2000/10/11〜14 信州・小諸の旅
文・るみちん
1日目(10月11日(水))
当日、新幹線の切符を買うつもりで、みどりの窓口でチェックしたら「どひゃ〜?!」次のは満席なので、その次となるとちょうど1時間後だわい。仕方ない。今度から平日でも前もってちゃんと指定席を買っておこうっと。
無事に新幹線に乗り、33分で軽井沢到着。早〜い!もうちょっと乗っていたいなあ。
軽井沢から「しなの鉄道」で5駅目で「小諸」。
信州と言えば「お蕎麦」しかも「新そば」の季節。食べない訳にはいかないということで、懐古園のすぐ側にある、グランドキャッスルホテル1階「水車」へ。ここは、少しぼそぼそ田舎蕎麦という感触だが、ツユの方もおいしかった。
グランドキャッスルホテル入り口にある水車と、同1F「水車」の「古城そば」
それから1時間程懐古園を散策。園内の紅葉はまだ「青々」としていて、見頃はあと2週間先の様子。
懐古園「三の門」
「こもろ寅さん会館」に立つ寅さんの銅像
たぶん10分ぐらいで歩ける距離なのだけれど、初めてなので「タクシー」に乗る。
「中棚荘」に到着。玄関前の庭には、鶏、やぎ、犬などがいて、にぎやか。
建物外見、ロビーがきれいでだし、従業員の方は丁寧。これからの3泊の旅が楽しみだ。
部屋に案内される。バスなしトイレ付の「萩」という部屋。こじんまりとしていて2人だったら、これぐらいの広さが落ち着く。トイレも洗面所も清潔だ。とりあえず安心。
あらかじめ頼んでおいたとおり布団が敷いてあったので、ヨーネル君は早速昼寝。その間、わたしゃ〜風呂でも入ってきましょうか。ということで、風呂場へ行く。
脱衣所が畳で、境に壁がなく内風呂という解放感のある間取り。10月から3月までは、内風呂に「りんご」が浮いている。小さめだが気持ちがいい「露天風呂」もある。ややぬるめで刺激のないお湯だから、多少長湯でも湯あたりしないと思い、ゆっくり1時間程入ってしまった。風呂から戻っても、ヨーネル君はまだ寝ている。
中棚荘のリンゴ風呂
ところで、宿でのお楽しみといえばお風呂と食事(だよね?)特に食事は当たりはずれが大きい。実際のところヨーネル君には宿の事を余り話していなかったので料理を見るまでそれほど期待をしていなかったらしい。私も私で「そういえば前回も前々回も大外れだったよなあ。それにこの特別プランの料金だったら、余り文句も言えないよなあ〜」などと思って食事処へ。
食事は目の前に並べられている他に暖かい物だけ後から運ばれてくるので、従業員の出入りが必要以上に多くなく、落ち着いて食べられる。それにしても本当にとってもおいしかった。こんなおいしい食事が食べられるなんて、すっごく幸せ〜! 花火でも打ち上げたい気分!(大げさかな)
右の「牛乳がゆ」が絶品。具はサトイモと鴨のレバー(たぶん)。
おいしい食事が出来て、ゆっくりお風呂が楽しめて、トイレがある小奇麗なお部屋。私が思っていた「執念」が、やっと実ったという感じ。一生懸命調べたかいがあった。
でも、悲しいことに子リスちゃん?のような胃をした私は、もちろん全部食べきれない。量的には普通の人だったら満足するぐらいの量なのだが、私にはとても無理。こういう時だけは、父の「象」ようなでっかい胃だったらいいのにとつくづく思う。
2日目(10月12日(木))
中棚荘の人気者「チビ」
動物いろいろ
朝食もこれまたおいしいかった。この私がご飯2杯もおかわりしたよ。
午前中は、駅を境に宿とは逆の商店街周辺の街並を歩く。
あちこちに歴史を彷彿させる、落ち着いた街といった印象。
旧本陣(左)と大手門
それにしても、東急百貨店の地下には驚いた。小諸に行った際には立ち寄ってあげてね! 1階の奥には、選りすぐり!?の長野名産品もありますゾ。
これからどこへ行く〜?と駅前で色々と情報集め。
バスに乗って、「きのこの森」できのこ料理を食べることに。信州の秋はやっぱりきのこだわい。きのこ鍋が特においしかった。としちんに、食べきれない蕎麦を食べてもらう。たくさん食べてね!フフフ。
「きのこの森」
ヒラタケ、ヤナギマツタケ、ヌメリマツタケ、コガネダケなど。
天気がいいので菱野温泉の常磐館にある展望風呂に行きたかったのだが、今日は休みということで、歩いて20分程の薬師館へ向かう。本当に山の奥にある、ひなびた温泉宿。
2種類の温泉に入っても、バスの時間までにはずいぶんと時間がある。天気もいいことだし、ここは出来るだけ歩いて帰ろうと1時間程歩いた「松井農園」停留所で、としちんがついにギブアップ。旅の時はたくさん歩けるような靴を履かないとだめだよ。
170円×2人=340円を節約したけれど、これで340円? 世の中厳しいなあ。
りんごの木
宿に着いたら、もちろん即お風呂に。普段歩いてないから、ゆっくり解そう。またまたお楽しみの夕食の時間。
3日目(10月13日(金))
朝食は、基本的に「麦飯・とろろ」なのだが、おかずが全く違うので驚いた。
ここのお味噌汁は野菜がたくさん入っていて、とてもおいしい。
お風呂に入ったばかりなのに、宿からタクシーで「あぐりの湯こもろ」へ行く。
入浴料は大人500円で、広い露天風呂からは「高峰山」「黒斑山」「浅間山」などの浅間連山の雄大な景色が広がっていて、ストレスが吹っ飛びそう!。
建物自体はまだ新しく、清潔で、広々としているので、時間があればぜひ行くといいよ。
あぐりの湯からの眺め
そこから、「布引観音」へ。
「あぐり」を少し下ったところから、脇道へ行く。
ここからは一般車通行禁止。道路は舗装されてはいるが、天気のいい日に緑の中を歩くのは本当に気持ちがいい。
歩いて25分で、布引観音様と御対面。たかだか30分弱の距離だけれど、歩いて行くと、やはり感動もひとしおだ。
朱塗りの本堂?の景観も誠に素晴らしい。
帰り一台のタクシーとすれ違った。こういうのは本当に嫌だなあ。歩けないなら、潔く諦めてほしい。
布引観音
今日は時間がちょうどいいのでバスに乗って駅まで行く。
駅から5分程にある「みつばち」のいう甘味屋さんへ。
昼食替わりに磯部巻き、デザートにとしちんは栗ぜんざい、わたしはクリーム白玉あんずみつまめを食べる。あっさりとした甘さでどちらもとてもおいしかった。この日はたまたま「おかみさんの日(第2金曜日)」だったので1割引きになった。ラッキー!
そこから歩いて宿へ帰り、すぐお風呂に入る。
この日はこれで4回、3時間以上お風呂に入った事になった。一段と磨きがかかったかな?
今まで食べた鮎の中で最高だった鮎の塩焼き
お待ちかねのおいしい夕食。お昼は磯部巻き一個にしておいたから、ちょっと多めに食べられるよね。
この晩は想像もしていなかった「松茸の土瓶蒸し」がでた。それに加えてまたまたあれこれおいしいものばかり。
「ア〜、これで今夜のおかずは全部食べられる」と思った矢先、「失礼します」とふと見たら、大きいお皿を持っているではないかあ〜。お皿の上には「松茸・穴子・りんご」の天ぷらが。「ローストビーフ」と「天ぷら」どちらを食べようか悩んだけれど、としちんが絶賛した「穴子」を食べる。せっかくだから「りんご」の天ぷらも食べた。初めて食べたけれど、デザート感覚でとてもおいしい。でもこの時点で私はもう満腹!おいしいお澄ましも栗ご飯も食べられず、かなし〜。
土瓶蒸しをエンジョイするとしちんと、松茸・穴子・リンゴの天ぷら
がんばって食べ過ぎたかな?余りにお腹が苦しくて、なかなか眠れない。としちんは、く〜く〜寝ている。あれだけ食べて、こんなに気持良く寝られなんて、長生きするよ〜!
私は、思い切って胃薬を飲み、気を紛らす為に趣味(←うそです)の「短歌」を考える。
中棚荘の「藤村ライブラリー」
4日目(10月14日)
目覚めるがまだ、お腹が全然空いていない。 まずいよなあ〜。
風呂でも入って、お腹空かせるか〜!ということで、1時間程入って少〜しはお腹空かせたのだけれど結局、お味噌汁とトマトしか食べられなかった。これ以上食べられなくて調理して下さった方、本当にごめんなさい。くんくん。
早めにチェックアウトして、荷物を背負って駅まで歩く。歩かなきゃお腹空かないもんね。
しなの鉄道で大屋駅まで行き、ここから海野宿を通り、田中駅から乗車する予定。
海野宿までは長閑な田舎の街だけれど、普通の田舎と違うのは、かなり古い建物が点々と有ること。でも、少し荒れている。維持するのにはお金がかかるんだよね。きっと。
海野宿に着く。静かなきれいな町並み。保存地区だけあって、取りあえずは景観は保っているのかな。でも、もうちょっと、賑やかでもいいと思うのは私だけでしょうか? 田中康夫さん、こういう処をもっと見直してください! 将来の宝ですよ。お上は分かり切ったように「古い物は大切にしましょう」なんて言っているが、結局は「口」だけ。もう、従来の行政の言うことは聞き飽きた。他県民ですが、長野県が大好きな私は、田中さんを密かに期待しているの。旅行者にも優しい県にしてね!
海野宿資料館の内部
海野宿から駅まで急いだが(としちんは歩道橋を走って渡ったが無念!)何分かで電車に間に合わず、景色と同じようにのんびりとする。
再び、小諸に着いて、駅前の菱屋でお蕎麦を食べる。思ったより都会的なお蕎麦だったがおいしかった。
小諸から軽井沢へ。
雲場池はきれいだったけれど、やっぱりここも紅葉は早かったな。
雲場池
雲場池通りに面した「ミハエル」。紅茶とクリームチーズトルテがおいしい
時間が余ったので、予定には入っていなかった「プリンスショッピングプラザ」へ行く。土曜日ともなれば、改札から多くの人が出て来て、ショッピングプラザにも人の波だけれど、興味のない店ばかり食品店以外素通りしてしまった。
急に寒くなってきたので、敷地内のゲーセンで時間を潰す。中はうってかわって人は疎ら。子供用?の「カエルの競争」で燃える私達って他から見たらちょっと怖いかな。私は早いゲームや殴る・蹴るゲームはどうも苦手なのよ。
軽井沢から「あさま」に乗る。
これで、今回の楽しい休日もおしまい。
さ〜て、次はどこへ行こうかな?