パンサー導入!

 05/07/12 


やりました!

XPostFacto

ネット上にベージュG3に関するサイトは思いのほか多く、「Mac最後の名機」と称賛されてたりする。同感だ(笑)。
発売から8年、とうとうOSX10.3「パンサー」では対象外機種になってしまったが、ジャガーよりも高速で、「OS8.6と並ぶMacOSの最高傑作」とまで言われているパンサーを、なんとか「Mac最後の名機」にインストールしてみたいのが人情というものだ。

ベージュG3の改造は「割に合わない道楽の世界」と言われ続けてきた。
ショップの店員などは今でもそう言うだろう。改造に失敗した客にあとで文句を言われるより、ベージュの客には最初からパーツを売らない方が賢明だからである。
おいらはスタートが2年ぐらい遅かったおかげで、G4/700アクセラレータも2万円台で手に入ったし、RADEON9200を含めた改造費は新品のMacを買うより安上がりの範囲で収まっている。なにしろウチのベージュG3はメインで使っているマシンなので、「新品を買ったほうが安かった」ではシャレにならない。
これでパンサーが実用的な速度で動けば、8年前のマシンが「去年のマシン」に近いレベルになる。

ちなみに2002〜2003年の「Mac People」(当時は月2回刊)はほとんど買ってあるのだが、ようやくOSX関連の記事が役立つようになり、すごくトクした気分を味わっている。
もっとも、パンサーが主流になった頃から、Mac雑誌はほとんど買っていないのだが・・・。

もともとG2マックにOSXをインストールする目的で開発されたXPostFactoというシェアウェアがある。
パンサーの登場と同時に、ベージュG3ファンの期待はこのソフトのパンサー対応化に集中した。まだジャガーにさえ移行していなかったおいらには遠い世界の話であったが。
最初はバグバグで、ユーザもみんな苦労したようだけれども、バージョンを重ねる毎に完成度を高め、XPostFactoの最新バージョンではOSX10.4「タイガー」のインストールさえ可能だという。

おいらはタイガーを定価で買うつもりは毛頭ないので、狙いは中古か在庫処分のパンサー。
秋葉原の裏通りあたりで叩き売られていそうな気もするが、アマゾンにパンサーのアップデート版CDが4,000円で出品されていたのを見つけ、思わずクリックしてしまった(笑)。もう後戻りは出来ない。

XPostFactoの基本的な使い方は、HDを2パーティションに分け、OS9をインストールしたパーティションからXPostFactoを起動し、もうひとつのパーティションにOSXをCDからインストールするというものだ。
その際、初期のiMacやベージュG3には8GB問題というやつがある。ご存じない方は「やっとiPodユーザ」に註を付けておいたので読んでほしい。
おいらがジャガーをインストールした30GBのHDは、パーティションを切っていない。
でも、なぜかジャガーは動いている。
おいらがゲットしたパンサーがアップデート版だということもあり、今回もダメモトで、パンサーをジャガーに上書きインストールしてみた。
とりあえず成功した(笑)。ビックリ!

簡単に手順をご紹介しよう。

おいらのマシンはATA66カードにつないだ30GBの起動ディスク「OS10.2.8」(1パーティションにOSX 10.2.8とOS9.2.2が混在)と、オンボードの80GBの予備ディスク「OS9.2.2」(1パーティション、OS9.2.2)という2台のHDを内蔵している。

まず予備ディスクのOS9.2.2でマシンを起動。
パンサーのインストールCDをトレイにセットしてからXPostFactを起動すると、下のようなウインドウが現れる。
(ただしこの写真はインストール後なので、「OS10.2.8」のシステムがすでに10.3.9になっている。)

おいらのパンサーはアップデートCDなので、OSXのシステムが存在するHDにしかインストールできない。
上の写真ではHD「OS10.2.8」が選択可能になっているが、ここも、最初は「選択できません」を意味する黄色いビックリマークが表示されていた。
右側の「Helper」を、「None」から「OS9.2.2」に切り替えるとビックリマークは消える。
ちなみにビックリマークが表示されていたときに「OS10.2.8」をダブルクリックすると出てくるのが下のウインドウ。
(この写真もOSXのバージョンが10.3.9になっているが、もちろんインストール前は10.2.8だった。)

なんのこっちゃようわからんが、とにかく、インストールしたいHDにビックリマークが出ていたら、「Helper」で、OS9がインストールされているHD(あるいはパーティション)を指定すればよいということらしい。

また、最初のウインドウの下の方にある「Options」をクリックすると、下のような設定ウインドウが開く。

この設定に関しても諸説あるが(笑)、おいらは上の通りに設定して、ようやくパンサーのインストールに成功した。
「auto-boot」や「Enable L2/L3 Cache」のチェックボックスがオフだったときはうまくいかなかったのである。
そもそも、パンサーを入れてみようなどと考えるベージュG3ユーザは、すでにマシンにさまざまな改造を施している場合が多いので、それぞれのマシン環境によって設定の仕方が異なるのかもしれない。

「Install from CD」ボタンをクリックして、いよいよインストールの開始。
今回はジャガーへの上書きだから、新たな設定を入力する必要もほとんどなく、画面の支持に従うだけでよい。
ディスク1のインストールが終わると自動的に吐き出されるので、かわりにディスク2を入れてやる。
ディスク2のインストールにはかなり時間がかかったが、なんとか無事に終わり、パンサー化に成功!
さっそくソフトウェアアップデートで最新の10.3.9にアップデート。
G4/700とRADEONを付けっぱなしでのインストールには不安があったが、無事にここまで来てしまった。

おなじみベンチマークテスト。
黄色いバーの「ベージュ1」は、前々回、ベージュG3をG4/700にアップグレードしたときのもの。
オレンジ色の「ベージュ2」は、前回、RADEON9200を取り付けたときのもの。
そしてピンクの「ベージュ3」が今回のベンチである。

最初のベンチマークテストでは、前回同様、OS9からシステムの書類を直接書き換えるという荒技でQuartz Extremeを有効にしたつもりだったのだが、どうもおかしな結果だったのであとで調べてみたら、有効になってなかったのである(^^;)。
今回はちゃんとPCI Extremeを使って有効化してみた。

ほとんど全てのテストでジャガーを上回った。やっぱ、それじゃなきゃオカシイよ〜(笑)。
たしかに体感できるほどマシンが速くなっている。
初めての「Expose」には感動した。ベージュG3で動くというのが、なおさら感激である。

OS9に比べて不便だったファインダー操作も、ウィンドウがiTunesスタイルになり、左側にサイドバーが新設され、すごく便利になった。
ジャガーのツールバーなんてほとんど役にたたなかったから、これだけでも、もうジャガーには戻りたくない。

最後に。パンサーではシステム環境設定から「ログイン項目」がなくなっていてビックリ! 
でも「アカウント」の中にある「起動項目」というのが、ジャガーの「ログイン項目」と同じ働きをするのでご安心を。