VHS のデジタル化

18/06/06


90年代に WOWOW のリングス中継を録画した VHS が腐るほどある。
DVD に焼こう、焼こうと思いながら VHS → DVD のダビングが1本につき2時間もかかるので放置しているうちに、VHS/HDD/DVD レコーダーが壊れてしまった(-_-;)。

我が家に1台だけ残っている VHS デッキがこの HR-D6(ビクター、1996年発売)。

96年と言えばぼちぼち DVD プレーヤーが出始める頃で、VHS デッキは1万円台だったと思う。
プラスドライバーでネジ3本外すだけでカバーが開けられ、中もけっこうスカスカで、クリーニングテープなど使わなくても直接ヘッドを拭き掃除できる。

ただ、さすがに長年動かしていなかったし、テープも古いので、うまくセットしないとデッキの電源が勝手に落ちてしまう。何度も再起動しながら、だましだまし動かしてみる。

アナログ→デジタルコンバーターはいろいろと市販されているが、うちにあるデジタルビデオカメラ IXY DV3(2002年)で代用。

接続方法は VHS ビデオデッキ→(AV端子)IXY DV3(DV端子)→ Mac mini。

4ピン→6ピンの FireWire ケーブルしかなかったので、Mac mini 側に6ピン→9ピンアダプターを使用。昔の FireWire400接続の外付けスーパードライブを使うときに買ったもの。

IXY DV3 側の設定。「VTR設定>AV入力→DV出力>入」に。
IXY DV3 は電源を落とすたびにこの設定が「切」にリセットされてしまうところが面倒くさい。

iMovie 9 を起動。
いまだに 9 を使っているのは 10 で操作方法が変わって使い難くなったからだが、もし作業時間が短縮できるならばと 10 でも試してみたところ、IXY DV 3 が制御不可能だった。結局 9 を使うしかない。

「ファイル>カメラから読み込む」を選択。

「読み込む」をクリックし、VHS を再生。

2時間テープの読み込みには当然2時間かかる。


Toast 16 Titanium

このあと iMovie 9 で読み込んだ DV形式のファイルを Toast で DVD に焼く。
Toast は2006年、前述の「FireWire400接続の外付けスーパードライブ」を買ったときに付属していた「7」からの付き合いで、最新の「16」は2018年2月にソースネクストの期間限定割引で3,980円で購入したもの。

番組の前後の不要部分をトリミングする程度の簡単な編集なら Toast でも可能だ。
ただ、テープに不良部分があると iMovie 9 で読み込むときに録画が途切れ、DVファイルもそこで分断されてしまう場合がある。複数の DVファイルもまとめて DVD には焼けるのだが、それぞれ別トラックになり、再生するときにそこで一瞬止まったりするので、そんな場合は MPEG4 に書き出してファイルをひとつにまとめておいた方がいいかもしれない。

「iMovie イベント」フォルダ内に作られた DVファイルを Toast で開く。

iMovie 9 で読み込んだ DVファイルはご覧の通り、2時間だと実に25GBに及ぶ。
起動ディスクとは別の外付けHDDを指定して作業してはいるが、全て保存していたらすぐにパンクしてしまうので、DVD に焼いたら順に削除していこう。

「編集」をクリック。

編集画面。
編集しやすくするため、ウインドウを横に拡大してタイムラインを少しでも長くしてやる(写真下)。

スライダーを動かして番組が始まる位置で止め、上の逆三角形をクリックして前の部分をカット。

同様に、番組の最後の部分もトリミング。

 

逆三角形をクリックすると黄色い部分がカットされる(写真右)。
「OK」をクリックして最初のウインドウに戻り、赤い「書き込み」ボタンをクリック。

基本設定ウインドウが開いたら「書き込み」をクリック。

WOWOW は衛星中継なのでもともと画質は悪くないし、出来上がった DVD も元が25年ぐらい前の VHS であることを考えれば十分きれいで、40インチでの再生にも耐えうるレベルである。ハイビジョンとは比較にならないだろうというハードルの低さも手伝っているのかもしれないが、正直、ここまできれいにできるとは期待していなかった。
ただし、大雨が降るなどして録画時の受信状態が悪かったり、VHS テープに経年劣化や損傷がある場合は画像が乱れてしまう。まあ、ある程度は仕方がないだろう。


Toast 11 BD Plug-in

気を良くしたところで、次の課題は「VHSテープ6本を1枚のブルーレイに焼く」。
Toast をブルーレイ対応にするプラグインは Toast 11 のときに買ったものがそのまま使えている。
取り込みに12時間かかるし、エンコードにもたいへん時間がかかるが、やってみた!
(なお、120分テープ6本分のDVファイルは300GBに及ぶので、HDDにそれだけの余裕がなければ作業できないことは言うまでもない。)

ブルーレイの場合はメニュー入り、「ディスク挿入後、自動再生する」をオフに。
テープ毎にタイトルを付ける。編集は DVD のときと同じ。

できました! 画質も良好!
しかし VHS をすべてブルーレイ化できるのはいったいいつになることやら・・・。