーが揃わない。
やはり頭数を決めて、金曜か土曜の夜あたりに予約をとって開催するしかないようだ。

しかし、基本的に魚がうまいのはやはり冬である。
初夏には初夏特有のネタもないことはないが、あまり中途半端な時期にやっても、もったいない気がする。
それに、おいらのようなイイカゲンな人間でも、幹事というのはそれなりに気苦労があり(笑)、まるっきり初めての店でいきなりオフ会というのは避けたいので、一度は先に行っておきたいという気持ちもあった。

21日(月)、昔の「すし研究会」のメンバー3人で「鮨久いち」へ行く機会に恵まれた。
1時に現地集合ということで、秋葉原から初めてTX(つくばエクスプレス)に乗って浅草へ。
秋葉原から浅草までの所要時間は4分だが、どちらも地下ホームが異常に深いところにあり、地上階と改札階、改札階とホーム階はそれぞれエレベーターを使わないと大変なことになる。

浅草ウインズから花やしきの裏へ歩いていくと、有名な外人観光客向けの格安ホテル「さくらホステル」の前に出た。こんなところにあったのか〜。ホントに外人がいっぱいいるぞ! 欧米か!

少し道に迷いながら、なんとか到着。
約5分後、しるばとじんぼも揃って現れた。
お店の中に入るとお客は誰もいなかった。
そう言えばきのうまで三社祭だったので、きょうは浅草全体が祭のあとの腑抜けた感じに包まれている。

ご主人はいかにも話し好きの浅草っ子で、若々しい好青年に見えるが、すでに銀座の久兵衛で17年のキャリアを積み、最後はホテルオークラで握っていたという。
この店は浅草の実家を改造し、2年ぐらい前に開店したばかり。
久兵衛から「久」の字をもらっているだけあって、とても浅草とは思えぬ高級感を演出している。

おまかせ握りを注文。
ほかに客がいなかったので、下衆丸出しで出てきたものをデジカメで撮りまくる。

ここにアップしたもの以外にも、白身(カスゴ?)、イカ、山ごぼう巻き、白菜巻き、アサリのみそ汁、ワカメの酢の物が付いて、なんと6千円。
もっとも、すしはきわめて小ぶりで、女性でも20カンは食べられそう。
マグロを筆頭に、品質の高さは久兵衛にまさるとも劣らず、スダチやユズなどの柑橘類が効果的に使われ、握りのひとつひとつに懐石料理の一品のような深い趣がある。
随所にご主人独自の工夫も見られ、たとえば久兵衛といえば軍艦巻き発祥の店なのに、ここのウニは海苔を巻かない。
ウニを軍艦巻きにする理由は単に握りにくいからで、たしかに海苔の味と香りはウニの風味を損なうものである。
アナゴは1貫を包丁で2つに切り、片方は煮ツメ、片方は塩で食べさせる。
握る直前にレアに茹で上げ、ミソをはさんだクルマエビは、エビをこれ以上うまく料理する方法はないと思えるほどのうまさ!
トロとタクアンと紫蘇を巻いた海苔巻きは、トロだけ巻いたものよりもうまいから不思議だ!

銀座でこれだけのものを出されたら2万円でも文句は言えないだろう。
しるばが聞いたところでは、オークラ時代のお客様もわざわざ来てくれるので、タクシー代だと思って安くしているのだとか。
それにしてもこの価格でこの内容はアンビリーバボー! 欧米か!