コーナーハウス ナオ(閉店)
コーナーハウス ナオ さいたま市浦和区本太1丁目18 TEL 048-881-2794 有名ホテルを渡り歩いたシェフ・高橋直衛氏が、定年退職後にオープンした洋食屋。87歳で厨房に立つが、腰が曲がっているのでカウンターの外からは帽子だけが動いて見える。 ←お店に飾ってある、高橋シェフの昔の写真。(何十年前のだろ?) |
2003年11月24日
きょう11月24日(月)は振替休日で全国的にお休みだが、1日遅れでナオじいのバースデーを祝うべく、花を買ってルミチンとナオへ行く。
1時過ぎに到着したのだが、カウンター6席、テーブル席4席はほぼ満員。
この土、日はけっこう客が多かったらしく、連休3日目のきょうはさすがにヒマだろうと予想していたらしいが、逆にお店始まって以来の忙しさだという。
なんとかカウンターのはじっこに座ることができたが、おいらたちよりあとから来て、座れなくて帰った客が1組、またその直後、5人で来たのだが入れなくて、やむをえずお弁当を注文したが、ごはんが足りなくなって3つだけ買って帰った客が1組。
この、お弁当を買って帰った人は、きのう初めて来た人であるらしい。
また、テーブル席でエビフライやタンシチューを食べていた男女3人組のお客さんは、わざわざ東京から来たという。
ナオじい、大忙し
ポタージュ、ビーフシチュー、カキフライを注文。
あいかわらず、このうまさでこの安さ。口コミだけでも、これならお客さんは集まるよな~。
ビーフシチュー(1220円)/ カキフライ(700円)
過去の記録:
2000年9月30日
浦和駅東口風景
究極の安さは「本日のサービスランチ」。
下の写真のお皿にライス、みそ汁、サラダ、コーヒー、なんとデザートまで付いて780円は、どう考えても赤字としか思えない。
揚げたてのカツ、とろけるように柔らかいチキン、懐かしい味のカレー、とにかく味は申し分なし。浦和駅東口に住む(あるいは勤める)人は本当に幸せである。
8人揃えばひとり2000円~で貸し切りにも応じてくれるそうだ。
実際、たいへん狭い店なので8人が限界だろう。
ランチのデザート。うまい!
2000年10月4日
中3日で、またまたナオじいさんの店に行ってしまった。
きょうはカウンターに座った。じいさん、あいかわらず黙々と働く。
店の壁には、どう見ても30年以上前の、ホテル時代のご主人の写真が飾ってあり、思わず見比べてしまう。う~ん。
本日のランチはクリームチキンと白身魚のフライ。
おいらはハンバーグとビーフシチューとエビフライを盛り合わせてたったの980円という「スペシャルランチ」を注文。スペシャルにもきっちりゴハン、みそ汁、サラダ、コーヒー、デザートがつく。
スペシャルランチ
どれもこれもうますぎる!
「平日半額」のフィレオフィッシュなんかを食べて喜んでる人、お願いだからここの白身魚のフライを食べてちょうだい。人間の食べるものとはこういうもののことを言います。
ハンバーグの上に重ねられたビーフシチューは、さすがにナオ自慢の逸品。ソースのマイルドな味は、自己主張の強い下町の洋食屋というより、やはりホテルのレストランの味と言えるだろう。
食後、年寄り好きのルミチンが、ひたすらマシーンのように働くじいさんに話しかけると、それなりに反応して、ニヤリと笑って「ありがとう」としゃべった! オレンジのスカーフがかっこいいぞ!
2000年11月25日
高橋シェフの84歳を祝うために、ルミチンの焼いたパンと、浦和駅の近くの花屋で買ったシクラメンの鉢植えを持ってナオに行く。
混んでる時間帯を避けたつもりで1時すぎに到着したのだが、のぞいてみたら、5人しか座れないはずのカウンターに6人座り、2つのテーブルにも客が2人ずつ座っていて、なんと10名様の超満員!
外で10分ほど待って、ようやくテーブル席に着く。
きょうの日替わりランチは豪華にステーキとハンバーグ。
おいらはシンプルなカレーライスを注文。
いつもながらのおいしさに心はずむ。
カレーはカレー専門店の刺激的なものと違って、マイルドでコクがあって、おかわりをしたくなるうまさだった。
先日の連休は、遠くの病院まで検査の結果を聞きに行ってて、それで1日つぶれてしまうので2日休みをとったのだそうである。しかしどこも異常なさそうで何より。
ルミチンが温泉にでも行ってたのかと思ったと言えば、奥さんが「わたしはあまり出歩くのが好きじゃないから」と答えた。ウソでもそう思わなければ、仕事の虫のナオじいさんの妻は勤まらなかっただろうなー。(ルミチンでは100%ムリである。)
ルミチンにプレゼントをもらって喜ぶナオじいさん
2001年1月6日
店のカウンターにTokyoWalker増刊号「埼玉のめちゃめちゃうまい店422」というのが置いてあった。しっかりとナオも載っている。
回転寿司やチェーンの居酒屋など、大半はろくでもない店ばかりの紹介だが、中には浦和のうなぎの老舗など、まともな情報もあるので、帰りに本屋で買って帰ることにする。
おいらはハンバーグ、ルミチンはポタージュとスタミナビーフを注文。
ナオの命とも言えるドミグラスソースがたっぷりかかったハンバーグは、きめ細かくて柔らかく、まろやかな味。シチューの肉がおまけで入っているところが泣かせる。
スタミナビーフは牛ヒレ肉ステーキの和風ソース味。ハシで切れるほど柔らかく、ジューシーでとてもおいしい。
店内は新春から若い客でにぎわい、老夫妻は今世紀もその健在な姿を見せた。
この店を知ったことは本当に幸運だったなあ~。
2002年11月4日
今年も残すところ2カ月となったが、おいらにとっては松井のメジャー入り以上にビッグなニュースが飛び込んできた。
kazekozoさんという方から、浦和のコーナーハウスナオが復活しているというメールをいただいたのである。
この店は昨年の秋に行ったらトンカツ屋になってて、高橋シェフの姿がそこになかったのだ。
シェフの大ファンだったルミチンは、また会えるかもしれないという知らせに、マジで涙を流した。彼女は泣かなかったおいらを「薄情者」と呼んだ(-_-;)。
11月4日(月)、地図をたよりに、さっそく行ってみた。
閑静な住宅地にある、高橋シェフのご自宅を改装したというお店は実にオシャレ。
到着したのはお昼過ぎだったが、お客さんはカウンターでランチを食べているご婦人が1人。
我々はカウンターの一番奥に陣取ると、例によって、カウンターの中で白い帽子だけが左右に動いていた。まぎれもない、高橋シェフである。
780円の日替わりランチはハヤシビーフとチキンカツ。またこの味が味わえるとは幸せ!
昨年の9月で一度は引退を決め、1年ほど休んでいたが、遊んでいるとかえって体の調子が悪くなるらしく(笑)、先月の20日に再オープンしたのだそうだ。今月の23日には86歳を迎えようという人が、である。
我々のあとに、また2人連れの客が入り、「きのうはヒマだったのにきょうは忙しい」とおかみさん(笑)。
ようやくのんびりできると思ったら、またしてもダンナの仕事の虫にお付き合いをさせられて、お気の毒と言う他はない。しかし、そういうこちらの気持ちを知ってか知らずか、「姉が2人いるんですがまだ元気なので、私も体を動かしてる方がいいみたいです」とのおことば。いや、まさに究極の夫婦像である。