掟破りのアップグレード(-_-;)
05/06/14
いつMac miniを買うべきかなどと心配してからわずか2週間後の6月6日、大変なニュースが飛び込んできた。
アップルはWWDC(世界開発者会議)において、来年6月までにインテル製マイクロプロセッサを使用したMacの提供を開始し、2007年末までにはすべてのMacをインテル化する計画を発表したのである。
Macコレクターならともかく、これではいくらなんでもG4やG5マシンを買う気にはなれない(-_-;)。
インテルMacの発売を待って、インテルで動くOSX(10.5は「レパード」になるらしい)がインストールされてから買った方が長く使えるに決まっているからだ。
そうと決まれば、ベージュG3の改造にはもうお金をかけないという自らの掟は反故!
なるべく低予算で、ジャガーがOS9のようにサクサク動くマシンにアップグレードするよ!
なにしろあと2年はメインとして使い続けなければならなくなったので・・・。
6月11日、さっそく秋葉原の「秋葉館」へ。
SonnetのG4/ZIF 1Gのアップグレードカードが39,800円。2年前のちょうど半額になっている!
しかし、それでもまだiPod photo30GBより高い買物には違いない・・・。
1ランク下のG4/ZIF 700は、24,800円という激安価格だった。
考えてみれば、ジャガーが出た当時はiMacもiBookもG4/600〜800だったのだから、これで不足はないはずだ。
ましてG3/266からのアップグレードなら、十分感動できるだろう。
グラフィックカードも欲しくなるに決まっているので、ここで15,000円の節約は大きい。これに決まり!
Encore G4/ZIF 700。デカイ!(下はもともとG3に付いてたG3/ZIF
266)
パッケージされているのはEncore G4/ZIF 700、電源アダプタケーブル、ソフトウェアCD、そして日本語の説明書。
まずOS9.2.2でマシンを起動し、ソフトウェアCDでOS9用のソフトをインストール。
この中には、G4/ZIF 700を使えるようにする機能拡張ファイル「Sonnet Processor Upgrade」や、起動ディスクを切り替えるときに使う「Startup
Disk X」などが含まれている。
マシンを終了させて電源コードを抜き、いよいよZIFカードの取り付け。
最初から付いてるG3/ZIF 266を外し、同じ場所にG4/ZIF 700をさす。取り付け可能ないっぱいいっぱいの大きさに作ってあるところがすごい。
G4/ZIF 700には、付属の電源アダプタケーブルを取り付ける。
このケーブルはコネクタが3つあり、ひとつはZIFカードに、ひとつはG3のロジックボードに、ひとつはロジックボードの電源ケーブルにつなぐ。
ロジックボードの電源ケーブルはもともとロジックボードにささっていたものなので、これをはずして、両者の間に延長コードみたいな形で電源アダプタケーブルを取り付けるわけである。
説明書が日本語で、なおかつ写真入りなので、作業はそう難しくはない。
取り付けが完了したら、マシン本体に電源コードをさして、起動。
無事にOS9.2.2で立ち上がった。
コントロールパネルから「Startup Disk X」で、起動ディスクをOSX 10.2.8に切り替え、再起動すると、これもあっさりと起動。ソフトウェアCDからOSX用のソフト(キャッシュを有効にするためのもの)をインストールして、再起動すれば作業終了。
※注意!
「Startup Disk X」をインストールすると、OS9の「起動ディスク」コンパネは正常に動作しなくなる。
また、「C」キーを押しながらCDで起動することもできなくなる。
したがって、誤って「起動ディスク」を使うと非常に面倒なことになるので、「起動ディスク」コンパネは機能拡張マネージャでオフにしておくのが無難だ。
なお、CDで起動したいときは、Startup Disk Xで起動ディスクをCDに設定しなければならない。
G4/700の機能拡張ファイルが読み込まれると、オープニング画面にも変化が!
下は Xbenchテストの結果である。
黄色はルミチンiMac G3/350(メモリ256MB)、赤が改造ベージュ(メモリ544MB)、そして青はパワーマックG4/800Dual(メモリ1GB)。いずれもOSはジャガーで、各項目ともG4/800Dualをおよそ100とした場合の数値である。
Xbenchのダウンロードはこちら。
総合でiMac350は29.70、改造ベージュは36.66。やっとルミチンiMacを超えたよ!(笑)
G4/700でパワーアップしてたったの36.66かいと思われるかもしれないが、CPUテストではちゃんと68.03をマークし、18.04のiMac350に大差を付けている。
ところがディスクテストでは、改造ベージュの45.03に対し、iMac350は74.81。ランダムアクセスでは93.01という驚異的な数値をマークしている。G4/800Dualは何をやってるのかと言いたくなる、逆に。
もともとiMac350はディスクアクセスが速いマシンであるのに加え、7200回転の80GBに取り換えてあったのが好成績の要因だろう。ジャガーを最初にインストールしたときも、あまりにも速く動くのでびっくりしたものである。
改造ベージュが特に弱いのはグラフィック。これはぜひともRADEONで強化したいところである。システムの全体的な数値もアップするに違いない。
しかし今の状態でも、ジャガーがほとんどOS9並にサクサク動く!
ヨドバシのMacコーナーで、初めてG4/1GHzのeMacをいじったときのような衝撃!
CPUパワーがモノを言うiTunesによるCDの読み込みでは、実に4〜5倍のスピードアップを実現した。
うれしくて、桂枝雀のCDを15枚、一気にiTunesに入れてやった(笑)。
いきなり1GHzオーバーのMacを買ってる初心者たちはこの速さを当然のように感じてたんだな、くっそ〜。
G4/700をOS9で使ったら目が回るほど速く動くのではないかと期待していたが、すでに十分速いものに関してはそれほど変化は感じられなかった(-_-;)。
あとは安定性だが、残念ながらOS9環境ではたまにフリーズしてしまう。
改造マニアたちは「G4/1Gでも全然オッケー」と語っているが、彼らの多くは改造そのものが趣味であり、クラシック環境でページミルとPhotoshopとFlashを同時に立ち上げて作業しているわけではないだろう。
もっとも、フリーズするときはいつもインターネットエクスプローラが起動しているときなので、元凶はIEなのかもしれない(まだ確証はないが)。
とにかく、24,800円の投資でわが家のベージュG3は新品に生まれ変わった感じである。