李家ね(日暮里 韓国料理)

基本的に日本に住む韓国人を相手に商売している韓国料理店は、穴場的な店がもっとも多く残されているジャンルかもしれない。
日本人以上に「食」へのこだわりが強い韓国人が、ごはんのおかずとして洗練させてきた韓国料理は、日本人が食べてもうまいはずである。

 2001年12月1日

 雅子さまが女の子を出産されたこの日、別府好き仲間である阿部さんの主催で、韓国料理の海物湯(ヘムルタン)を食べる会が日暮里「李家ね」(「いがね」と読む)にて開催された。参加メンバーは阿部さんご夫妻、別府出身の菅さん、別府大好き山本ちあきちゃんとルミチンとおいら。
 この店はネットで調べたそうで、行くのは全員初めて。HPの地図では少しわかりづらく、みんなそれぞれ迷いながらの集合。
 おいらはさすがに狂牛病騒ぎで焼き肉屋は自粛していたので、久々に白いゴハンで焼き肉を食べまくろうとこの日を心待ちにしていた。
 ところが鍋料理、一品料理、ご飯物のメニューはたくさんあるが、かんじんの焼き肉は上カルビと豚の2種類しかない。
 しかも、阿部さんが上カルビを注文すると、韓国人従業員はあやしい日本語で「いま上カルビはあぶないから置いてない」という。客が敬遠するならともかく、店がビビっててどーするんだ?
 そのくせプルコギやホルモン鍋はあるという。同じ牛肉なのに、どうして上カルビだけ危険なのか理解に苦しむ。

 とにかく、まずは今回のメインであり、菅さんが済州島でハマったというヘムルタンを囲む。
 エビ、カニ、ホタテ、魚などが入った海鮮鍋だが、とても辛い。菅さんはいきなり汗をかきまくっている。しかし辛さに慣れてくると、その奥にあるさまざまな味がわかってくる。いくらでも飲みたくなる味のスープである。
 また、ダイコンのうまさに感心した。ご家庭でキムチ鍋をやるとき、ぜひダイコンをお試しいただきたい。
 菅さんは、済州島のヘムルタンの方がもっと滝のように汗が出たという。おいらも一度、本場で食べてみたいものである。


ヘムルタン / 阿部さん

 生ビールと白いごはんで、豚の焼き肉、プルコギ、ホルモン鍋と片っ端から食べまくる。
 プルコギは日本の牛鍋にも通じるオツな味で、肉汁のスープをごはんにかけると文句なしのうまさ。
 ホルモン鍋はじゅうぶんに煮込むと臭みが消え、これも絶品。


汗だくの菅さんと、快調に飛ばすちあきちゃん


プルコギ / ホルモン鍋

 安いカルビを炭火で焼いて食べるのが好きなおいらにとって、いささか趣の異なる店ではあったが、これだけ飲んで食べてひとり4500円なら納得。


「天然コンビ」の阿部公子さんとルミチン