保昌(横浜中華街 中国料理)

中華街大通りから香港路という路地に入ると、いつも行列が絶えない「海員閣」や、お粥の「安記」など、小さいながらもハイグレードな名店が並ぶ。
中でも「保昌」は、ホタテがまるごと入った「海鮮・中華風タコ焼き」(1個700円!)や、特製の肉団子など、オリジナル広東料理が非常に高い評価を集めている、中華街でも屈指の「ほんとにうまい店」。

 1999年12月29日

 横浜中華街の「清風楼」へ行ったところ、年末ということで、お持ち帰りのシューマイのみの営業だった。
 実はここのチャーハンは激ウマで、おいらもナイスミディ周さんも体験済みなのだが、ルミチンはまだ食べたことがない。気の毒だが、またこんどの楽しみにしていただきたい。

 しかし、そうなると「清風楼」よりランクアップした店に行かないと納得できないのが人情。
 そこで、うまいと噂の「保昌」へ行く。
 海鮮モードだった我々は、車海老やアワビの料理をたのみ、あとはチャーハン、ネギソバ、杏仁豆腐を注文。
 ほとんど時間差なしで全部出てきたので、むさぼるように食べてしまった(笑)。


車海老の唐揚の甘酢あんかけと、アワビのクリーム煮

 揚げたての車海老は中はプリプリとして、香りの強い甘酢と絶妙なハーモニー。
 アワビはとろけるようにやわらかく、塩味のきいたクリームソースと、シャキッとしたチンゲンサイがその味を引き立てる。
 ネギソバはオーソドックスな醤油味だが東京のどんな醤油ラーメンよりもおいしく、チャーハンは脂っこくなくて、清風楼とタイプは異なるが、うまさは甲乙つけがたい。
 ドンブリに3人前ぐらいの量で出てくる杏仁豆腐はとてもさわやかな味で、中華のデザートとしては申し分なし。
 これにビールを付けて、2人で7600円はお値打ち。食べたあとの比類なき充足感、これこそ中華料理の醍醐味であろう。ルミチンも「中華でこんなに感動したのは初めて」とのこと。
 来年はぜひ、名物のタコ焼きや肉団子も食べにこよう!


豪快な杏仁豆腐