レディオヘッド / OK コンピューター(1997)

英国のロックバンド、レディオヘッドの3rdアルバム(1997年)。
この作品以降、2000、2001、2003、2007年に発表したアルバムは軒並みUKチャート1位という、おまえはB'zか!ぐらい売れまくっているバンドで、中でも本作は90年代ロックの頂点とまで評価されている。
そんな有名なバンドをどうしておいらが知らなかったのかが謎だが(笑)、プログレではなく「オルタナティブ」とか「インディーロック」に分類されていることが最大の原因だろう。
しかし聴いてみたら、おそらくキングクリムゾンの「レッド」やVdGGの「ポーンハーツ」が好きな人なら全然オッケー(笑)。
暗く、切なく、そしてかっこよく、美しい。
2曲目の「Paranoid Android」なんて、こんないいものを若者だけに聴かせておくのはもったいないとマジで思う。
レディオヘッドが売れたという時代背景があったからこそ、VdGGも2004年に再結成されたのかもしれないとさえ思ってしまう。
おいらのiPodで最近もっとも再生回数が多いのは実はドリームシアターの「Train of Thought(2003)」なのだが、今はほとんど毎日「OK computer」(笑)。これ、中毒性高いわー。

もっとも、レディオヘッドが本当によかったのはこの3rdまでだという意見も少なくない。
たしかに、わかりやすさでは2ndの「The Bends(1995)」が一番だろう。
彼らは常に「自己否定→破壊→創造」を繰り返し、客をどんどん置き去りにしていく。
それでも彼らを買い続けるファンの関心事は、初期のポーキュパイン・ツリーのように「次はどんな違うバンドになって登場するのだろう」ということなのかもしれない。
4作目の「KID A」以降は、iPodには入っているがまだ聴き込んでいないので、これからゆっくりと検証させてもらいたい。

ポーキュパイン・ツリーと言えば、「Fear Of A Blank Planet(2009)」にゲスト参加していたアレックス・ライフソン(ラッシュ)のギター音が妙にノイズっぽかったのが気になっていたのだが、どうやらエレクトロ系の音楽が発祥で、トランジスタラジオ風のノイズ音が一種のトレンドだったようだ。
思い起こせば、さまざまなジャンルの音楽からネタをパクるのはプログレのお家芸だった。(ドリームシアターもデス声使ったりするし!)
プログレだけ聴いていたのではわからないことが世の中にはいっぱいあるようで、うかうかと生きていてはいけないのである。