4月4日の落語のレポ、というより食べ物レポかも

 
4月4日、宗助さんと文我さんの芝居噺の会があることを、友達が教えてくれていってきました。
ついでといってはなんだけれど、池袋演芸場で、大好きな入船亭扇遊さんにも会ってきました。

4日、朝起きて、真っ先に落語協会のホームページをみる。
よし、今日は扇遊さんは出ている! 早く起きよう! と、5時50分に起きました。
あの「本日の寄席」っていう頁、ほんといいわー。

8時23分の新幹線に乗って、上野で降りました。
ちょっと時間は早いんだけど、この次の電車でいくと、今度は遅いのよね。
10時22分に上野に着いて、そこから山手線で池袋へ。
東武百貨店で、きょんきょんのCDを探しました。
落語ファンが「きょんきょん」といえば、もうそれは絶対、小泉京子ではなくって、柳家喬太郎さんのことです。
ところが、きょんきょんのCDは一枚もないというので(出ているはずなんだけどなあ、お店で買えないのかなあ?)、7階のCDショップから下へ下りました。

ところが、ちょっと道を間違って、気がついたら東口に出ちゃっていました。
池袋演芸場は西口です。
また駅に戻って、歩いて歩いて、11時半に演芸場へ着いたら、あら、まだ開いてない。
またどこかへいっても、うまく戻って来れる自信がなかったので(笑)このまま待つことにしました。
同じ頃にきた老夫婦(65才以上の証明書を持ってこなかったともめていたから、とりあえず老夫婦にしちゃったけれど、うちの母よりは若そう)は「寒くてとっても待ってらんない」と、どこかへいっちゃいました。このくらいでも東京の人は「寒くておれない」のかなあ? 新潟人の私にだって、そりゃ暑いわけはないけれども、寒くてたえられない、ほどでもありませんでした。
やがて演芸場が開き、12時過ぎから前座さんの落語。
小きちさんという前座さんで、だれのお弟子さんかなと思ったら、さん喬師匠の8番目のお弟子さんだそうで、いつの間にいっぱい増えたんだなあ。

小きちさん「牛ほめ」

文ぶんさん「本膳」

ホンキートンク。私にとって珍しかったのは、このホンキートンクの漫才でした。
みたことも聞いたこともない、初めて聞く人でしたから。
韓国語で「あなたの住所はどこですか?」は「スミカドコダ」韓国語で花粉症は「ナミダメダ」そして「ごみ箱」の韓国語は「ヘヤノスミダ」だそうですよ、いやー、笑った。

錦平さん「代書屋」
だれの系統なんでしょうか? ツェッペリンの話が入っているから、雲助師匠系かなあと思ったら「生年月日!」もあったから、権太楼さんのエッセンスもあるかな?

目的の人は、1時半頃でした。
今の季節だから「花見のあだうち」を期待していたんだけれど、今回やってくれたのは「人形買い」
若旦那とおもよさんのラブシーンで、爆笑してしまいました。
扇遊さんがステキだステキだと、こうして書いているうちに、いつか本人に伝わらないだろうか?
好きだっていう気持ちは、伝わらないんでしょうねえ。汗。

元九郎さん、いつものあれ。

八朝さん「たらちね」

金馬さん「てんしき」

アサダ二世さんマジック。
生卵を割って、その割ったやつをお客さんにかけます! と言ったきり、全然かかってこないのがおもしろかった。舞台を掃除している様子もなかったから、あの卵はかけなかったんだわよ、と私は思っている。

喜多八さん「ふろしき」

中入り

ひな太郎さん「六尺棒」
なんだか、玉之助さんに声が似ているなあと思いました。

円丈さん「いたちのとめきち」

3時半過ぎ、円丈さんの落語が終わって、次は二楽さんなんだけど、特に切って欲しいものもなかったし、とりは川柳川柳。あんなのを聞いたら、今以上に頭がバカになっちゃう。まして今日は、とりとなれば、死ぬほど歌うに違いない。お金もさることながら、時間がもったいない! それで、二楽さんの前に出てくることにしました。二楽さんはちょっとみたかったかな?

文楽さんに会えなかったのは残念だけど、こうなったら時間の有効利用だ。演芸場のすぐそばにあった、ファーストキッチンに入り、私の大好きなミートソースを食べて、早い夕飯にしました。
ここのミートソースが、ものすごく平凡なのに、味が濃くもなく薄くもなく、給食みたいなお皿に入っているのも全く気にならない、それくらい美味しいんです。新潟にファーストキッチンはないので、東京へいったらまたいきたい店だ。
ファーストキッチンは安い店なので、スパゲティーを食べてもまだもうちょっとお腹に余裕がありました。つまり、一人前の量が少ないってこと。汗。
それで、もう一つここの店で私の大好きなもの、ホットドックをとりました。
これには苦い思い出もあって、前に上野のファーストキッチンでホットドックを注文したら、私がなにも言わなかったのも悪いんだけど、マスタードが付いてきたの。
「あのー、辛子はとって下さい」と言ったら「はい、作り直します」と言われ、その辛子つきのホットドックを、ポンとごみ箱に捨てられたんです。かわいそうなパンとソーセージ! 私はただ、辛子をとって欲しかっただけなのに。だから今回は、始めに「辛子はなしで」と頼んだら「いえ、辛子はお客様がつけることになっています」上野のお店とシステムが違うのかな? まあいいや、この、かじると「カリッ」と音のするホットドックが、私は好きなのだ。
ソーセージの熱い肉汁が口いっぱいに広がって、めっちゃ幸せになったけれど、雨は止まない。そう、池袋演芸場を出る頃から、すごい雨だったんです。でも、ぐずぐずしていても全然止みそうにないので、仕方なく店を出ました。

東武百貨店にもう一度寄って、トップスのケーキを受けとる。
「夕方いきます」と電話しておいたのです。
午前中にいってもいいんだけど、落語の時に持って歩いてもしようがないから。

きびだんごさんっていう落語友達は「神田で乗りかえてあとは私鉄よ」と教えてくれたけれども、私はどうーも、JRと私鉄を乗りつぐのがめんどうで、別にJRのファンでもなんでもないけれど、池袋からお江戸日本橋亭まで、JRでいくことにしました。
東京駅でちょっと、お土産屋さんを通ることも分かっていたし。
そのお土産屋さんで、これがまたいろいろ買っちゃったの。
お菓子を三種類買って、どれかを友達に送ろうか、どれをロシア語の教室へ持っていこうと話していたけれど、結局みんな開けちゃった。
こんなておいの(笑)お菓子はあげられないので、私が味の説明だけします(笑)
一つは「胡麻ひとひら」といって、サブレの中に胡麻のペースト上のものが入っています。
これが、最初はなにも思わなかったんだけど、とっても美味しいの!
9枚で550円です。
二つ目は「チーズウサギ」といって、5個で630円なんだけど、これがまた、萩の月にそっくりな味。萩の月より、もっと小さいかな? これもまあまあ美味しかった。
最後に食べた「イチゴキューブ」は、名前のとおり四角いイチゴケーキなんだけど、これが一番まずかった! まずかったのに一番高く、8個で735円でした。
まだまだ知らないお菓子があって、このままだともっと買いそうだったので、もういいかげん、地下へ下りて、相武線で新日本橋へいきました。

やっぱりどっしゃ降りの雨で、どうしよう、お江戸日本橋亭は開場前には入れないんだ、雨の中、外で待たないといけないかしらと心配していたんですが、まさか外で待たすわけにもいかないと思ったのでしょう。6時前だったけれど、もう中へ入れました。
文我さんにお金を送ったきり、受けとったという連絡もなにももらわなかったんで「知りまへん」とか言われたらどないしようと思っていたけれど、受付にはちゃんと私の名前がありました。よかった。

6時半から、芝居噺の会。
開口一番は、初めてお会いする桂まん我さん。
このまん我さんの「桜の宮」が想像以上におもしろく、声も、宗助さんよりも文我さんよりも大きいみたいで、ほんと、失礼な言い方を承知で書けば「期待してなかった分おもしろかった」
江戸落語でいえば「花見のあだうち」なんだけど、江戸落語のそれよりずっと芝居がかっていて、これはこれで、とてもよかったです。

文我さん「権助芝居」

宗助さん「足あがり」

文我さん「綱質」
うちの母は「あみしち」と読んだけれど、あみじゃありません。
私は、上方落語初心者の友達には、いつも「文我さんの落語はいいよ、とにかくはずれがないんだよ」といつも言ってきたけれど、これだけはどうーも芝居の世界へ入りきれず、退屈してしまいました。

中入りの後、文我さんで「蛸芝居」
これも難しい噺なんだけれど、前に聞いた時よりは、少し分かるようになっていました。

終わったのが8時50分で、9時40分の最終の新幹線で帰りたかったので、だれにも挨拶せず出てきました。
9時20分に東京駅へ着いて、喉がかわいたなあと思って、売店でリンゴジュースを買う。
その後母が「私も暖かいお茶が欲しい」と、その売店へいったら、もう閉まっていたそうです。
私が最後の客だったのかな?

帰りの新幹線の中で「弁当」という車内販売の声を聞いたら、急に、ほんとに急にものすごくお腹が減って、五目飯弁当を買いました。
竹のかごに入っていて、ちょっと食べ難かったんだけれど、鮭とかひじきとかエビフライが、ごはんの上に乗っていました。
この鮭が、甘いの! 砂糖の甘さでなく、お魚の甘さ。ほら、よくお弁当って、しょっぱーい塩鮭が入っていることがあるけれど、これは美味しかった。その代わり、ひじきはしょっぱくて参りましたが。
包み紙を読んでもらったら「新潟市花園町」と書かれていて、なんかこう、遠くの国へきたのに日本のものを買っちゃったようながっかり感は少しあったけれど、新潟だと思って食べると、ごはんがものすごくもちもちして美味しかったです。餅米だったのかな?

11時53分に新潟駅に着き、夜中に家へ帰ってきました。
ああ疲れた、でも扇遊さんはステキだったあ。
宗助さんの「足あがり」は、だいたいステキっていうことが分かっていたから、扇遊さんの「人形買い」は知らなかったから、ほんとにステキでした。