まつや(神田 そば)

戦前に建てられた、古きよき時代の香りが残る店内は、いつも満員の客と元気なおばちゃん達の声で賑わう。
この雰囲気だけでもたまらないのに、出てくる手打ちそばがまた絶品。
近くの神田薮(やぶ)より、おいらはこちらの方がうまいと思う。

 1999年6月12日

 ご存知、神田の手打ちそばの老舗「まつや」で、実はなかなかうまいと噂のゴハン物(かき揚げ丼)を初めて注文。
 イカとエビのかき揚げで、エビはなんと車海老が4本! これがまたうまい!
 揚げた天ぷらに濃いめのタレをよくからませてゴハンに乗せる天ぷら屋の天丼もたしかにうまいが、まつやの天丼はいかにもそば屋の天丼。あっさりとしたタレが甘すぎず辛すぎず、おいらはこっちの方が好きだ。
 お吸い物が付いて950円は安すぎ!

 1999年7月24日

 カレーうどんというメニューは昔からおなじみだが、おいらが初めてカレー南ばん「そば」というのを食べたのは、30を過ぎてからである。それなりにうまいとは思うが、まつやのような本格手打ちそばにカレーをかけるなんて「ほんまかいな?」と思ってしまう。でもちゃんとメニューにあるところが「なんでもあり」のまつやらしい。

 ところが、初めて食べたまつやのカレー南ばんは、まさに子供の頃に食べたカレーうどんの味そのもので、ルミチンもおいらも「なつかしい!」を連発。手打ちそばが妙にカレーとマッチしているのが驚き。これを食べてしまうと「古奈屋のカレーうどん」さえ子供っぽい味に思えてしまう。うーん、カレー南ばんはまつやの最終兵器だ!

 2002年2月2日

 ルミチンは天ぷらそば、おいらはもりそばと親子丼を注文。
 信州には11月から3月までしか営業しないそば屋があったりするそうで、実はそばにも旬がある。
 きょうのまつやのそばには、まさにその旬を感じた。今まででいちばんうまかった。

 とても懐かしかったのが玉子丼。
 おいらは20歳のときに四国の徳島から横浜に出てきて、それからはずっと東京、埼玉と首都圏エリアだが、実は生まれてから7歳までの間も池袋に住んでいた。たまに近所のそば屋から出前でとって食べた親子丼は、もちろん東京の味。
 これが関西だと、ダシが違う、醤油も違う。
 やはり7歳までに覚えた味覚は一生モノだとつくづく思う。
 それにしても「まつや」の玉子丼、タマゴのトロトロ具合が絶品!
 たいめいけんのタンポポオムレツとまつやの玉子丼を両方味わえる日本は、本当にすばらしい国だ(笑)。