ボルゴの旅 1日目

 
6月18日。
「ごめんなさいね、朝は空港で食べたいものがあるので」
と言って、ホテルの朝食は予約せず、早めのバスで空港へいきました。
成田空港の第一ターミナルで食べた、昨年のあの、鮭といくらのだし茶漬けを、忘れることができないんです。
今年はちゃんと店名を憶えてこようと思いつつ、また忘れちゃったけれど、第一ターミナルの南ウイングには、あそこしかだし茶漬けの店はありませんから、よかったらみなさんもぜひ。って、出発ロビーだから、帰ってきた時はもう入れないんですよねえ。涙。
よろこびいさんで「鮭といくらのを下さい!」と言ったら、それはもうないとのこと(失望)
しかし、鰻の茶漬けがありました。
これは「軒づけ」という上方落語に出てくる食べ物。
あの落語の鰻は、佃煮ではないかとの話ですが、いいのいいの、私はひつまぶしバージョンの、鰻の茶漬けを食べました。
一杯1,000円。鰻が少々すくなめで、細切りの卵が入っています。
それでも、とっても美味しかった!

12時の飛行機で、まずモスクワへ。
昨年のウズベキスタン旅行の時には、母いわく「感じ悪い人だった」というけれども、それでもファイブスター・クラブの人が、見送りにきてくれました。今年はほんとうに、母と二人ぼっちでした。

時計を5時間遅らせて、モスクワ時間で夕方5時、シェレメチボ第二空港に着きました。
ここから旅行社の車に乗ると、片道で6,600円だというので、私はシャトルバスで、シェレメチボ第一空港、つまり国内線の空港へいかなければなりません。
前にムールマンスクへいく時に、友達から教わった「国内線」という単語をいきなり思い出し、国内線、シェレメチボ1、と言い続け、なんとか無料のシャトルバスに乗れました。(実は旅行社から、だいたいのバスの番号は教わっていましたが)

シェレメチボ第一空港に着いてからが、長い待ち時間でした。
この時のために、海外で使える携帯を、今年の4月に買ったので、携帯の電源をいれてみる。
「海外に移動しました」
私よりも頭のいい携帯です。
その携帯に、ユーラスツアーズさんからメール。
19日からの英語ガイドが、やっとみつかりましたとのこと。
遅過ぎるわよ、私が携帯を持っていなかったら、どうやって連絡してくれるのよ。明日からどうしようかって、ほんとうに心配したんだから。
心配が無くなったところで、喉がかわきました。
成田を出る時に、液体のものは取り上げられるし、そのセキュリティーチェックの後に買った水も、もうほとんどありません。今晩ホテルで、どうしよう? 寝る時はなにか飲みたいし、母に見てもらっても、飲み物を売っている所はみつからないようです。
それで、赤ちゃんを連れた女の人に「飲み物はどこで売っていますか?」と尋いたら、ちょっと待ってねと言うんです。なんだろうと思ったら、鞄の中から、赤ちゃんにあげていたと同じ、紙パックのジュースをくれました。
今はドルしかないんだけど、いい? と言っても「ドルなんか知らないからいらない」なおなにかお礼を言うと「ロシア語は分からないからもういい」と、ロシア語で言うんです。怒らせちゃったかしら? しかし、申し訳なく、そしてうれしかった。
ちなみに、シェレメチボ第一空港にも飲み物は売られていたんですが、ルーブルしか使えず、料替え所もないんだそうです。国内線用の空港だから。
あの女性は、それを知っていて、プレゼントしてくれたのでしょうか?
なんの果物か分からない、甘ったるいジュースだったけれど、気持ちがうれしかったです。

また、いやな中国人にも会いました。
同じボルゴグラードへいくことが分かり、仲間だね、なんていう話をしていたら、チケットを見せて、と言われ、見せたら返してくれないのです! 返してと言う間もなく、この中国人の携帯が鳴り、なにやら話し出してしまいました! どうしようかと思い、返して返してと言って、やっと返してもらいました。以後、この彼には近づかないようにしました。汗。

こうして、10時5分の、ボルゴグラード行きの飛行機に乗りました。
ちょっとした食事が出て、国内線で食事が出たのは驚きでした。
でも、母いわく「国際線は美人揃いのスチュワーデスだけど、国内線は、普通だね」とのこと。国際線に比べ、年配のスチュワーデスさんに思えました。

夜11時55分、憧れのボルゴグラード着。
夜遅いし、ドライバーはすぐみつかるかしらと心配しましたが、なんのことはない、私たちのドライバーしかいませんでした。ふみきりにひっかかったので、40分くらいかかって、車はホテルに着きました。
ホテルに着いたら、ペットボトルの水がもらえて、とてもうれしかった。翌日ももらえるかと思ったら、着いた日だけでしたが。