ウズベキスタンの旅、三日目

 
4月6日
朝ごはんのレストランの場所を、少し迷っていたら、日本人の女性が教えてくれました。
日本人がいたんだなあ。

今日はまず、夏の宮殿へ。
ここは王様が夏に使った宮殿なのに、ペチカが飾りとしてあるのが印象的でした。
その後、遺跡にいくというので、ちょっと待って、私は遺跡はいらないのよと言い、ツアーの予定には入っていますと言われ。しばしの話し合い?の後、予定を大幅に変更して、市場へいきました。
ここでは、携帯のケースと、ウズベク産のインスタントラーメンを買いました。
携帯のケースくらい持っていたけれど、旅の思い出に。日本円で300円くらいでした。
「日本では携帯のケースは幾らですか?」とガイドに尋かれても、私のは友達からもらったやつだから、幾らか応えられませんでした。

この後私と母はホテルに戻り、ガイドがうちのカメラを持って、ツアー予定に入っている観光地の写真を撮ってきてくれることになりました。なにせ、運転手も空いているから(汗)予備のフイルムも渡し、1時にお昼を食べにいく約束をして、ガイドは出ていきました。お昼は、このツアーに付いているから。
ホテルの部屋にラーメンをおいて、私は母と散歩。
遺跡にいきたくないだけで、別に具合が悪いわけではないし、このホテルは実は「ラビハウス」という観光地の中にあるのです。
ラビハウスというのはどんな意味か、それは忘れちゃったけれど、歩いた感じ、ひたすらお店。
「マダーム」と呼びかけられ、自分の店を見ていけというようなしぐさをされます。
でも、東南アジアの物売りのようなしつこさはありません。
ただやはり観光地だからか、インスタントラーメンの値段を尋いたら、市場の2倍でした。
さっき買っといてよかった。
ずっと一本道だし、迷いようがないとのことなので、母と歩いてみて、アイスクリーム200スム(およそ20円)も買い食いしました。
ガイドがいればもちろん安心だけれど、たまにいないのも、それはそれで楽しいものですね。

1時にガイドと待ち合わせ、昨日のチャイハナよりもう少しだけ遠い、食堂にいきました。
メインは焼きラーメン、スープは私の愛するもの、ペリメニにしてもらいました。
ロシアで食べたのとおんなじ、あの懐かしいペリメニに安心。
ウズベクに来て初めて、食事が美味しいと思った。
焼きラーメンは、うどんのような麺で焼きそばを作って、そこに目玉焼きを乗せたところを想像してもらえば、近いと思います。但し日本の焼きそばより、だいぶ脂っこく、なぜか分からないけれど、リンゴの味もします。リンゴの味がするよねと言ったら、母もガイドも「?」という顔をしていたので、私の舌がおかしいのかもしれませんが、なぜか私はリンゴ味を感じたので、一応報告。
デザートはケーキかチョコレートだというけれど、ケーキは昨日市場で食べたやつから想像して、とてもじゃないと美味しいとは思えないので(汗)チョコにしました。
チョコをどう食べるの?と尋いても、チョコはチョコだという。
そうじゃなくて、どうやって持ってくるか尋きたかったんだけどな。と思って待っていたら、板チョコを割ってお皿に入れて持ってきました。
とてもチョコ一枚分は食べられないので、そのお皿に敷いてあった紙に包んで、持って帰りました。

午後はまた、ガイドだけ写真を撮りにいってくれる約束でしたが、その前にお茶を飲みませんかと言われ、そういえばあぶらっこいものを食べて、なにか飲みたかったし、昨夜のチャイハナに入りました。
私の座ったところは普通のテーブルと椅子ですが、チャイハナというと、多くあるのは、ダブルベッドの上にテーブルの板だけ乗せて、つまり、低いテーブルで食事をする、というスタイル。
これを「タプチャー」というそうです。
ほんとはコーヒーが飲みたかったけれど、どんなのがくるか不安だったので、リンゴジュースをとりました。
大きなパックでそのままくるので、母とガイドと分けて飲みます。
このチャイハナで、珍しく日本人と会いました。
サマルカンド大学で日本語を教えている先生です。
生徒さんを連れて、ブハラのこのチャイハナまで来ていたのね。
年配の、穏やかそうな男の先生が、少しの時間私たちの席に来て話していきました。
とにかく日本人が少ないので、会うとお互い、声をかけたくなるのです。
その先生に「ウズベク人は親切ですよねえ」と言ったら「30年前の日本人ですよね」とおっしゃっていました。なるほど、そういう感じだなと思いました。

突然、ものすごい雨が降ってきました。
実はこのチャイハナ、屋根はあるんですがテントみたいな感じで、外からは雨がもろに入ってきます。
しばらく待っていたら止むかと思いきや、全然止みません。
しかたない、先ほどの先生の教え子でもあり、ガイドの後輩でもある日本語学科の学生から傘を借りて、ホテルまで走ることにしました。
実は今朝の5時半頃にも、すごい雨が降ったのだそうです。
ちっとも知らなかった、ということは私は寝れていたんですね。
降っていない時には、遠くもなんともなかったホテルまでの道が、とても長く感じました。
私の泊まっているホテルは、部屋の周りは全部中庭、という造りなので、つまり、部屋に入る寸前まで濡れました。
ズボンやソックスは替えがあるけれど、靴だけはこれ一足しかないので、フロントから古新聞をもらって、ひたすら靴をかわかすことにして、靴がはけないので、午後はどこにもいきませんでした。それに、雨がずうっと降っていました。

7時にホテルのレストランで夕食。
野菜ぎらいの私のために、ガイドが頼んでくれて、鶏肉のサラダと、ライスとゆで卵のサラダが出てきました。こんな、二種類もいらないのに。
二皿目が私の愛するペリメニ。
もうここまででお腹いっぱいになって、メインの鶏肉はほとんど食べられませんでした。
デザートは、マルメロとかいう果物のケーキ。
マルメロなんて聞いたこともないけれど、ロシア語ではАЙВА、日本語ではマルメロなんだそうです。酸っぱい、ジャムのようなものが入ったケーキでした。