野田岩(東麻布 うなぎ)

天然ものにこだわる東京屈指の名店。
2階の座敷は予約制だが、1階のテーブル席は夕方の5時の開店にあわせて出かければ待ち時間なく座ることができる。
蒲焼きや白焼きでイッパイ、なんてことをすればそれなりにお金もかかるだろうが、うな重ならきも吸いやお新香も付いて2500円から楽しめる。

 2002年3月11日

 日本橋高島屋の新館4階にある「特別食堂」には野田岩、帝国ホテル(フレンチ)、関西割烹「三玄」(和食)が入っている。おもしろいのは、3店のメニューが1冊になっていて、好きなコンビネーションで注文できることだ。
 ここの野田岩は池波正太郎の「銀座日記」にもたびたび登場する。たしかに本店よりもアクセスは便利だ。

 ルミチンはうな重(竹だったかな)を、おいらは「うな丼・中入れ」を注文。
 うな重とうな丼は入れ物が違うだけだが、うな重の方が高そうに見えるために、ほとんどのうなぎ屋はうな重オンリーになってしまっている。しかし、重箱の隅をつついてゴハン粒を食べるのがあまり好きではないおいらは丼のほうがいい。
 しかも「中入れ」はゴハンの中にも蒲焼きが隠れていて、ふっくらと蒸し上がった具合がたまらない。

 本店と同様、ここの鰻は上品な中にも、ちゃんと鰻に「川魚の匂い」がするところがすばらしい。
 タレの味も文句なし。

 ちなみに天然モノにこだわる野田岩は、今ではフランスから鰻を空輸しているらしい。
 国産の天然鰻は、よほど運が良くないと食べられない貴重品になってしまったのだ。
 店員にたずねてみて、あるときは食べられるようだが、そのかわり勘定は「時価」である。コワイ〜。